たどり着けない 2024-04-08 09:41:19 | 物語 発車間際の電車に飛び乗った。その車両には乗客は彼女一人だけ。いくら平日の昼間だといっても、少なすぎやしないだろうか。いぶかしく思い、次の車両へと移る。ところが、その車両にも乗客は誰一人いない。その次の車両も、またその次の車両も、誰一人乗っていないのだ。不安になった彼女は車掌室へと向かう。ところが、そこにいるはずの車掌も、いない。 必死に走ってなんとか間に合った。汗をぬぐいながら窓の外を見ると、見 . . . 本文を読む