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(担当S)
※本記事は2016/12/14に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。
某テレ朝の人気番組「劇的ビフォーアフター」が何だかよく分からない諸事情により打ち切りになったようですが、この番組には失敗したリフォーム事案と言うのが結構あったみたいです。
それで打ち切りになったがどうかは分かりませんが、世界には更に凄すぎるビフォーアフターの失敗事例と言うのがあるようです。
そこで今回は世界の大失敗ビフォーアフター事例を、担当Sの独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
■「犯人は誰やぁ!?責任者でてこぉ~い!」世界のぶっ飛び大失敗ビフォーアフター事例 第3回(5回シリーズ)
●ロンドンのドックランズ(イギリス)
今回のビフォーアフター案件は、リフォームの内容が悪かったと言うよりも時代の方が勝手にワープしてしまい、その時代の変化についていけなかったイギリスの可哀想な港湾施設のお話です。
話は20世紀の初めの頃まで遡ります。
その頃のイギリスは名実ともに世界一の大国で、イギリスからは多くの工業製品が世界中へ輸出される一方、世界中からは様々なモノがイギリス国内へと入ってきていました。
大国であるイギリスの海外からの物流を陰から支えていたのがロンドンの港湾施設で、かつて世界一の規模を誇ったロンドン港は海外からやってくる大量の物品を捌いていました。
ロンドン港で貨物船からの荷下しの主役を果たしていたのが、ドックランズと呼ばれる港湾用のクレーンたちです。
第二次大戦が勃発するとドックランズに、ロンドン港が港として開港して以来の最大の危機が訪れます。
大戦初期に起きた有名な戦いであるバトル・オブ・ブリテンで、ドイツ空軍に目を付けられたドックランズは激しい爆撃を受けたのです。
大きな被害を被ったドックランズに対しすぐさま復興作業が開始されますが、その作業が完全に終わったのは1950年代に入ってからでした。
この章の冒頭の写真に写っているクレーンが現在のロドックランズのクレーンなのですが、戦前に撮影されたと思われる上の写真(※PCで閲覧している場合は右側の写真)に写っているクレーンと比較すると、その大きさは一目瞭然です。
クレーンの大型化によって効率的な荷下しが出来るようになったので、貨物船の船長たちからは歓迎されました。
当時の貨物船は貨物をバラ積みしていたのですが、それだと荷下しをするのに何日も掛かるので、何処の港でも貨物船は長い列を作って荷下しの順番を待っていました。
先に着いた貨物船の荷下しが完全に終わらないことには、後から来た貨物船は荷下しどころか何もする事がないので、下手すると何週間も港でただただ無作為な時間を過ごす事もありました。
しかし新しく設置された大型のクレーンなら、どんなに大量のバラ積みの貨物が来ても以前よりも短時間で荷下しができるので、貨物船の順番待ちの時間はかなり短縮されます。
イギリスは戦争により大きく傷つきましたが、こうしてリニューアルされ、以前にも増して海外からの貨物を受け入れる能力を備えたドックランズは、イギリスの経済の再建の為に今後も物流を陰で支え続けることでしょう…
…とは、なりませんでした。残念ながら。
ドックランズは戦後に一瞬だけ輝いたあと、すぐにドン底に叩き落とされました。
どうしてそうなってしまったのか、その理由については大きく分けて三つ考えられますが、最大の要因は船舶用のコンテナの登場が挙げられるでしょう。
船舶用のコンテナは1954年にアメリカの実業家、マルコム・マクリーンによって発明されたと言われていますが、それまで貨物をバラ積みしていた貨物船の世界に革命的な変化をもたらしました。
従来とは大きく異なり、貨物船は港で待っている鉄道車両やトラックに、クレーンを使ってコンテナごと貨物を移し変えてもらえるようになったので、荷下しの時間が大幅に短縮されました。
上の写真(※PCで閲覧している場合は右側の写真)は、ドックランズが繁栄していた頃の写真ですけど、見て分かる通り、沢山の労働者が貨物の仕分けをしています。
ドックランズに新設された大型クレーンは、この古いやり方に対しては十分過ぎるほどの能力を持っていたのですが、残念ながらコンテナを効率良く捌くのには向いておらず、船舶の貨物の主流がコンテナになると、貨物船を所有している船会社からドックランズは敬遠されるようになりました。
その上、ドックランズ周辺の水深は、現代の基準で見ると浅いと言わざる得ず、大型化が進む一方だった新型の貨物船にとって、ドックランズは入港すること自体が困難な場所になります。
更に悪い事に、20世紀初め頃までは世界経済の中心国だったイギリスも、もうこの頃になると経済力でアメリカに引き離され、チャーチル(※第二次大戦時のイギリスの首相)が悪魔だと呼んで馬鹿にしていたソ連に対してすら経済力で負けてしまいます。その後は敵国だったドイツや日本にも、経済力で水をあけられます。
経済力が低下すれば当然、貨物の流通量も落ちますから、コンテナに十分な対応が出来てない上に水深が浅いドックランズで、無理をしてまで下ろしたい貨物そのものが無くなってしまいました。
海外からロンドンに届いた貨物は、全てティルバリー(※同じロンドン港にある、コンテナ対応のドック)か、水深の深いフェリックストー(※ロンドン港に程近い所に位置する港)で降ろされるようになり、ドックランズは一挙に落ちぶれてしまいます。
新設された大型クレーンは、その能力を十分に発揮する機会すら与えてもらえないまま、次々と操業停止に追い込まれました。
最後まで操業していたクレーンも1980年代までには操業を停止し、かつてイギリス経済の繁栄のシンボルだったドックランズは廃墟と化したのです。
戦中から戦後にかけてドックランズで行われたリニューアルの内容自体は、取り立てて大きな問題点はありませんでした。
しかし戦後の船舶用コンテナの爆発的な普及や貨物船の急速な大型化など、ドックランズがリニューアルされた頃には予想もつかなかったような事態が重なって起きてしまいました。
ドックランズからすれば時代がまるで自分をワープして飛び越えて行ったような感じで時代から取り残されてしまい、十分に港湾施設としての能力を果たせないまま最期を迎えてしまいました。
もし船舶用コンテナの出現や貨物船の急速な大型化がもう10年早く起きていれば、ドッグランズもコンテナに対応したクレーンを設置したり浅すぎる水深を海底を掘るなどして深くするなどの対応が出来て、結果は違っていたのかも知れませんが、こればっかりは運が悪かったとしか言えません。
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