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【なんじゃこりゃ?②】世界の大失敗発明品10選【理解できん!】 第2回(10回シリーズ)

2017-07-16 01:19:53 | 歴史

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(担当S)


※本記事は2016/12/03に投稿した記事に、修正を加えて再投稿したものです。
 

 世の中の発明品の中には、作っている本人は大真面目でも、端から見ると「……」としか言いようの無い発明品が数限りなくあります。
 そこで今回は、そう言った発明品の中でも、特にぶっ飛んだ発明品を、担当Sが独断と偏見で選んで紹介していきたいと思います。
 
 
 
■「これはアカンやろぉ…」思わずドン引きする世界のぶっ飛んだ発明品10選 (10回シリーズ 第2回)
 
 
●アメリカ海軍が作ったテイルシッター式垂直離着陸機
 飛行機は1903年にアメリカのライト兄弟によって発明されましたが、飛行機は発明されて以来、地面を滑走してから飛び立つと言う方法で、大空へと舞い上がってきました。
 この飛び立ち方は、現在でも殆どの飛行機が採用している、非常に一般的な離陸方法です。
 何故、地面を滑走する必要があるのかと言うと、飛行機は翼で作られた揚力(ようりょく)によって空中に浮かんでいるのですが、その揚力(ようりょく)を得るのには翼に風を当てなければなりません。
 そこで手っ取り早く翼に風を当てるには、スピードをつけて地面を滑走するのが、一番簡単で経済的な方法なのです。
 ちなみにヘリコプターは、翼そのものを回転させる事によって、滑走しなくても空中に浮かぶために必要な揚力(ようりょく)を得ています。
 ヘリコプターの頭上でグルグル回っているのはプロペラではなくて、実は翼そのものなんですね。
 航空機というものが発明されて以来長い間、飛行機が大空へ舞い上がろうと思えば滑走して揚力(ようりょく)を得るか、あるいはヘリコプターのように翼そのものを回転させて揚力(ようりょく)を得るか、いずれかの方法しかありませんでした。
 しかし、どっちの方法にも一長一短があって、滑走する方法の場合にはスピードや経済性は優れているものの、空へと飛び立つのには長大な滑走路を必要とし、一方のヘリコプターの様に翼を回転させる方法は、滑走路を必要とはしないものの、スピードや経済背では劣っていました。
 そこで「滑走しなくても大空へ飛び立つ事が出来て、しかもスピードや経済性にも優れた飛行機は作れないものか?」と幾人もの技術者が考えるようになります。
 このような、いいとこ取りしたような飛行機の事を「垂直離着陸機」と呼びます。
 しかし、実際にそのような飛行機を作るのは、想像した以上に技術的な困難が待ち受けており、沢山の失敗作が作られる事となりました。
 前振りが長くなりましたが、今回、紹介するティルシッター式の「垂直離着陸機」も、そんな多くの失敗作の一つに数えられる飛行機です。
 冒頭の連続写真のようなイラストは「X-13」と呼ばれる、ティルシッター式の「垂直離着陸機」の飛び立つ様子が描かれたイラストですが、このイラストで見ても分かるように「X-13」は非常な奇妙な離着陸方式を採用していました。
 「X-13」は、ジェットエンジンが機体の後部に付いているレイアウトで、この部分は普通の飛行機と一緒なのですが、空へと飛び立つ時は、冒頭のイラストの一番下に描かれているような感じで垂直な姿勢に立たせ、その垂直に立ったままの姿勢でジェットエンジンを全開にし、あたかもロケットが飛び立つような感じで空へと上昇していました。
 そして、ある程度の高さまで上昇したら、今度は普通の飛行機のように機体を水平にして、そのまま大空を飛び回ります。
 なんか、すごい空への舞い上がり方ですが、確かにこの方法なら滑走しなくても大空へ飛び立てますし、一度、空へ舞い上がってしまえば普通の飛行機と一緒ですから、スピードや経済性に関しても普通の飛行機と大差ありません。
 しかし、問題は着陸する時です。
 「X-13」は大空へと飛び立った時と同じように、垂直な姿勢で着陸するのですが、これには非常に多くの困難が付きまといました。
 恐らく殆どの人は、どうして「X-13」の着陸が困難なのかについては既に想像がついているでしょうが、イラストで見ても分かる通り「X-13」はコクピットが機体の前部にあるために、着陸の時は全く下が見えません。
 この欠点については「X-13」を作った人達もちゃんと理解していて、下が見えなくても着陸がしやすいようにと「X-13」専用の"着陸フック"(※冒頭のイラストの一番下の「X-13」の左に写っているのが、"着陸フック")と言うものを作ったのですが、これは全く効果がなくて、むしろ逆効果でした。
 この"着陸フック"のせいで、もともと着陸が困難だった「X-13」は、より一層、着陸が困難な飛行機へとなってしまいました。
 こんな致命的とも言える欠点がありましたから、初飛行が成功した僅か3ヶ月後には「X-13」は開発中止へ追い込まれ、更に「X-13」の開発中止の数年後に、イギリスで常識的な姿勢で大空へと飛び立てる「垂直離着陸機」(※「垂直離着陸機」の草分け的存在「ハリアー」の事です)が開発されると、「X-13」がこの世に存在した事実そのものが忘れ去られてしまいました。
 なんか、作る前に「こんなの、絶対、上手くいかへんって!」って言う人はいなかったのかなぁ、と思ってしまいますが、当時は「垂直離着陸機」の開発は全くの未知の分野であり、実際に空を飛ぶ機体を作り実験してみて初めて「これはアカンなぁ…」と言う事実が分かる事も多かったようです。
 しかし、それにしてもなぁ、とは思いますが…
 
 
 
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