「ねえ、竜二ちゃん」
「なんだよ、虎之助よう、改まってよう?」
「竜二ちゃんって、子供の扱いが上手だったわよねぇ」
「そうかぁ? ま、あの先生も一緒にあの世に逝ってくれてほっとしたよな」
「わたしね、それを見ていて、決めた事があるのよ……」
「決めた事……?」
「ええ。わたしね、わたし……」
「何だよ、勿体つけないで言えよ」
「わたし、竜二ちゃんの子供を産みたいの」
「はあああああ!?」
「そんなに驚く事無いじゃないのよう!」
「だってよう、いつも言っているけどよう、お前は、男なんだぜ?」
「男だって産めるわ!」
「そんな事絶対に有り得ねぇ!」
「だってさ、冨美代さんだって霊体になって結婚したのよ? 霊体になれば、出来ない事なんか無いわ!」
「でもな、男は子供は産めねぇんだ。霊体になったからって出来ねぇ事もあるんだぜ!」
「そう言うと思ったわ……」
「何でぇ、にやにやしやがってよう……」
「……実はね、わたし、女になったのよ……」
「はあああああああ!?」
「だから、そんなに驚かないでよう!」
「だって、信じられるわけねぇじゃん!」
「……じゃあ、見せてあげるわ。……ほら……」
「……うおおおおおお!? 本当だぁぁぁぁ!」
な~んてなったら良いのになぁ……
隣でよだれを垂らしながら寝ている竜二の鼻をつついて、虎之助はため息をついた。
作者註:切ない女心を持つ虎之助の悲しく切ない(ちょっとおぞましい?)独白でした。
「なんだよ、虎之助よう、改まってよう?」
「竜二ちゃんって、子供の扱いが上手だったわよねぇ」
「そうかぁ? ま、あの先生も一緒にあの世に逝ってくれてほっとしたよな」
「わたしね、それを見ていて、決めた事があるのよ……」
「決めた事……?」
「ええ。わたしね、わたし……」
「何だよ、勿体つけないで言えよ」
「わたし、竜二ちゃんの子供を産みたいの」
「はあああああ!?」
「そんなに驚く事無いじゃないのよう!」
「だってよう、いつも言っているけどよう、お前は、男なんだぜ?」
「男だって産めるわ!」
「そんな事絶対に有り得ねぇ!」
「だってさ、冨美代さんだって霊体になって結婚したのよ? 霊体になれば、出来ない事なんか無いわ!」
「でもな、男は子供は産めねぇんだ。霊体になったからって出来ねぇ事もあるんだぜ!」
「そう言うと思ったわ……」
「何でぇ、にやにやしやがってよう……」
「……実はね、わたし、女になったのよ……」
「はあああああああ!?」
「だから、そんなに驚かないでよう!」
「だって、信じられるわけねぇじゃん!」
「……じゃあ、見せてあげるわ。……ほら……」
「……うおおおおおお!? 本当だぁぁぁぁ!」
な~んてなったら良いのになぁ……
隣でよだれを垂らしながら寝ている竜二の鼻をつついて、虎之助はため息をついた。
作者註:切ない女心を持つ虎之助の悲しく切ない(ちょっとおぞましい?)独白でした。
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