オレは逃亡者だ。組織から逃げて、逃げて、逃げ回った。
そのせいで、オレの足はすり減って無くなってしまった。それでも逃げた。
オレはドラム缶の様にゴロゴロと転がりながら逃げ回った。
そのせいで、からだ中がすり減って棒のようになってしまった。それでも逃げた。
俺はヘビのように体をくねらせながら逃げ回った。
そのせいで、からだがすっかりすり減って、頭だけになってしまった。それでも逃げた。
オレはサッカーボールのように転がり続けて逃げ回った。
そのせいで、頭の肉は全て無くなり骨だけになった。それでも逃げた。
オレは・・・
・・・もう勝手に逃げ回っていてくれぇ!・・・
「ちくしょう! どうして俺を捨てたんだ! 恵子・・・」
「は?」
「もう他人様扱いか! そんなに、あいつがいいのか? え? 恵子! 所詮は金か。お前はそんな奴だったのか!」
「いや、あの・・・」
「恵子、いいか・・・ 俺はこれから自殺するからな! 化けて出てやるからな! 覚えていろ・・・」
「ちょっと、もしもし、もしもし! ああ、切れちゃった・・・」
「・・・恵子ぉぉぉぉぉ・・・ あの世は、冷たく、寒いよぉぉぉぉ・・・ お前も連れて行ってやるぅぅぅぅぅ・・・」
「あのね、わたしは芳川洋子。あなた、番号の掛け間違いよ。もう掛けて来ないでね!」
「うわぁぁぁぁ! 俺は何のために自殺までしたんだぁぁぁぁ!」
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そのせいで、オレの足はすり減って無くなってしまった。それでも逃げた。
オレはドラム缶の様にゴロゴロと転がりながら逃げ回った。
そのせいで、からだ中がすり減って棒のようになってしまった。それでも逃げた。
俺はヘビのように体をくねらせながら逃げ回った。
そのせいで、からだがすっかりすり減って、頭だけになってしまった。それでも逃げた。
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そのせいで、頭の肉は全て無くなり骨だけになった。それでも逃げた。
オレは・・・
・・・もう勝手に逃げ回っていてくれぇ!・・・
「ちくしょう! どうして俺を捨てたんだ! 恵子・・・」
「は?」
「もう他人様扱いか! そんなに、あいつがいいのか? え? 恵子! 所詮は金か。お前はそんな奴だったのか!」
「いや、あの・・・」
「恵子、いいか・・・ 俺はこれから自殺するからな! 化けて出てやるからな! 覚えていろ・・・」
「ちょっと、もしもし、もしもし! ああ、切れちゃった・・・」
「・・・恵子ぉぉぉぉぉ・・・ あの世は、冷たく、寒いよぉぉぉぉ・・・ お前も連れて行ってやるぅぅぅぅぅ・・・」
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