2024/10/16 wed
ミューテーション
2020年8月30日
高校時代の同級生小谷野と川越のBARリバティへ行った時、俺が久しぶりにカクテルを作る
考案したのは俺がまだ23歳の頃、浅草ビューホテル28Fトップラウンジ・ベルヴェデールにて
【闇06より一部抜粋】
カクテルというものはとても奥が深い
色々な酒を調合してオリジナルカクテルを作ってみた
ラウンジの仕事が終わり、バーカウンターで飲んでいると、ショーステージで歌う二人組のヨーロッパモントリオールから来たエスカペイドデュオのピエールとキャサリンもやって来る
たまたまグレープフルーツの差し入れがあったのであげると、ピエールは砂糖が欲しいと言った
確かにグレープフルーツに砂糖を掛ける人っているよな……
ウォッカベースのグレープフルーツを使った代表的なカクテルといえばソルティードックがある
あれはスノースタイルというグラスの周りにレモンを塗り塩を付けたカクテル
ジンにグレープフルーツジュースも相性は悪くない
グレープフルーツに砂糖
俺はスノースタイルでレモンの代わりにブルーキュラソーを半分、そしてもう半分にグレナデンシロップを付け、砂糖を擦り付けてみた
そのグラスへジンとグレープフルーツジュースをシェイカーでシェイクし、上からゆっくりブルーキュラソー、そしてグレナデンシロップを注ぐ
通常レインボーなどのプースカフェスタイルの何層にもなるカクテルは、比重の重い順から静かに注いでいく
バースプーンの背をグラスの淵に着け、慎重に各酒を乗せるように
それとはまったく真逆の作り方
シェイカーで振ったもののあとに、リキュールやシロップを鎮めていくやり方はおそらく業界初ではないだろうか?
こうしてアルコールの糖分や重さを計算して作った俺のオリジナルカクテルが完成した
俺みたいな人間がホテルのラウンジで働いているのって突然変異みたいなもの
英語だとミューテーション
このカクテルをミューテーションと名付けた
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