ひめち

隣町で県境に近い海沿いに四国屋というお店が有ります。
小さな店で地モノの乾物や野菜を売っています。
この時期になると毎年買いに行きます。

こちら地方では「ひめち」と呼ばれている体長１０ｃｍばかりの小魚です。
いわゆる雑魚の類でしょうか。
従ってあまり数も獲れず、獲れる時期もここ一ヶ月ちょっとという具合ですから、
当然一般的にスーパーとかでは売られて無くってここまで買いに行くのです。

その日は、もうそろそろお店に吊り下げられている頃かなと様子を伺いに行きました。
聞いてみると店の奥から５串（１串、１５匹位）有ると出してきてくれました。
親戚でこれが大好物の人が居て毎年この時期に送ってくれと頼まれているので、
１０串予約してきました。

こちらはとりあえず１串買って晩のオカズに早速食べてやろうと買って帰りました。
家に帰って記念撮影です。（表題写真）
左向け左って言うと皆さん整列してくれました。

アップして見ますと皆さんまだまだ元気で泳いでいる様に見えませんか。
目なんか生き生きとして今にもザルから飛び出しそうで心配になりました。


家の中の低いテーブルの上に置くと、早速近寄って来た怪しい白黒い影、

あッと言う間に１匹を口の中に放り込みテーブルの下に駆け込みました。

オイラは美味い物には目が無いのです。

人様はこの「ひめち」を焼いてスダチをじゅわぁ～っとかけて食べます。
変な表現ですが、干物なのに身がプリプリのクリクリで頭から尾ひれの先まで丸齧りできるのです。
サイズも丁度食べ頃なのでご飯のオカズとしても、多分酒の肴としても十分に応えてくれる食材と思います。

この時期、地元ならではの楽しみの一つです。