筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
お花紹介は九州に咲く季節の花がメインですよ。

万葉集/巻16-3838 生き物を詠んだ歌 牛(うし)  2024年11月

2024年11月14日 | 20.万葉の花鳥風月

万葉集には、自然、草花、四季、生き物などがたくさん登場します。
今日、紹介するは、生き物を詠んだ  牛(うし) の歌です。

万葉集/巻16-3838  作者/安倍子祖父(あべのこおぢ)

我妹子(わぎもこ)が  額(ひたい)に生(お)ふる  双六(すごろく)
                         牡(ことい)の    倉(くら)の上の瘡(かさ) 

【意味】俺のかかあの額(ひたい)に生えた〈角(つの)ではなくて〉双六の
    〈駒ではなくて〉特負(ことい)の
    〈鞍ではなくて〉倉の上の 〈屋根でも笠でもない〉おでき

 ※「双六」奈良時代に中国から伝えられた室内遊戯。
 ※「牡の牛」重い荷を負うことのできる強健な雄牛。
 ※「瘡」できもの。はれもの。
 ※〈私の妻のひたいにおできができた〉ということを、
             まわりくどさで表現した歌である。

万葉人が豊かな自然の中に暮らした時代を歌で楽しみましょう。

※写真は、Canvaのフリー写真素材を使用

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