筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
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●『源氏物語』30帖 藤袴(ふじばかま) 玉鬘に言い寄る夕霧

2024年11月10日 | xx源氏物語

『源氏物語』30帖 藤袴(ふじばかま)
玉鬘に言い寄る夕霧

光源氏37歳秋 太政大臣時代
玉鬘23歳/夕霧16歳/柏木21歳/髭黒32歳

[夕霧、玉鬘に言い寄る]
玉鬘尚侍として帝に仕えることになったが、光源氏の養女である秋好中宮や、内大臣の娘の弘徽殿女御と寵愛を争うことになりはしないかと心配している。
尚侍(ないしのかみ/しょうじ)とは、日本の律令制における官職で、内侍司の長官(かみ)を務めた女官の官名。
玉鬘には相談相手がいないので悩みは深くなるばかりだ。
そんな時、大宮が死去した。
夕霧
光源氏の使いとしてやってきて、大宮の孫として喪に服す玉鬘に言い寄ったが、玉鬘は応じなかった。

巻名は夕霧が詠んだ和歌にちなむ。
「同じ野の露にやつるる藤袴
       あはれはかけよかことばかりも」


※写真は、「藤袴(ふじばかま)」/無料(フリー)写真素材を使用

一方、柏木が実の姉であったことを知り、過去に自分が玉鬘に言い寄っていたことをあさましいと思った。

[髭黒、玉鬘を慕う]
髭黒の大将(ひげくろのたいしょう)はかねてから玉鬘を慕っていたが、玉鬘の入内がほぼ決まったと聞いて、玉鬘に求婚の手紙を出した。なかでも熱心なのが髭黒ですが、この人にはすでに正妻と子ども達がおり、また正妻を大切にしていないという噂で、光源氏玉鬘を縁づかせたくありません。
他にも玉鬘のもとへは恋文が多く届いたが、玉鬘は蛍兵部卿宮にのみ返事をした。



【源氏物語30帖に出てくる主な登場人物】
光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。
玉鬘(たまかずら)
頭中将と夕霧の娘。光源氏の養女となる。
源氏が放った蛍の光により、蛍兵部卿宮が玉鬘の姿を見るシーンがある。
光源氏も玉鬘を恋慕するが、最終的には強引な形で髭黒大将の妻となる。
夕霧(ゆうぎり)
光源氏と葵の上の息子。
イケメンだが、真面目で恋愛下手である。雲居の雁と妾の藤典侍だけしか
妻がいなかったが、柏木の没後、未亡人の落葉の宮に惹かれ、妻とする。
大宮(おおみや)
一院の女三の宮(第三皇女)で、桐壺帝の同腹の姉妹。光源氏のおばにあたる。左大臣の正室として降嫁し、頭中将と葵の上を産んだ。三条殿に住んだことから、三条の大宮とも呼ばれる
髭黒の大将ひげくろのたいしょう)
色黒の髭面であることから、髭黒の大将と呼ばれる。
玉鬘に恋焦がれ強引に結婚してしまう。今上帝の伯父にあたる。
最初の妻(北の方)は精神病を患っていた。
髭黒が玉鬘と結婚したことにより北の方は傷つき実家に帰ってしまう。
蛍兵部卿宮(ほたるひょうぶきょうのみや)
桐壺帝の皇子で、朱雀帝、光源氏の異母弟。「蛍」の主要人物であることからこの名で呼ばれる。(藤壺の兄の兵部卿宮とは別人)

今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。
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