今季は大谷翔平選手がDH専任で二刀流でないので特に単独の試合の感想記事をUPしていなかったのですが、今日は言いたいことを言います。
今日の試合は、大谷選手個人もLADもチームとしてもあまりにも酷かった。NL中地区最下位相手に、落としてはいけない勝てる試合を落としてしまった。
5/18(土) CIN-LAD https://www.mlb.com/gameday/reds-vs-dodgers/2024/05/18/746142/final/summary/all
[中5日]
5/24(金) LAD-CIN https://www.mlb.com/gameday/dodgers-vs-reds/2024/05/24/746713/final/summary/all
[内角攻め]
まず最初に、大谷翔平について。
残念ながら彼は今、スランプに陥っています。相手投手から“内角攻め”をされて、開幕当初からそれに対応できていない。
1.ボール/ストライクの見極めができてない。(特に内角のゾーン)
2.打つべき球を打てていない、打つべきでない球を打ちに行っている。(“好球必打”が出来ていない。初球の甘い球を見逃し、追い込まれてからボール球を振らされている)
3.内角の球をHHして長打にできていない。相手投手がカウントを稼ぐ“美味しい球”になっている。(ファウル、右方向の内野ゴロ、内野ポップフライ)
3.は、これはバッティングスタンスの構造的な問題です。
本来、強打者の内角のゾーンは、“HRボール”なわけですが、大谷選手の場合は、オープンスタンスで構えますが、投球に対し前足を上げ―下ろして、距離を微調整することが出来ないわけです。
(“緩急”に強いが、ベース幅を使った“左右の攻め”には弱い)
つまり、構造的に内角のゾーンは (体を早く開くか、肘を折りたたむかしないと) 窮屈なスイング/バットの根元にボールが当たる事になってしまう。
(打ちに行っても、良くて逆方向のポテンヒット。大抵、ファウルでカウントが悪化)
この場合、外角を捨ててボックス内でベースからほんの少し離れて立つといいかもしれない。(相手捕手は立ち位置が違うのに気づくでしょうが)
あるいは、内角球をHHし長打するまで、取り回し易い少し短めのバットを使用するのもいいかもしれません。
ただ、内角のゾーンだけでなく、直近の試合で4S/SNKの振り遅れが散見されます。
少し前までは、投球に対しHHを続けていましたが、LA(角度)の調整が上手く行かず、ゴロかフライになり、HRを逃してしまっていたわけです。
その状態から、現在、さらに状態が悪化してしまった。
今日の先発投手のGraham Ashcraft (R)とは相性が悪く、前回の対戦も4-0 2度の得点機で凡退。内角のB球に手を出してカウントを悪くし、ゴロアウト*3回。
FB速度とSRが特徴 [65パーセンタイル / 74パーセンタイル]と通常のスイングならフライアウトになるはずが、今日は当てただけの(HHでない)ゴロばかり。
第一打席 0out一塁 ①内角中CUT [96.4mph] 三塁ゴロ(FP)[87.6mph -2°] 初球打ち
第二打席 1out二三塁 ①外角中CH [91.4mph] SSゴロ[97.4mph -24°](1打点 三進) 初球打ち
第三打席 2out二塁 ③外角中SNK [95.7mph] SSゴロ[93mph -38°]
今日一つ、奇妙に感じたことは、前回の対戦があったとはいえ、どうしてLAD打線全体で早いカウントから打ちにいったのか?ということ。つまり、早打ち。
Graham Ashcraftは昨季のBB%50、今季が49で平均的な投手です。今日はボール/ストライクがはっきりしており、LAD打線は終始、ボール球をChaseしてWhiffしていた。(特にPages)
これでは相手投手を助け、味方投手が休む間がない、悪いアプローチです。まるで今日、Awayのシリーズ最終戦の移動日であるか如く。
初球打ちでも結果が伴えば肯定できますが、今日はHHは1/3で、角度が全て駄目という。見ていて辛く、腹立たしい打席内容でした。
第四打席 2out なし ②外角低めSWE(初球と同じ位置) SSフライ[65.5mph 51°] LHP:Sam Moll
第五打席 1out一二塁 ①内角中(高) 4S[94.9mph] SSフライ[85.2mph 67°] RHP:Lucas Sims
今試合 大谷:5-0 (一時勝ち越しの)1打点 5残塁。スタメンでは大谷と(途中代打を送られた) Rojasのみ、チームでHなし。
大谷選手の全5打席でHHはわずか1回だけ、角度も全て駄目という。[試合前 大谷 HH%:60.8%] もちろん、3三振、4三振などかよりは、マシですが。
この相手チームからの“内角攻め”をどう対処するか?
これは、初球内角の直球系の球(4S/SNK/CUT)を狙い撃ちするしかない。ほとんどが内角高めか、内角中のゾーンです。アンブッシュ、つまり待ち伏せする。(来る球を打つのではなく、予期して打つ)
この“内角攻め”を、HHして長打(右翼線二塁打、HR)すれば、“内角攻め”は今シリーズは終わるでしょう。それが出来ないと、今シリーズ以降の他チームも同じ攻め方を続けてくるでしょう。
なぜなら、球界最強の打者の一人の大谷翔平に対して、簡単にカウントを (ほぼノーリスクで) 稼げるからです。
24/04/23(火) Angels Beat Rhett Bollinger https://links.mlb.mlbemail.com/e/evib?_t=c632e003a756446c956a8e0347d00d08&_m=baea2e708d274dd2bcda190da4d525ac&_e=SYQABf4LrBE0KIGmouANJOim_Z1sOB9m7iGTEZV7HpN4Xmo13wXM44eZ5BK5ZAY7emJ_1tFyBwLa76O3UYGjVA%3D%3D
> 今季のMLB打者は
AVG/OBP/SLG/OPS
カウント 0-1 .210/.260/.322/.582 投手有利のカウント
カウント 1-0 .253/.377/.413/.790 打者有利のカウント
増加 +. 43 .117 . 91 .208
を記録していることから、この数字は先行することの重要性を裏付けている。
これは投手がストライクを先行させること(つまり初球ストライク) の重要性を説いたLAAの記事ですが、大谷翔平にも当てはまります。
内角のボールゾーンの4S/SNK、
ストライクゾーンからボールゾーンに変化する、CUTやSLをどれだけ見極められるか、あるいは我慢して見送ることが出来るか、最終的に打撃成績に直結してきます。
もちろん、大谷翔平が現在、スランプに陥っているといっても、投手側が失投した場合、どれだけ状態が悪くてもHRする力は常にあります。
しかし、真ん中のゾーンに投げなければ問題ないので、投手側が心理的に有利なのです。(初球、あるいは早いカウントの“内角攻め”でタダでストライクカウントを稼げるため)
大谷翔平は基本に立ち返らないといけない。“好球必打”。以前、ロバーツ監督が得点圏で初球から打つな、と指摘したのは悪手だった。(初球の甘い球を見逃すことに)
内角の球は引っぱり、真ん中の球はセンター方向へ、外角の球は左翼から左中間方向へ。緩い球は引っ張り、速い球は流し打つ。
“言うは易く行うは難し” ですが。。
現在、ほとんどの場合、甘い球は来ないので、いかに際どい球を見極め四球で出塁するか、我慢の打席を続けるしかない。たとえ、“内角攻め”でカウントを稼がれても。
(現在、四球も減っているが三振も減っている。つまり、積極的に打ちに出ている。投手側がとしてはボール球/際どい球を投げればいい、となる)
明日の試合は、前回も対戦した 剛腕の Hunter Greene (R) です。一つの試金石になります。
[得点圏のアプローチ]
得点圏で長打を狙っていいのは、外野に犠牲フライを打てる場面でしょう。
0out 三塁、二三塁、一三塁、満塁
1out 三塁、二三塁、一三塁、満塁
それ以外は、単打狙いで“軽打”で良いでしょう。(チームバッティング)
2out 二塁、二三塁、一三塁 特に2out二三塁の場面では、単打で2打点稼げる可能性がある美味しい場面です。
大谷選手の場合、外角の球ならLF方向へ軽打すれば、Hの確率が高い。ゴロでも基本的に三塁手しかいないのでヒットになる可能性が高い(足も速いので)。
現在、相対的に打点数が少ないのは、長打狙いと軽打の切り替えできていないからだと思われます。もちろん、開幕から下位7-9番打者の出塁率が低いのも原因の一つですが。
また、基本、2ストライクに追い込まれたら“軽打”の方が良い。三振を減らし、Fで粘り球数を稼ぎ、四球の可能性を高めることもできます。
[セーフティバント]
今日、相手チームの2番打者のDe La Cruzが送りバントやセーフティバントを試みていましたが、大谷翔平もやる価値があります。
通常、打席に大谷翔平だと、SSが二塁ベース付近の左後方(CF前Hを防ぐ)、2Bは一二塁間深い位置(一二塁間のHを防ぐ)、1Bは一塁後方深い位置だと思われますが、
三塁手は三遊間の位置を守っているはずです。深い位置だと三塁方向にバントさえすれば、ほとんどセーフなはずです。これで打率と出塁率は維持できます(長打率は下がる)。
特にBetts選手が一塁に出塁している場面で実行すると、効果的なはずです。(ほぼタダで一二塁に持っていける) これは相手投手や内野陣に対するメンタルダメージが残りやすい。
(特に三塁手。強烈な左方向の打球とSafety Buntに対応しないといけない)
「大谷はHRが打てるのにバントなんて・・」と思われるかもしれませんが、実際にHRの確率は数%に過ぎません。Betts選手が一塁だと、(RF前Hを狙う)引っ張りで内野ゴロになりやすい。
大谷選手のゴロはHHで球足が速く、DPになる可能性が常にあり、セーフティバントならその可能性は低いわけです。
問題は3番打者のFreeman選手があまり好調でないことです。(特に今季、左投手に苦しんでいる)
ただ、一塁走者をoutにならず、二塁に送ることは得点機会の創出という点において、チームに貢献します。(万一、一塁outで送りバントになったとしても、最低限の仕事はしたことに)
打席でより多くの選択肢がある打者こそが優れた打者なのです。
[Paxton] https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/james-paxton-572020
初回:四球、送りバント、四球、HR[3失点] 最悪の出だし。まるで過去のエンゼルスのBullpen投手を見るかのようだった。「四球-四球-長打」
今日は完全に悪い方のPaxtonでしたね。Paxtonはこれまで四球禍にも関わらずやRun Supportや守備配置のおかげで成績が内容より良く、
bWARだとTeam7位の1.1bWAR(山本由伸は0.9bWAR)ですが、fWARだとPaxton 0.0fWAR、山本1.3fWARなんです。率直に言って、ただ運が良いだけだと。
2回表に味方が4点取って勝ち越し(大谷勝ち越し打点)、5回表もSmithソロHRで待望の追加点【5-3】にも関わらず、抑えないといけない裏の攻撃でソロ被弾、四球で球数が来てしまい降板。
結局、先発で最低限度の5回も投げられませんでした。その後を継いだ Yohan Ramírez (RHP 29)は完全に人選ミスでしたね。2out一塁から「死球-四球-死球(同点)」13球中、Strike1球のみ!
継投では回を終了させるか、最低3人に投げないといけなかったので、[2out満塁]でAlex Vesia が呼ばれ、3-0から4seamのみ投げ、3-2から満塁HR[4失点]【5-9】と試合が決まってしまいました。
結局、CINは試合全体でなんと9四球+2死球という・・・以前あった試合のような崩壊ぶりでした。
Bullpen陣は故障で離脱者が相次ぎ、他球団から拾った投手を穴埋め的に起用していましたが、ARI戦以降、ボロが出てきましたね。
ただ、こうしたBullpenの弱体化は分かっていたことなので、勝ち続けるには先発が長いイニングを投げるか、打撃陣が大量点を取るしかなかったわけです。
[Pages] https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/andy-pages-681624
ここ最近、打撃成績が落ち込み、特にB球をChaseする悪い癖が露見しています。特に低めのゾーン(おそらく彼の好きなゾーン)は手当たり次第に振ってしまっている。
Chase% 9、Whiff% 30、K% 14、BB% 2パーセンタイルです。[MLB平均が50パーセンタイル]
Chase%52、Whiff% 14、K% 8、BB% 72パーセンタイル Pagesの代わりにマイナーに落とされたOutmanの数値 https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/james-outman-681546
最近、Pagesで気になるのは、甘い4Sの空振り率です。若手選手が4Sにタイミングが合わないというのは調子が悪いということでしょう。
先日のARI(H)戦は酷かった。打者有利の得点圏でシチュエーションバッティングが出来なかった。LADが無得点に終わった原因の一つになってしまった。
[ポジティブな点]
Taylorがスタメンで長打でタイムリー[2打点]。Bettsがこの試合復調し、4-3 1打点1四球と高出塁。不運が続いていたT.Herが2-2 2四球 1HR。
[試合内容]
H BB HBP K xBA HH% Team RISP
LAD 6得点 11 3 3 5 .305 38.1 3/14[.214] 大谷5-0 1打点 5残塁、Smith 5-1HR 5残塁、Lux 4-1 4残塁
CIN 9得点 6 9 2 11 .223 36.1 3/ 8[.375] De La Cruz 3-0 1BB 1K 3残塁、Hurtubise 4-1 3K 3残塁
今日の試合は、大谷選手個人もLADもチームとしてもあまりにも酷かった。NL中地区最下位相手に、落としてはいけない勝てる試合を落としてしまった。
5/18(土) CIN-LAD https://www.mlb.com/gameday/reds-vs-dodgers/2024/05/18/746142/final/summary/all
[中5日]
5/24(金) LAD-CIN https://www.mlb.com/gameday/dodgers-vs-reds/2024/05/24/746713/final/summary/all
[内角攻め]
まず最初に、大谷翔平について。
残念ながら彼は今、スランプに陥っています。相手投手から“内角攻め”をされて、開幕当初からそれに対応できていない。
1.ボール/ストライクの見極めができてない。(特に内角のゾーン)
2.打つべき球を打てていない、打つべきでない球を打ちに行っている。(“好球必打”が出来ていない。初球の甘い球を見逃し、追い込まれてからボール球を振らされている)
3.内角の球をHHして長打にできていない。相手投手がカウントを稼ぐ“美味しい球”になっている。(ファウル、右方向の内野ゴロ、内野ポップフライ)
3.は、これはバッティングスタンスの構造的な問題です。
本来、強打者の内角のゾーンは、“HRボール”なわけですが、大谷選手の場合は、オープンスタンスで構えますが、投球に対し前足を上げ―下ろして、距離を微調整することが出来ないわけです。
(“緩急”に強いが、ベース幅を使った“左右の攻め”には弱い)
つまり、構造的に内角のゾーンは (体を早く開くか、肘を折りたたむかしないと) 窮屈なスイング/バットの根元にボールが当たる事になってしまう。
(打ちに行っても、良くて逆方向のポテンヒット。大抵、ファウルでカウントが悪化)
この場合、外角を捨ててボックス内でベースからほんの少し離れて立つといいかもしれない。(相手捕手は立ち位置が違うのに気づくでしょうが)
あるいは、内角球をHHし長打するまで、取り回し易い少し短めのバットを使用するのもいいかもしれません。
ただ、内角のゾーンだけでなく、直近の試合で4S/SNKの振り遅れが散見されます。
少し前までは、投球に対しHHを続けていましたが、LA(角度)の調整が上手く行かず、ゴロかフライになり、HRを逃してしまっていたわけです。
その状態から、現在、さらに状態が悪化してしまった。
今日の先発投手のGraham Ashcraft (R)とは相性が悪く、前回の対戦も4-0 2度の得点機で凡退。内角のB球に手を出してカウントを悪くし、ゴロアウト*3回。
FB速度とSRが特徴 [65パーセンタイル / 74パーセンタイル]と通常のスイングならフライアウトになるはずが、今日は当てただけの(HHでない)ゴロばかり。
第一打席 0out一塁 ①内角中CUT [96.4mph] 三塁ゴロ(FP)[87.6mph -2°] 初球打ち
第二打席 1out二三塁 ①外角中CH [91.4mph] SSゴロ[97.4mph -24°](1打点 三進) 初球打ち
第三打席 2out二塁 ③外角中SNK [95.7mph] SSゴロ[93mph -38°]
今日一つ、奇妙に感じたことは、前回の対戦があったとはいえ、どうしてLAD打線全体で早いカウントから打ちにいったのか?ということ。つまり、早打ち。
Graham Ashcraftは昨季のBB%50、今季が49で平均的な投手です。今日はボール/ストライクがはっきりしており、LAD打線は終始、ボール球をChaseしてWhiffしていた。(特にPages)
これでは相手投手を助け、味方投手が休む間がない、悪いアプローチです。まるで今日、Awayのシリーズ最終戦の移動日であるか如く。
初球打ちでも結果が伴えば肯定できますが、今日はHHは1/3で、角度が全て駄目という。見ていて辛く、腹立たしい打席内容でした。
第四打席 2out なし ②外角低めSWE(初球と同じ位置) SSフライ[65.5mph 51°] LHP:Sam Moll
第五打席 1out一二塁 ①内角中(高) 4S[94.9mph] SSフライ[85.2mph 67°] RHP:Lucas Sims
今試合 大谷:5-0 (一時勝ち越しの)1打点 5残塁。スタメンでは大谷と(途中代打を送られた) Rojasのみ、チームでHなし。
大谷選手の全5打席でHHはわずか1回だけ、角度も全て駄目という。[試合前 大谷 HH%:60.8%] もちろん、3三振、4三振などかよりは、マシですが。
この相手チームからの“内角攻め”をどう対処するか?
これは、初球内角の直球系の球(4S/SNK/CUT)を狙い撃ちするしかない。ほとんどが内角高めか、内角中のゾーンです。アンブッシュ、つまり待ち伏せする。(来る球を打つのではなく、予期して打つ)
この“内角攻め”を、HHして長打(右翼線二塁打、HR)すれば、“内角攻め”は今シリーズは終わるでしょう。それが出来ないと、今シリーズ以降の他チームも同じ攻め方を続けてくるでしょう。
なぜなら、球界最強の打者の一人の大谷翔平に対して、簡単にカウントを (ほぼノーリスクで) 稼げるからです。
24/04/23(火) Angels Beat Rhett Bollinger https://links.mlb.mlbemail.com/e/evib?_t=c632e003a756446c956a8e0347d00d08&_m=baea2e708d274dd2bcda190da4d525ac&_e=SYQABf4LrBE0KIGmouANJOim_Z1sOB9m7iGTEZV7HpN4Xmo13wXM44eZ5BK5ZAY7emJ_1tFyBwLa76O3UYGjVA%3D%3D
> 今季のMLB打者は
AVG/OBP/SLG/OPS
カウント 0-1 .210/.260/.322/.582 投手有利のカウント
カウント 1-0 .253/.377/.413/.790 打者有利のカウント
増加 +. 43 .117 . 91 .208
を記録していることから、この数字は先行することの重要性を裏付けている。
これは投手がストライクを先行させること(つまり初球ストライク) の重要性を説いたLAAの記事ですが、大谷翔平にも当てはまります。
内角のボールゾーンの4S/SNK、
ストライクゾーンからボールゾーンに変化する、CUTやSLをどれだけ見極められるか、あるいは我慢して見送ることが出来るか、最終的に打撃成績に直結してきます。
もちろん、大谷翔平が現在、スランプに陥っているといっても、投手側が失投した場合、どれだけ状態が悪くてもHRする力は常にあります。
しかし、真ん中のゾーンに投げなければ問題ないので、投手側が心理的に有利なのです。(初球、あるいは早いカウントの“内角攻め”でタダでストライクカウントを稼げるため)
大谷翔平は基本に立ち返らないといけない。“好球必打”。以前、ロバーツ監督が得点圏で初球から打つな、と指摘したのは悪手だった。(初球の甘い球を見逃すことに)
内角の球は引っぱり、真ん中の球はセンター方向へ、外角の球は左翼から左中間方向へ。緩い球は引っ張り、速い球は流し打つ。
“言うは易く行うは難し” ですが。。
現在、ほとんどの場合、甘い球は来ないので、いかに際どい球を見極め四球で出塁するか、我慢の打席を続けるしかない。たとえ、“内角攻め”でカウントを稼がれても。
(現在、四球も減っているが三振も減っている。つまり、積極的に打ちに出ている。投手側がとしてはボール球/際どい球を投げればいい、となる)
明日の試合は、前回も対戦した 剛腕の Hunter Greene (R) です。一つの試金石になります。
[得点圏のアプローチ]
得点圏で長打を狙っていいのは、外野に犠牲フライを打てる場面でしょう。
0out 三塁、二三塁、一三塁、満塁
1out 三塁、二三塁、一三塁、満塁
それ以外は、単打狙いで“軽打”で良いでしょう。(チームバッティング)
2out 二塁、二三塁、一三塁 特に2out二三塁の場面では、単打で2打点稼げる可能性がある美味しい場面です。
大谷選手の場合、外角の球ならLF方向へ軽打すれば、Hの確率が高い。ゴロでも基本的に三塁手しかいないのでヒットになる可能性が高い(足も速いので)。
現在、相対的に打点数が少ないのは、長打狙いと軽打の切り替えできていないからだと思われます。もちろん、開幕から下位7-9番打者の出塁率が低いのも原因の一つですが。
また、基本、2ストライクに追い込まれたら“軽打”の方が良い。三振を減らし、Fで粘り球数を稼ぎ、四球の可能性を高めることもできます。
[セーフティバント]
今日、相手チームの2番打者のDe La Cruzが送りバントやセーフティバントを試みていましたが、大谷翔平もやる価値があります。
通常、打席に大谷翔平だと、SSが二塁ベース付近の左後方(CF前Hを防ぐ)、2Bは一二塁間深い位置(一二塁間のHを防ぐ)、1Bは一塁後方深い位置だと思われますが、
三塁手は三遊間の位置を守っているはずです。深い位置だと三塁方向にバントさえすれば、ほとんどセーフなはずです。これで打率と出塁率は維持できます(長打率は下がる)。
特にBetts選手が一塁に出塁している場面で実行すると、効果的なはずです。(ほぼタダで一二塁に持っていける) これは相手投手や内野陣に対するメンタルダメージが残りやすい。
(特に三塁手。強烈な左方向の打球とSafety Buntに対応しないといけない)
「大谷はHRが打てるのにバントなんて・・」と思われるかもしれませんが、実際にHRの確率は数%に過ぎません。Betts選手が一塁だと、(RF前Hを狙う)引っ張りで内野ゴロになりやすい。
大谷選手のゴロはHHで球足が速く、DPになる可能性が常にあり、セーフティバントならその可能性は低いわけです。
問題は3番打者のFreeman選手があまり好調でないことです。(特に今季、左投手に苦しんでいる)
ただ、一塁走者をoutにならず、二塁に送ることは得点機会の創出という点において、チームに貢献します。(万一、一塁outで送りバントになったとしても、最低限の仕事はしたことに)
打席でより多くの選択肢がある打者こそが優れた打者なのです。
[Paxton] https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/james-paxton-572020
初回:四球、送りバント、四球、HR[3失点] 最悪の出だし。まるで過去のエンゼルスのBullpen投手を見るかのようだった。「四球-四球-長打」
今日は完全に悪い方のPaxtonでしたね。Paxtonはこれまで四球禍にも関わらずやRun Supportや守備配置のおかげで成績が内容より良く、
bWARだとTeam7位の1.1bWAR(山本由伸は0.9bWAR)ですが、fWARだとPaxton 0.0fWAR、山本1.3fWARなんです。率直に言って、ただ運が良いだけだと。
2回表に味方が4点取って勝ち越し(大谷勝ち越し打点)、5回表もSmithソロHRで待望の追加点【5-3】にも関わらず、抑えないといけない裏の攻撃でソロ被弾、四球で球数が来てしまい降板。
結局、先発で最低限度の5回も投げられませんでした。その後を継いだ Yohan Ramírez (RHP 29)は完全に人選ミスでしたね。2out一塁から「死球-四球-死球(同点)」13球中、Strike1球のみ!
継投では回を終了させるか、最低3人に投げないといけなかったので、[2out満塁]でAlex Vesia が呼ばれ、3-0から4seamのみ投げ、3-2から満塁HR[4失点]【5-9】と試合が決まってしまいました。
結局、CINは試合全体でなんと9四球+2死球という・・・以前あった試合のような崩壊ぶりでした。
Bullpen陣は故障で離脱者が相次ぎ、他球団から拾った投手を穴埋め的に起用していましたが、ARI戦以降、ボロが出てきましたね。
ただ、こうしたBullpenの弱体化は分かっていたことなので、勝ち続けるには先発が長いイニングを投げるか、打撃陣が大量点を取るしかなかったわけです。
[Pages] https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/andy-pages-681624
ここ最近、打撃成績が落ち込み、特にB球をChaseする悪い癖が露見しています。特に低めのゾーン(おそらく彼の好きなゾーン)は手当たり次第に振ってしまっている。
Chase% 9、Whiff% 30、K% 14、BB% 2パーセンタイルです。[MLB平均が50パーセンタイル]
Chase%52、Whiff% 14、K% 8、BB% 72パーセンタイル Pagesの代わりにマイナーに落とされたOutmanの数値 https://baseballsavant.mlb.com/savant-player/james-outman-681546
最近、Pagesで気になるのは、甘い4Sの空振り率です。若手選手が4Sにタイミングが合わないというのは調子が悪いということでしょう。
先日のARI(H)戦は酷かった。打者有利の得点圏でシチュエーションバッティングが出来なかった。LADが無得点に終わった原因の一つになってしまった。
[ポジティブな点]
Taylorがスタメンで長打でタイムリー[2打点]。Bettsがこの試合復調し、4-3 1打点1四球と高出塁。不運が続いていたT.Herが2-2 2四球 1HR。
[試合内容]
H BB HBP K xBA HH% Team RISP
LAD 6得点 11 3 3 5 .305 38.1 3/14[.214] 大谷5-0 1打点 5残塁、Smith 5-1HR 5残塁、Lux 4-1 4残塁
CIN 9得点 6 9 2 11 .223 36.1 3/ 8[.375] De La Cruz 3-0 1BB 1K 3残塁、Hurtubise 4-1 3K 3残塁