先日、介護施設に入っていた母が病院に移されたらしい。らしい、というのは実家は飛行機か新幹線で数時間の距離にあるので兄弟から連絡があって知った。
コロナ禍で面会は禁止、お願いすれば車椅子で玄関まで連れてきてくれてガラス越しに数分だけ顔を見られるとのこと。家族が時々会いに行っている。
母は数年前に認知症の兆候が見られるようになった。買い物先で会計の際お金の種類が分からない、すぐに転ぶ、ぼんやりしている事が多くなったなど。
家族はただの老化だと考えていた。親族には認知症患者なんて一人もいなかったから。それが良くなかった。認知症は早めに診断されれば薬で進行を遅らせる事ができるが進んでしまったものは元には戻せない。それを知ったのは症状がかなり進んで医者に診せた後だった。
兄も弟も家族があり実家とは離れた距離に住んでいる。父も持病があるため介護なんてできない。全員一致で施設に預ける事になった。
身内に介護に詳しい人間がいるので入居手続きは問題なかった。希望の施設は多少の空き待ちがあったが程なく入る事ができた。(施設に空きができたという事は入居者が亡くなったか病院へ移ったという事。手放しでは喜べない)
コロナの前は家族がそれぞれ頻繁に面会に行っていた。職員さんに助けられながらも座って食事がとれたし昔の思い出話もできた。この一年は誰も面会出来なかったため一気に症状が進み自分の子供やお嫁さん、孫の事も認識できなくなったと聞いている。
施設で亡くなると警察がくる事になるので末期になると病院に移すようだ。多分母もそのパターンだろう。もう長くないかもしれない。
刻一刻とお別れの時が近づいている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます