こんにちわ!
朝から秋らしい天気だった今日なんですが、
空模様が心配になってきた井上秀二です。
(昨日、洗濯しておいて良かった・・・)
今回も『音楽パッケージ商品購入実態調査2007』のことについて書きます。
前回に引き続き、分析手法のお話です。
音楽パッケージ商品(本レポートでは、シングル、アルバム、音楽DVDの3アイテムが分析対象)の市況が厳しくなって久しいのですが、特にメインターゲットである若年層にとっての可処分所得の問題は、語られ尽くしている感があります。
供給サイドにとっては価格政策の問題なんですが、
今回も、前回『音楽配信サービス利用実態調査レポート2006』と同様、
PSM分析(Price Sensitivity Measurement)を行なって、
ユーザーの値頃感を探ってみました。
対象はシングル、アルバム、音楽DVDの3アイテムです。
PSM分析のための設問項目は下記の通りです。
1.いくら位から「高い」と感じはじめますか?
2.いくら位から「安い」と感じはじめますか?
3.いくら位から「高すぎて買えない」と感じはじめますか?
4.いくら位から「安すぎて不安だ」と感じはじめますか?
この結果をグラフにします。(↓)
「交点計算」によって折れ線グラフの交点の値を算出、
A.上限価格(最高価格)
これを超えると「高すぎて」買わない価格
B.妥当価格(妥協価格)
これくらい払っても仕方がないと思い始める価格
C.理想価格(最適価格)
購入者の抵抗感が小さくマーケットに浸透しやすい価格
D.下限価格(最低品質保証価格)
「安すぎて品質が不安」と思う価格
という各々の価格を算出して、
受容価格帯と適正価格帯というものを設定します。
受容価格帯とは、「上限価格」から「下限価格」までのレンジ、
適正価格代とはM「妥当価格」から「理想価格」までのレンジです。
もちろん、実勢価格が理想価格と一致する、なんてこと滅多にないんですけどね。
結果につきましては、
誠に恐縮ながらレポートをご購入して頂いた上でご確認願いたいのですが、
ざっくりと申しますと、ユーザーの値頃感は、
アルバムは実勢価格との理想価格の乖離が小さく、
シングルは高すぎ。
音楽DVDはもっと高すぎ。
集計作業真っ只中だった8月初旬、
もちろん数値は伏せたまま、
シングルの値頃感のことを
mixiの私の日記に書いてみました。
一般ユーザー、音楽制作会社、音楽ライターなど様々な友人達から、
予想以上のリアクション(コメント)を頂き、想定外の盛り上がりでした。
友人たちはヘビーユーザーが多いのですが、
やはりシングルについては厳しい意見が目立ちました。
シングルが高すぎるって? 今更、なに当たり前のこと言ってんのよ???
20代のヘビーユーザー(優れたCDレビューを書かれる方)をはじめ、
シングル買わなくなって久しい。。。
というコメントが目立ちました。
実は、音楽DVDのほうが実勢価格と理想価格の乖離が大きいのですけど、
シングルと異なり、歴史的に新しいアイテムです(ビデオとは区別しますね)。
「高すぎる」と意識・無意識で思いつつもユーザーは買っている。
さらに言えば、CD(シングル、アルバム)と違って、
リアル(ショップ)よりもオンラインでの購入経験率が高いんです。
商品特性・ターゲット層による多彩かつきめ細かななプライシング。
チャネル政策ではオンラインショップでの訴求のさらなる強化。
そして商品・情報とも、ユーザーとの「接点」を拡大するならば、
これからの市場の拡大の可能性があるのではないか?
という仮説を立てました。
もちろん、将来的には映像配信という「脅威」があるのは事実ですが、
ホームシアター環境(ハード)普及の可能性を勘案すれば、なんですけどね。
最大の競合である「携帯電話」への出費によって、
可処分所得が厳しい若年層(特に10代)でも、
「音楽関連支出」は「増えている」!!!
CDを含めた購入意向だって低いわけではない。
まだまだ市況好転の可能性ってあるはずなんです。
買いやすい価格の「普及盤」、
高付加価値アイテムとしての「プレミアム盤」。
現状は厳しすぎるとは言っても、
パッケージ商品の生きる道って決して、暗いものではないのではないかと。
もちろん、音楽DVDについては、
「DVD付きCD」との差別化が必要なことは言うまでもありません。
かつての8㎝シングルのマキシ化、のようにユーザーが混乱することがないように、ですね(^_^;)。
**************************************************************************
お読み頂き有難うございます。
(↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。
朝から秋らしい天気だった今日なんですが、
空模様が心配になってきた井上秀二です。
(昨日、洗濯しておいて良かった・・・)
今回も『音楽パッケージ商品購入実態調査2007』のことについて書きます。
前回に引き続き、分析手法のお話です。
音楽パッケージ商品(本レポートでは、シングル、アルバム、音楽DVDの3アイテムが分析対象)の市況が厳しくなって久しいのですが、特にメインターゲットである若年層にとっての可処分所得の問題は、語られ尽くしている感があります。
供給サイドにとっては価格政策の問題なんですが、
今回も、前回『音楽配信サービス利用実態調査レポート2006』と同様、
PSM分析(Price Sensitivity Measurement)を行なって、
ユーザーの値頃感を探ってみました。
対象はシングル、アルバム、音楽DVDの3アイテムです。
PSM分析のための設問項目は下記の通りです。
1.いくら位から「高い」と感じはじめますか?
2.いくら位から「安い」と感じはじめますか?
3.いくら位から「高すぎて買えない」と感じはじめますか?
4.いくら位から「安すぎて不安だ」と感じはじめますか?
この結果をグラフにします。(↓)
「交点計算」によって折れ線グラフの交点の値を算出、
A.上限価格(最高価格)
これを超えると「高すぎて」買わない価格
B.妥当価格(妥協価格)
これくらい払っても仕方がないと思い始める価格
C.理想価格(最適価格)
購入者の抵抗感が小さくマーケットに浸透しやすい価格
D.下限価格(最低品質保証価格)
「安すぎて品質が不安」と思う価格
という各々の価格を算出して、
受容価格帯と適正価格帯というものを設定します。
受容価格帯とは、「上限価格」から「下限価格」までのレンジ、
適正価格代とはM「妥当価格」から「理想価格」までのレンジです。
もちろん、実勢価格が理想価格と一致する、なんてこと滅多にないんですけどね。
結果につきましては、
誠に恐縮ながらレポートをご購入して頂いた上でご確認願いたいのですが、
ざっくりと申しますと、ユーザーの値頃感は、
アルバムは実勢価格との理想価格の乖離が小さく、
シングルは高すぎ。
音楽DVDはもっと高すぎ。
集計作業真っ只中だった8月初旬、
もちろん数値は伏せたまま、
シングルの値頃感のことを
mixiの私の日記に書いてみました。
一般ユーザー、音楽制作会社、音楽ライターなど様々な友人達から、
予想以上のリアクション(コメント)を頂き、想定外の盛り上がりでした。
友人たちはヘビーユーザーが多いのですが、
やはりシングルについては厳しい意見が目立ちました。
シングルが高すぎるって? 今更、なに当たり前のこと言ってんのよ???
20代のヘビーユーザー(優れたCDレビューを書かれる方)をはじめ、
シングル買わなくなって久しい。。。
というコメントが目立ちました。
実は、音楽DVDのほうが実勢価格と理想価格の乖離が大きいのですけど、
シングルと異なり、歴史的に新しいアイテムです(ビデオとは区別しますね)。
「高すぎる」と意識・無意識で思いつつもユーザーは買っている。
さらに言えば、CD(シングル、アルバム)と違って、
リアル(ショップ)よりもオンラインでの購入経験率が高いんです。
商品特性・ターゲット層による多彩かつきめ細かななプライシング。
チャネル政策ではオンラインショップでの訴求のさらなる強化。
そして商品・情報とも、ユーザーとの「接点」を拡大するならば、
これからの市場の拡大の可能性があるのではないか?
という仮説を立てました。
もちろん、将来的には映像配信という「脅威」があるのは事実ですが、
ホームシアター環境(ハード)普及の可能性を勘案すれば、なんですけどね。
最大の競合である「携帯電話」への出費によって、
可処分所得が厳しい若年層(特に10代)でも、
「音楽関連支出」は「増えている」!!!
CDを含めた購入意向だって低いわけではない。
まだまだ市況好転の可能性ってあるはずなんです。
買いやすい価格の「普及盤」、
高付加価値アイテムとしての「プレミアム盤」。
現状は厳しすぎるとは言っても、
パッケージ商品の生きる道って決して、暗いものではないのではないかと。
もちろん、音楽DVDについては、
「DVD付きCD」との差別化が必要なことは言うまでもありません。
かつての8㎝シングルのマキシ化、のようにユーザーが混乱することがないように、ですね(^_^;)。
**************************************************************************
お読み頂き有難うございます。
(↓)クリックの程、宜しくお願い申し上げます。