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戦後70年ということで:第2弾 経済から見る戦争の話

2015-07-31 02:27:05 | 駄言
 今回が本番です。今回は、経済から見る戦争の話というテーマで話を進めていきたいと思います。初めに行っておきますが、今回は残酷なほどに人間の感情を無視した徹底的な損得勘定で話を進めていくので、ご了承ください。まず前提としては、戦争は重要な経済活動であるということです。
 まず、戦争は得なのか、損なのか、という問題を経済的に見ていきたいと思います。
 中世の戦争は、領主同士による領土の取り合いであり、領土を拡大する利益はあくまで、戦争屋である貴族階級に全て与えられていました。
しかも、貴族同士でいざこざが起こらないように、負け戦ならおとなしく味方に付けば問題もなかったわけです。戦争する理由もお互いになくなるので、ある意味で「合理的な」選択ができました。
 では、領民はどうでしょうか。領民は減ってもらっては困るので、領主は荒野などで、決戦をすることが多かったようです。というのも、領民の数は領主の税収に大きく影響しますから、領土が増えても人が減ったら話にならないので、お互いにわざわざ攻め入らないようです(宗教戦争は別です)。
 この当時は所有権という概念がそもそもないので、領民は、ただ働いてるだけで、ある程度の安全圏に入ることができました。この点が重要です。
 戦争は、一種の経済活動です。経済活動ということは、当然利益が出る必要があるわけですが、この時代の分業から言って、経済的不利益は限界でも、戦争屋の戦没者(労働力)でした。ほかの労働力には大きく影響しない点で、経済的には合理的な戦争だったと言えます。
 では、いつごろから、戦争の概念が大きく変わったのでしょうか。
 実はこれ、フランス革命が大きな節目と言われています。ナポレオンは国民軍を編成し、数と戦術の暴力で戦争を推し進めました。そのためには、フランス人(ナポレオンは正確にはコルシカ島出身)の団結が必要不可欠であり、国民の団結を以てこれを導きました。これが、戦争が「国民全体」に波及する要因です。これは労働力を丸々戦争に駆り立てることとなり、死傷者も専門家でない分多く、加えて戦争後の経済活動に支障が来されるようになります。また、戦没者慰霊、戦傷者保護などの戦後処理の問題も大変増えました。この結果、戦費がかさむので、賠償金でこれらを解決させるようになっていきます。今までの、領土のみの問題から、戦後処理、金銭と領土の問題へと変化しました。
 しかも、労働力が極端に削られるので復興もしにくくなります。
 これが総力戦体制に発展すると、反戦感情を煽るための無差別攻撃へと発展していきます。
 要するに、近代以降の戦争はとりわけタチが悪いということです。
 経済的利益のない戦争ははっきり言って無価値どころか害悪なので、その点は中性の方が優れていたとさえ言えます。
 逆に、戦争は巻き込み方次第で随分引き際をわきまえるものにできるとも言えます。
 だからしていいとか、してはいけないという話は、見ての通りしていませんが。それは各自の判断だと思います。経済的な観点から見ると、このような考え方もあるかな、と思うだけです。
 詳しいことは経済学部や歴史系の学部の方に聞いていただいた方が正確かと思われますので、あしからず。
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