風のアルバム

些細な記憶の断片
或いは今日の雑感

梅の香り February 2016

2025-02-04 17:18:45 | 日記

 

母が最期を過ごした病院は

峠の向こうにありました

私は母に会うために毎日

峠を歩いて越えました

 

昨夜 村のぐるりをジョギングしていると

梅の香りがほのかに鼻をかすめていきました

それで峠の記憶が久しぶりに出てきてくれたのでした

 

母のいる病院を目指して峠を越え

まもなく行くと、南を向いた山の斜面には

陽射しを浴びてたくさんの梅の花が咲いていました

 

介護にセンチメンタルは絶対に禁物、と

心に言い聞かせ、泣くなら旅立ちを見届けてから

いくらでも泣けばいい、と感情を固めていた

毎日でしたが、梅の花を観ながら峠道を下る時だけは

固めた感情が少しゆるむのを自身に許したような気がします 

 

いくらでも泣けばいい、は本当にその通りに

なったようで、あれからまる9年が経とうと

してるのに今もまだ、折りに触れてはポロポロと

涙が流れてどうしようもない時があります

 

 

 

 

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雨の橋 1977年3月

2025-02-03 14:56:51 | 日記

 

姉2人と私の3人で日帰り旅行に行きました

翌月、遠く離れた地方に嫁ぐことが決まっている

長姉との思い出旅行です

当日はあいにくの雨で小寒い中、長い橋を歩いたこと

本数の少ない電車を待つ間、駅舎横の喫茶店で

ホットミルクを飲んだこと

もうそんなことしか思い出せないのですが、

それはそれで味わいのある思い出旅行でした

 

 

 

 

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瓶のふちどり 1960’s

2025-02-02 17:47:54 | 日記

 

庭の畑や花壇のふちどりに

父は養命酒の空き瓶を使いました

養命酒をあんなに沢山

いったい誰が飲んでいたのだろう…

 

 

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キャッチみかん 

2025-01-31 16:01:46 | 日記

 

伯母にみかんを渡すとき 

私はいつも宙に放り投げて渡しました

上手にキャッチした時に見せてくれる

伯母の笑顔が好きでした

 

 

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読破の瞬間 1978年初夏

2025-01-30 19:14:48 | 日記

 

文庫本で全8巻の大長編、吉川英治著「宮本武蔵」を

読み始めたのが、高校受験を控えた1月でした

読んだり読まなかったりを繰り返しながら高校に上がり

その年の6月頃でしょうか、8巻目に入りました

休み時間を使っては読み進めて行き、ある日とうとう

クライマックス、巌流島の場面まで来ました

英語の時間が始まってもここまで来るともう止められません

教科書で隠し、小次郎vs武蔵を堪能しました

宮本武蔵全8巻、読破した瞬間は英語の時間でありました

 

 

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