GO!プリンセスプリキュアが今週の2月1日に放送が開始されました。
以前、株主総会後に「ハピネスチャージプリキュアの様子がかなりおかしいのだが?」という記事を書きましたが、ハピネスチャージプリキュアからどうも、プリキュアシリーズに数々の異変が起こっています。
(1)平均視聴率の低下
視聴率が落ちていることについて、株主総会では、絶対に勝ってやると言い放ち、期待してくださいと東映アニメの関係者は、言っていました。しかし、蓋をあけてみると、平均視聴率は歴代ワースト1位が確実となりました。
わたしは、昨年2014年5月中旬から、ハピネスチャージプリキュアの生放送での視聴をやめました。というのも、話が見え見えで、前のプリキュアのエピソードを引いたみたいで楽しみがなくなってしまったのです。それは、肝心のコアの話が進まず、正体がバレているのに引き伸ばしや玩具の押し売りいわゆるテレビショッピング的なパートがおおく、つまらないものになっていたからです。
プリキュアというブランドを強化するのであれば、話の構成なんかをおジャ魔女どれみにもどって復習したほうが、よほどしっかりしたものになったかもしれません。
スタッフは、ハピネスチャージプリキュアを捨てて、このGO!プリンセスプリキュアにかけたようですが、1話の視聴率はアニメ視聴率ランク10位以内に全く入らないという史上初?の低視聴率からのスタートとなったようです。通常ならプリキュアシリーズの第1話は視聴率が5-6%取れいいスタートをきるはずでましたが、このプリンセスプリキュアは、5%以下になってしまったようです。この先、どう視聴率を上げていくのか、今年の株主総会で聞いてみたい株主がいるのはいうまでもないでしょう。
(2)映画興行収入の低下
プリキュア映画も今回のハピネスチャージプリキュアはふるわなかったようです。10月の公開初日は台風の影響で客足は鈍化したものの伸び悩み結果的には、前作ドキドキプリキュアの映画の半分(約5億円)にまで低下しました。TVシリーズの視聴率とリンクしているとはいえここまで下がったというのは、私もびっくりしました。今千秋さんの監督で期待はしたものの、柴田Pが物言いをつけ、やり直したという記事まで登場したようです。その傍らで「劇場版アイカツ!」はなんと、東映が配給したんです。おなじ東映の飯を食っているにもかかわらず東映アニメが敵視しているというのはいかがなものかと思います。結局アイカツ映画も結構いい線(約4億円を予想)まで行きました。
このことから東映アニメは、次のオールスターズでかけるということになりますが、オールスターズは、ターゲットの幼女のほか歴代のプリキュアファンを集めやすいので、ドル箱みたいな存在になりつつあります。プリキュアシリーズ単体の映画は視聴率に結びつくということを忘れてはならないと思います。
(3)グッズ売り上げの低下
テレビショッピング的な売り方をしていたせいか、関連玩具の売上もふるいません。アイカツやプリパラ・ジュエルペットなどに押されて強豪がわんさか出てきています。
その売り方は、以前から問題になってきたAKB商法ならぬプリキュア商法。アニメでしつこくグッズ見せて、CMでも多量に宣伝するというやり方です。これは、今までにも問題が有り、「しつこい」「価格が高い」「次から次へと玩具がでる」などことがささやかれています。わたしの近くのイオンでもプリキュアグッズは売っていますが、在庫が山のようにあったものがあるときに消え、シリーズが終わりの頃の12月上旬には、在庫がいきなりなくなっているのです。(おそらく、売れなくて返品したのではないかと推測)在庫が少ないものはダンピングで安売りされ、売れなければ次のシリーズまであるといった状態が続いています。
とあるイオンの店のケースだと・・
イオンモール盛岡:ハピネスチャージプリキュアのプリチェンミラーが2000円で売っていた
イオンモールつくば:ドキドキプリキュアの自由帳がいまだにおいてある
というように、いつまでも残っているところがあります。アイカツみたいに安いものがなく、種類も豊富なのはいいですが、同じような玩具で、バージョンアップするといった、まさに家電品状態には、本当に、幼児いえ大きなお友達に受けるのかが疑問です。
音楽CDに関しても、今までよりも売れていないようです。アニメイトでは仕入れない店もおおく、1週間たってやっと入ったり、全く置いていないところもあります。マーベラスのDVD付きでメロディー入りカラオケと通常版でオリジナル・カラオケを2つ買わせるという手法は、あまり効果がないので、考えてほしいと思います。(現に通常版で買っておりますが・・)
今回のハピネスチャージプリキュアでながれた挿入歌は、3曲ありましたが、ほとんどがボーカルアルバムからの曲。せっかくボーカルアルバムを売るんだから、これ以外でも流して欲しいです。以前は、春日野うららの曲も単体でCDを出していましたし、商品の企画力を問われます。ITUNESはCDリリースが3ヶ月たたないと出ないし、本当にいい加減にして欲しいです。
参考ですが、マーベラスの2015年第三四半期の決算短信の概況によれば、音楽映像部門では、ミュージカルならびに東京グールや幕末ROCKが売上に貢献したと書いてあり、プリキュアのことは全く書いてありません。しかしながら、決算説明資料によれば、次回の2015年3月期では、GOプリンセスプリキュアを投入しますと書いてあります。ということは、プリキュアはマーベラスの売上に貢献していないということになるんでしょうね。
これだけ、鳴り物入りで登場したGOプリンセスプリキュアですが、早くも、企業では、手を打ち始めています。
まずは、プリキュア離れを克服するにはどうしたらいいのかを考えなければならないと以前株主総会を振り返ったときに書きました。そこで登場したのは、DVD配布キャンペーン。1話放送後にでる合言葉、「ごきげんよう」とイオンなどのおもちゃ売り場でいうとオリジナルDVDがもらえるという企画です。そのかたわらで、第1話放送した後の2/1にコナミスポーツ津田沼のついでにイオンモール津田沼のおもちゃ売り場へいくと、プリンセスパヒュームなどのプリキュアグッズ体験会をやっていました。ここまでスタッフが来るのは異例なことです。なんとかして、売上を伸ばしたいがために、力技で出たようです。それにもかかわらず、視聴率が振るわなかったのは、グッズもさながら内容ということたどり着いたのかもしれません。
視聴率低下のせいか、朝日放送ではこのDVDの内容を、第2話終了1日後の2/9に公開しました。(BSS山陰放送では2/7に放送してDVDゲットキャンペーンを始めたにもかかわらずです。)あの、キーワードプレゼントは何だったんでしょうか?小学生以下を対象にしたDVDが、大きなお友達でも後日ネットで見られるんですから、本当におかしな話です。
DVDの内容でGOプリンセスプリキュアってなあに?(約9分)という最初の映像ですが、流れとしては、
ノーブル学園の紹介-海藤みなみの紹介-天ノ川きららの紹介-フローラの夢紹介(プリンセスになること)-
妖精の紹介(アロマとパフ)-ホープキングダム-カナタの紹介-ディスピアのたくらみ(ホープキングダムを絶望に染める-アロマとパフの使命-
プリンセスパフュームの紹介-敵幹部の紹介とたくらみ(クローズとゼツボーグ)-プリンセスパフュームを使っての決め台詞とモードエレガント披露
この中でプリンセスパフュームがくどいほどに登場します。
・プリキュアというキャラをみせる→幼女がプリンセスプリキュアに憧れる
・プリンセスパフュームをみせる→幼女がほしがる→親にねだる→(買って買って!とせがむ)
という構図が目に浮かび、肝心の話は、ほとんどありません。なぜなら、
・ノーブル学園は夢をかなえるところですが、どんな内容の学校なのかの説明が不十分。・ホープキングダムという設定の説明がまだない。
・カナタとディスピアの接点が描かれていない。
・なぜホープキングダムを絶望にそめなければならないのか?
といったこれからのネタバレ話が、完全にふせられ、何がなんだかわからなくなり、つまらない話に発展しているのかと思われます。
現在第2話まで終了していますが、アニメの引用が本当に多いです。
アイカツ:アイドルの養成学校
プリパラ:アイカツをパクったが内容はほぼアイカツと同じ
少女革命ウテナ:花がくるくる回る演出あり
愛天使伝説ウェディングピーチ:ウエディングドレスではあるが、ほぼプリンセスに近い。変身もクリソツ。
ほかにも深夜アニメが多数引用されていますが、特にアイカツとプリパラとプリキュアの区別が同じように見えて、なんだかわからなくなっています。
最近のプリキュアは、歴代シリーズの焼き直し話が多く、似たような話があり、ネタがつきたんじゃないかと思われます。しかし、二次創作だと百合が多いのは、女の子のイチャイチャだと思います。設定が中学生というのも頷けます。
とにかく、プリンセスプリキュアが始まりましたが、1/30発表した東映アニメの直近の決算は、前期2014/第三四半期で6.7億円でしたが、今回の2015/第三四半期では5.4億円と実に1億円も落ちています。やはり、ハピネスチャージプリキュアがいかに駄作だったのかがわかると思います。
このままだと2015/3月期であと4億円(1-3月の3ヶ月間)の売上をとらなければ、昨年と同じ年間売上レベルにはならず、最低の売上になることは確実と見られます。(プリキュアSSの最低売上は免れますが・・)とはいえ、スタッフやグッズなどの販売店が総出で売上合戦を繰り広げ、東映アニメの好決算に結びつけることを祈るしかないでしょう。
また、アイカツもジュエルぺットも玩具売上はプリキュア以上に落ち込みが激しいので、プリキュアの落ち込みがアイカツやジュエルペットに押されてそうなったと言うのは無理があります。特にジュエルペットは虫の息すらしていなくて、早稲田アカデミーからの広告収入がないとやっていけません。