鹿児島の仙巌園内にある薩摩切子の磯工芸館で出会ってしまった ちろり。
館内は、数々の美しい切子工芸品でため息ばかりが出ていた。けれど、この薩摩切子のちろりの前に立った途端に、とにかくす〜っと惹き込まれてしまった。
美しい。優しい。そして華やかで気品に溢れている。しかし、威厳があって、静か。
他の素晴らしい作品はどうでも良くなってしまった。ただ、ただ、眺めていたい。眺められたら無常の幸せ💓
もしも私が大金持ちで、この世の全てのこども達を救ってあげることが出来たなら、その後で、このちろりから、同じ薩摩切子のグラスにお酒を注ぎ、最愛の心友と、桜島の噴火煙を観ながら、ここまで生きて来れて良かったね、な〜んて、ぽつッとつぶやいて、お酒を飲みながら肩の力を抜きたいなぁ〜(笑)
中途半端にお金があって、このちろりを買い求め、丹波の国に連れ帰っても、ちろりは全く美しく感じられないはず。ちろりのよい迷惑、ちろりには場違いだ(笑)
場違いと云えば…床の間の掛け軸の、わざわざ真ん前に高い壺を置きこれ見よがしにバサバサと花を入れる人にはなりたくない。お軸の正面から外し、邪魔にならないよう楚々と脇に廻る一輪の花が入った静かな壺でありたい…ちろりは、桜島の見える空間で、名脇役なように。
また、いつか、このちろりに逢いに、ただ、眺めるだけでいいから、いつの日か、もう一度、薩摩に出かけたい✨