みとせの想い
あふるるように
描かれるのを
静かに待っている
やってきた
あつくてあつい
なつまっさかり
かおをあげると
すこしだけ
みえるせかいが
ちがってくる
ひんやりとした部屋から
もくもくの雲をみている
急がなくてはならないのに
わたしの足は
なんて重いのだろう
光りにあこがれている
歩いてゆこう
どこをめざそう
青の道
あの人が好きだった
あの色の道
道が示されている
たどってゆこうか
紙に水を含ませ
色の雫を滲ませる
そのひろがりを
たのしんでいる
この日
このときの
空の色雲の色
つかまえたはずが
するりとはなれてく
とどまりもせず