母のお父さん 私のおじいちゃん
おじいちゃんとの日々は少ないものでした
母との結婚後父が縁を切っていた
経緯はわからない
私が入院してからおじいちゃんとの付き合いが始まった
おじいちゃんは私に初めて会う時どう思ったんだろう
初めて会った時の記憶はなくなってしまったので 思い出したところからの話になります
病院にいる時は 部屋に入らず外から声かけをしてくれていた
おじいちゃんは泣き虫だから 泣きながら話すときもあり
おばあちゃんとおじいちゃんの会話みたいな語りかたとか
喘息になった時は 病院にいるのに メンタム鼻に塗ればすぐ楽になるぞってメンタムメンタムってずっといってたり
メンタムってなんだろって思った
メンソレータムなのね笑っ
塗れ塗れって煩くて 仕方ないから試したら すごく楽になった
おじいちゃんは それみたことかって感じで 看護士さん達に自慢気に話してた
おじいちゃんは声が大きいからこわいんだね ごめんよって
そうじゃないのにって言いたかった
おじいちゃんは泳ぎが得意で 江ノ島にも潜れば伊勢海老がいたんだぞとか
ヨットに乗せてやりたかったとか
そらをだっこしたかったなって
恥ずかしいくらい大きな声で
泣きながら敵をとってやるからなって
おじいちゃんが天国いったら
全部お見通しだから敵をとってやるからなって
おじいちゃんはそらが大好きだ そらもおじいちゃんを大好きだよな
わかってるから気にするな まかせとけ悪いやつを成敗してやるからなって
毎回毎回 同じ話をしてた
おじいちゃんはもう天国にいっちゃったけど 夢であえるから
短い付き合いだったけど 私が起きてるときには会えなかった
きっと寝顔は見に来てたよね
優しいおじいちゃん
メンタムとパブロンがおじいちゃんの口癖
鼻の穴にメンタム塗れよって今でも言いそう