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Isobaric方式スピーカの製作(その2) 〜SONYスピーカSS-M95HDの周波数特性〜

SS-M95HDスピーカの実態を確認するために周波数特性を調べてみました。
1)総合周波数特性
音圧特性は、ツイーター軸上の30cmの位置でインパルス応答測定で求めました。

周波数特性は、平坦とは言い難く430Hz、13,000Hz付近のディップ、並びに5,500Hz付近のピークが目に付きます。低域は65Hz程度(-3dB)から出ているようです。

ネットワークを外した状態でのツイーターの周波数特性を示します。

このツイーターのインピーダンス変化は通常とはかなり違い、2,000Hz付近の共振周波数においても変化は僅かしかありません。ツイーター単独の軸上30cmでの SPL特性については、13,000Hz付近に深いデップが見られました。この特性は、測定したこのツイーターに固有のものではなく、別のツイーターでも同じでした。なかなか、使いづらいツイータです。

ネットワークを外した状態でのウーハー単独の周波数特性を示します。

ツイーター軸上30cmでの 特性は、6,000Hz以下の周波数では、最初に示した総合周波数特性とあまり変わりません。

これらの結果から、SS-M95HDの総合周波数特性の変化は次のように解釈できます。
•5,500Hz付近のピークはウーハーのbreak-upピークであり、ネットワークのローパスフィルタが不適切で機能していない。
•13,000Hzに見られるディップはツイーターに起因する。

経時劣化によるものなのか分かりませんが、この周波数特性を知ってしまうと、今後このスピーカを使用することは無さそうです。

ウーハーのエッジには劣化は見られず、まだまだ使えそうです。そこで、SS-M95HDをもう1セット用意して、かねてから興味があった「小さなエンクロージャーで低い周波数から再生できる 」 という Isobaric(アイソバリック)方式のスピーカを製作してみたくなりました。
>>続く
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