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No sound, no paradise.

MY HISTORY OF AMERICAN ROCK

2014-03-23 | Weblog

「KNOCK ME OUT/VENTURES」
60年代後半から瞬く間に全国の若者の心を奪った欧米のロックとポップス。数少ないペーパーメディアの活字を頼りに、我先にとレコード店に足を運び、小遣いの全てをそそいで買ったLP盤をわくわくしながら持ち帰り、透明フィルムの封を切り塵一つ無い円盤に初めて針を落とす時の興奮に多くの若者が酔いしれた。個人的には、67年頃だと思う。幸いなことに、辻堂の親戚の家に毎年盆暮れに遊びに行くと、五、六歳歳上の従兄弟の兄ちゃん達がいて、そこで聴かされたエレキサウンドに人生を揺さぶられる刺激をもらったのだ。
何と言っても最初はベンチャーズだ。よく「テケテケ」と表現されたが、私にするとあれは、「ツクツク」であり、激しい音量でやると「ヅクヅク」か「バクバク」が適切だと思う。細かい話だが、言うまでもなく、ベンチャーズのサウンドにはその16分音符のテケテケが肝なのだ。
最も多くの人が繰返し聴いた「ウォークドントラン」がツクツクであり、「パイプライン」のイントロは「バクバク」なのだ。その二種のテケテケと共にベンチャーズの多彩な楽曲と緻密な演奏テクニックに世界中が痺れたのである。特に小学生の私にとってのベンチャーズは、音楽から受ける最初の性的快感とも言える、本当に衝撃の音楽初体験だったのである。中でも、日本上陸後、新境地に取り組んだ1965年に発売されたアルバム「KNOCK ME OUT」は、名曲「10番街の殺人」を始め、それまでのクリアトーンからロックっぽいファズトーンを多用したことで、そのニューサウンドが更に興奮を増幅させ、本当にノックアウトされた1枚だった。12曲からなる多彩な楽曲には、サンタナで知られてる「シーズ・ノット・ゼア(原曲はゾンビーズだ)」、ロイオービソンの「オー・プリティ・ウーマン」など、後に原曲に触れる前にインストでしっかり記憶された名曲はベンチャーズのおかげとも言える。

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