30年位前の製品なのでスライド金型なんぞとは無縁、従ってたくさん有る箱物のなかには抜きテーパー丸出しの物が有ったりする。箱以外にも厚い、違う、省略されているなど楽しい事満載なので楽しめるキットだ。で、箱箱箱だ。白いのはどうしようもない台形なので作り直した物。分厚いポンポン砲架の囲いは0.5mmのプラ板、丸めるには腰の弱いエバーグリーンが使い易い。エンジンルームの明り取りは窓の数も形も違うのでネット記事を頼りに新規に作成。こうするとキットのポンポン砲架の支柱、丸い奴、では辻褄が合わなくなるのでこれも作り直した。砲架の放射状のリブは滑り止めだそうだ。作り直せる物は自分で作る主義ではあるが雛形が無い等作れない物も多々有るので、ここは別売り部品に頼るのが大人。
ラベルに1986年の印刷が有る、いかにもガレージ製品のサーマー謹製のレジン、メタル部品群。今でも売っているというのも驚きだが、昔こんなのを売っていた事の方がもっと驚きだと思う。出来は前世紀の水準なので中にはもう一度作り直したくなるのも有るが比較的安価なのが長所。何しろ大きいので色々沢山になってしまうのでこれ結構重要。正直、今風の出来ではないので届いてから怒らないように。
新しいメーカーがグレートリトルシップ、ここのは今風でエッチングが多用された構成。ただし全部揃えようとすると値段は相当になる。尚、レベルから「プレミアム」と付けたアフターパーツてんこ盛りのコルベットのキットも出ているようで、もしかしたらこっちの方がお買い得なのかもしれない。とは言え、もう手遅れなので手持ちのネタで料理する事にしたがマスト煙突周りがめんどうなのでこれを買ってしまった。気になっていた通風筒のディテールまで付いていたので結果オーライだ。どっちも自分が作って見て欲しかった物を製品化した風情が好ましい。尚、手すりの柱はマッチボックスも棒を用意してくれてはいる別売りを買った方が早く楽に出来上がりそうなのでお勧めする。尚、パイプ手すり用はグレートリトルシップでしか売ってない。