銀座平野屋女将日記

銀座平野屋210年のあゆみと老舗女将の嫁日記

貼り混ぜ帳

2019-12-13 | 日記

[おしらせ]インスタ始めました→

 

 おはようございます。

昨日は師走と言っても暖かな銀座でしたが、

また寒くなるようです。

皆さまのお住まいの地域は如何ですか。

 

さて。久々にこちらの企画を↓


 

銀座平野屋には普段お客様の目にはふれないけれど、

素敵なものが数々ございます。

それは江戸からの粋を伝える物であったり、

先人の技や美を伝えるものであったり様々です。

 

今日はちょっと変わったもののご紹介です。

 

どーーーーん!

何やらたくさんありますが。

様々な裂を貼り混ぜたものが!

(裁断された生地を「裂(きれ)」と呼びます)

これも先代社長のコレクションのようです。

 

 

浮生亭秘珍(ふしょうていひちん)」と読むのでしょうか。

年代と特徴などを書き込む欄が一緒に印刷されています。

 

「浮生亭」について調べると

『仮に印主名を「浮生亭如夢」とした。

また、国立国会図書館所蔵『鼻峰高慢男』(寛政6年)

および『悦贔負蝦夷押領』(天明3年)にも同様の識語あり。

明治前期頃の江戸軟文学コレクターか。

(蔵書印データベースより)』

というのがあるので、同一人物かもしれません。

 

「秘珍」は珍秘(ちんぴ)つまり『めずらしいものとして秘蔵すること』

の意味だそうです。

 

いずれにせよ、博物学的人物の収集したものが

先代社長の手元にあったようですね。

 

で、この貼り混ぜ帳。

さすがたくさんあって、全てをご紹介できませんが、

少しご紹介します。

 

 織(おり)の素晴らしいもの


   

 

 

 

 

 刺繍の素晴らしいもの

↑珍しい縦長のもの。

↑「金華山」と書き入れが。

↑立体感のある作品。金糸部分に厚みがあります。

   

 

 

 ちょっと外国チックなもの

↑お茶碗と壺と花の配置がなんだかかわいい。ヨーロッパ調?

 

↑瑞兆紋がちりばめられてます。

↑左はアイヌ柄かな。

↑この紫色、深いんですよ。

写真で伝わらなくてごめんなさい。

↑これもヨーロッパ調。

小さめの円の中にVOCのマークが見られます。

(VにOとCが引っかかっているような)

これはオランダ東インド会社のマークです。

(世界史の授業で出てきた東インド会社です)

異国の布地として愛でられたのでしょう。

 

 

 

 

銀座平野屋の古物でお馴染みの古渡更紗ですね。

 こちらも古渡更紗。エキゾチック型の代表格です。

 

 

 

いやー、裂の世界は色々と奥が深いですね。

全てご紹介できないのが残念です。

それぞれにこんなにも種類があるなんて!

(まだまだあります)

本当に見ていて面白いです。

裂の好きな人なら夢中になれると思います。

昔の趣味人も収集したもので

貼り混ぜ帳を作って眺めていたのかな、

と想像すると楽しいですね。

 

だからこういうのを作る人もいるんですね!

こちらは小さい方ですが。

(「たばこと塩の博物学」の特別展『ミニチュア展』より

*こちらはすでに終了しています)

 

 

 


 

12月18日 (水)~21日(土)

佐賀玉屋にて

「銀座平野屋逸品会」を開催いたします!

 

 

 これが年内最後の地方催事です。

 

 

お買い上げ頂いた方には、

この時期おなじみのプレゼントをお渡しの予定でおります。

 

これです

なくなり次第終了です!

  

場所は本館4階和のフロアです。 

皆様のご来店を心よりお待ちしております!

 

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