風のいろ・・・

どんな色?

自由になりなよ・・・・

2016年03月21日 | 小説

小説 「魂の色」










※「魂の色」表紙










「そこから抜け出したいんだったら本気出せよ。
じゃなかったら囚人のままだ。
もっと自由になりなよ・・・」



・・・・・・・




「いつの間にか、そんなこと忘れていたのね。
楽しい心なんて少しずつ無くなって、その代わりに常識と呼ばれるものが心を縛り、形式を重んじ、誰かの作った幸せの形に完全に捕らわれて、安心したが故に何も考えなくなっていったわ。
幸せを求めていながら、心が幸せかどうかは関係ないのよ。
興奮か快楽で紛らわせていれば十分。
依存に慣れてしまって自分で責任を取らない道を選ぶのよ。
稚拙な生き方ね。
心が死んで当たり前よ」





・・・・・・・





「小さいころから良い子でいたかった。
親からも学校からの先生からも褒められたかったし、認めてもらいたかった。

そのためだけに勉強し頑張って努力もした。
性格が呑気だったから激しい欲はなかったけど、そんなの全部嘘だった。
そもそも良い子なんて誰が決めるの?良い子という定義は何?
そんなの有るわけがないのよ。
良い子を目指せば目指すほど、自分にも他人にも嘘を吐くほかなくなる。
良い子は人には親切でなくてはならない。
憎んではならない。
礼儀を守って、常識を守って、しきたりを守って、立派な人間にならなくてはいけないのよ。
他人の目を気にして、いつも体面が大切で、他者からの評判が人生の全てになっていくの。
他人に決めてもらうのよ。
だから幸せの形を手にしなくてはいけないのよ。
その形は絶対壊してはいけないもの」




・・・・・・・



「心を取り戻すって色々なものを抱えて生きることなのね。
自分の裡にある醜い感情や後悔や罪悪感や、それに反応する悲しみや怒りも引き受けて離さないことが大切だったのにね。
それらを切り捨てると軽くなるのではなく、人は鈍くなる。自分の痛みも他人の痛みも。
でもわかって良かった。
だってこの重みが、心があるという実感だもの。
まだこの状態を始めたばかりだから楽しいとは言えないけど、私だけが理解して決められる幸せよ。
間違いなくこれは私のもの。
もう簡単には捨てたりしない。
そして二度と自分に油断しないわ」












※「魂の色」裏表紙











☆とまってしまった何かが動き出す・・・

その時からでも始められる・・・



「自由」ってなんだろう???



選択したことへの自己責任を考えること?

ひとつひとつ、きちんと向き合うことで抱えることを自分で考えていくことなのかな?

大きな課題かもしれないけど・・・

喜びとなるのかもしれない♪



きっと!




この小説と出会えたことを神様に感謝します。








長々と読んでくださりお付き合いくださってありがとうございますm(__)m










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