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9月7日(月)参議院議員会館内の会議室で、海上保安庁(本庁)への要請行動を行いました。今回の要請は福島瑞穂参議院議員の仲介で実現しました。福島議員に御礼申し上げます。要請には大阪アクションから3名、また辺野古実行委員会などから2名、合計5名が参加し、福島議員に立ち会っていただきました。海保からは4名が参加しました。
要請の要点は①9月10日以降、海底ボーリング調査が再開された場合は、海保は「民事不介入」の原則に立ち戻り、暴力的「警備」を行わないこと。②翁長知事による「埋め立て承認取り消し」が行われた場合は、これに従い「警備」を中止すること。③4月28日の抗議船「ラブ子」の転覆事件に関する、その後の調査結果を明らかにすること、の3点でした。
海保の回答は①海保は、海の安全を守る立場から、適宜指導を行っている。しかしこれに従わない場合や、法律によって立ち入りが禁止されている区域に立ち入り、工事現場近くの海に飛び込んだりする場合も見られるため、適切に対処を行っている②海保は、海の安全と治安を守る立場から安全指導を行っている。政府や沖縄県の政治的な動向に関わらず、海上保安庁として必要な場合は、従来通り指導を行う。③「ラブ子」の転覆原因については現在調査中で、回答できない、というもの。
まずカヌー隊の経験者から「制限区域のフロートを越えてから『確保』に来る場合もあるし、フロートのずっと手前から『確保』に来る場合もある。そして法的根拠を聞いても答えない。いったい何を基準にしているのか?」と問いました。海保は「ケースバイケースで安全確保のため現場の判断で適切にやっている」と繰り返すのみ。「海岸からすぐのところで『確保』されたこともある。おかしい。現場の実態を本庁は知っているのか?」との問には、「現場からの報告は逐次あがっている。そういうケースは承知していない。」と開き直りました。
福島議員の「現場からどういう報告が上がっているか、資料で出すことを検討して欲しい。」との要請にも「警備上の理由で公開はひかえている。」と拒否しました。
要請団は「事実関係の報告が、少なくとも海保の警備が安全確保に値するものであるかどうか、検討するために一番重要ではないか?」と、再三要請しましたが、海保は「警備上の理由」を盾に回答を拒否しました。
次に「警備」の法的根拠ついて、海保は「日米地位協定にもとづく刑特法が根拠である。」と回答しました。「刑特法にもとづく拘束は、米軍または米軍雇用の軍警しかできないのではないか?」と問うと「米軍と海保で取り決めをすれば可能」と海保は返答。「どういう取り決めか?」と突っ込むと、言葉を濁し「確保は安全のため、海上保安庁法第2条と18条をもとにやっている。」と繰り返しました。そして「適切、合法的な抗議行動は妨げるもの
ではない。」とのこと。
「ラブ子」転覆事件について、「現場にいた海上保安官から事情聴取は行ったのか?」と問いましたが、「それも含めて現在はお答えできない。」という返答でした。
海保の固いガードを崩すのはなかなか困難でしたが、以下の点が明らかになったと思います。
①海保本庁は現場の実態が「工事を防衛するためならなんでもあり」になっていることをよく知っているし、事実にもとづく批判を恐れています。だから今後も粘り強く現場の事実を突きつけ、確認を求めていくことが暴力の抑止につながります。
②「警備」の実態は刑特法も海上保安庁法も逸脱したものになっています。(フロートの外でも拘束するし、岸の近くでも拘束する)だから現場では法的根拠を答えないし、言えない。一方海保は「合法的な抗議行動は妨げるものではない。」と言っています。これは海保の弱さです。
③海保は、翁長知事の「埋め立て承認取り消し」がなされた場合でも、工事防衛のための警備を継続すると表明しました。不法な工事を防衛する海保への社会的批判を強める必要があります
要請終了後、辺野古実行委員会呼びかけの、首相官邸前での集中協議中の翁長知事激励行動と防衛庁抗議要請行動に参加し、要請の報告をしました。
9月12日の辺野古新基地阻止 国会包囲行動をぜひ成功させましょう。
海上保安庁の暴力的「警備」への社会的批判を強めましょう。
※海保(本庁)への要請書
http://www.sdcc.jp/pdffiles/kaihoyousei150907.pdf
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