大人になる娘へ送る言葉 ~君を心から愛する父より~

僕は君のお父さんになった。君の成長の記録とともに、君の人生の半歩先を行く僕の学びを将来の君に送る言葉としてここに記すよ

ジェネレーションギャップの解消

2019年08月01日 | 日記
娘へ、

今日はジェネレーションギャップについて話したいと思う。

ジェネレーションギャップと一言でいっても、世代間の差から生まれる違いは多岐にわたる。
「世代が上の上司ととにかく価値観が全てにおいて合わない」と思うこともあるかもしれないね。

ギャップは何故生まれるのか、その要因を考えてみると少しはその解消につながるかもしれない。

世代間でギャップが生まれるのは生きてきた時間や経験が違うからだ。
そして世代間でギャップを感じるのは、その「時間」や「経験」を互いに「点」でしか見ていないということ。

お父さんも10歳、20歳、30歳以上年上の先輩方と話しをするときに、「古いな、、」と感じることがある。
でも、「古い」と感じるのは自分の現在地である「点」でしか見ていないからなんだ。

歴史の変遷を理解すると、実は先輩方の「点」と自分の「点」には距離があっても、時代という大海原の流れの中でつながっていることがわかる。
時間が経てば経つほど、経験すればするほど「点」と「点」の距離は広がるけれど、歴史を学び、変遷を理解し、未来志向をみんなで持てば少しギャップが薄まるかな。

温故知新という言葉があるよね。これは歴史、歴史の変遷、自分の現在地を線でつなぐことによって未来の方向性が見えてくるということだと思う。
ジェネレーションギャップに悩んだら、少し歴史の勉強をしてみて、タイムマシンに乗ったつもりで先輩に昔のことを聞いてみるとよいかもね。
それだけでも自分の歴史観を広げることができるし、世代を超えたコミュニケーションも生まれるよね(本当は先輩にもそれを期待したいけどね)。

ただギャップがジェネレーションではなくて、個人特有の性格から生じていて、生理的に合わない場合は無理して合わせず、自分を大事にしてほしい。

今日はそんなところかな。

父より

父親の子を想う気持ち

2019年07月15日 | 日記
娘へ、

今日は個人的な感想になるかもしれないけど、父親として子を想う気持ちについて話してみたい。

まず、父として、君がどう思おうと、お父さんは君に幸せになってもらいたいという強い気持ちがある。
一方で、君の考える「幸せ」の価値観はどんなものだろうかと良く考えさせられるよ。

君が笑顔を見せるときは本当に心から嬉しい気持ちになる。
君が泣いたりする姿を見るととても切ない気持ちになる。

君がお父さんやお母さんの言うことを聞かないとき、お父さんはつい叱ってしまうときもあるね。
お父さんも叱りながら、目に涙を浮かべる君を見ると、とても複雑な気持ちになるよ。
お父さんが自分の価値観を君に押し付けているのかな、、と反省してしまう。
でも、お父さんは自分の人生で知った「人として」の学びを君に伝えたいだけなんだ。
君からしてみれば、お父さんの勝手な価値観を押し付けられて叶わないと思っているかもしれないね。
君は君でお父さんに何を言われても、自分としての価値観がしっかりと持てるようになれば、その価値観に従えば良いと思う。

お父さんも君も、時代を重ね合わせるように生まれたわけだけど、経験や新しいものに触れる量が異なれば、考え方が違うのも当たり前なんだ。
でも、お父さんが大事だと思うのは考えが違っても相互に敬うこと。当たり前のような話だけどこれが難しいよね。

君が少しずつ大きくなるにつれて自我が生まれると、お父さんのように違う価値観を持った人間があまりにも身近にいると目障りの思えるかもしれない。
そんな時、君はお父さんに対して、お父さんの価値観に対して異議を唱えることもあるだろうね。でもそれでもいいんだ。
お父さんは君の「幸せ」を大事にしたいと考えているから。君がお父さんと違う考えを持っていて、お父さんも君を正そうとするかもしれない。
でも、お互いに根底では両者の幸せを願える、そんな親子関係を気づけたらいいなと思う。

でも一つだけ忘れないでほしいことがある。
お父さんにとって君は特別な存在だ。
そして君がこれからの人生で出会う全ての人たちに、同じように生んでくれたお父さんとお母さんがいるということを忘れないでほしい。
社会は人の集団だ。人間的心理を無視して社会では幸せには生きていけないと思う。
周囲の人にも「大事な人がいる」ということを絶対に忘れずに、適度な自我を持ってほしい。結局はそれが幸せな社会で生きるコツだとお父さんは感じているから。



「許せない」という感情にどう対処するか

2019年01月15日 | 日記
娘へ、

大人になって、不合理な局面にでくわすと、人を許せなくなることがあると思う。

許せないのは、相手が自分の期待通りに動かないから、それが怒りに変わり、憎しみに変わり、自分を苦しめることになるんだ。

怒りがわいてきたら、まず深呼吸をしよう、好きな音楽を聴こう、気持ちをノートに書きだそう。

お父さんは良く自分が尊敬する人の本を読んで、怒りの感情を抑えているよ。

若いころは本当に怒りっぽくて、よくケンカもして、相手の嫌がることもわざとしたりした。

時々、自分が本当に性格の悪い、最低な人間なんじゃないかと思うこともあった。

でも、まじめすぎる人ほど、相手に対してもまじめさを求めて、期待に応えてくれない相手にたいして苛立ちを感じるんだ。

でもまじめなことは悪いことじゃないよ。確かにまじめじゃない人間がうまくいっているように見えることもあるかもしれない。

でも、まじめじゃない人間に集まる人たちは仲間から信用されず、最後は孤独になるものなんだよ。

まじめすぎておもしろくない、っていわれるぐらいが信用されるんじゃないかな。

でも、まじめじゃない人間に対していくら不満をもっても自分の為にはならないから、そんな時は本を読もう。

まじめでも成功している人はたくさんいる。そういう人たちと出会い、自分がその輪に入る中で、かならず人生のステージが上がっていることに気づくはずだ。

許せないという感情は自分がつくりだしている。お父さんに似てまじめになるだろう君にも時に人の行動が許せないように思うかもしれない。

でもそれを是正するのは本当に力仕事だ。まずは自分を落ち着かせて、一歩ひいて、その場を離れることが自分の為になるよ。

父より

芯を持つということ

2019年01月14日 | 日記
娘へ、

今日は芯を持つということがとても大事なことだというのを伝えたいと思う。

自分と価値観の違う人と接していく中で、自分のぶれない価値観をもつということは、一見頭が固いように思う印象があるかもしれないけど、それは違うんだよ。

「この人は素敵な人だな」と思われる人は、多くの場合自分の価値観を持っていて、さらに思いやりのある人なんだ。

なぜなら多様な価値観が混在する環境はどうしても回避できないよね。

みんな違う親の元で育って、違う環境を生きて、違う夢を持ってるんだ。

それは将来君にかかる周りからの期待も色々なものがあると思う。

でもその全てに応える必要もないし、全てをないがしろにすることもない。

君は君で、君が大事にするものを中心に前に進めばいいんだ。

でもここで大事なのは自分勝手にはならないこと。それは、周りにもよく耳を傾け、相手の気持ちを察するということだ。

相手が望まない答えも、時には君の価値観に照らし合わせて言わなければいけないだろう。

その時には明確に君の価値観を伝え、相手の期待には応えられないんだけど、君が相手の価値観も尊重していることもしっかりと伝えるんだ。

そのぶれない姿勢が、君の芯であり、君の魅力になっていくはずだ。

無理に相手に合わせても、それは君らしさを失うだけで、君の魅力も半減するし、君自身が自分を嫌いになるだろう。

そして何より「合わせること」はやさしさでも何でもないんだ。それはお父さんの経験からも切実に感じることだ。

お父さんは君にそうなってほしくないよ。「自分の芯 + 思いやり」で魅力のある人になってほしい。

芯を持って、やさしく、つよく。大きな心をもってほしい。

父より

反旗を翻す部下に

2018年12月24日 | 日記
娘へ、


今日はお父さんの仕事の話をしよう。

お父さんは管理職になってしばらく経つけど部下が数十人になる。
部下ひとりひとりの性格や特徴を真剣に考え、いつも彼らが最高のパフォーマンスを発揮できるよう働く環境を整えていくことが管理職の大事な仕事だと考えているよ。

でもどんなに部下に真心を持って接していても、部下が自分に対して反旗を翻すことがあるんだ。
特に手塩にかけて可愛がった部下がすごいスピードで成長したとき、その部下の目に見える周りの景色が低く見えて来て、周囲への不満をもらすようになるんだ。そして「その環境を許している上司が信じられない」、とこうくるわけだ。

このケースは特に若手のスタッフが多い。意識が高く、勉強熱心で努力をする。もちろん成長も早いし、周りのサポートを得ながら結果も出すようになる。でもほとんどの人は最初は何もできない状態から周囲の温かいサポートを受けながらいろはを教わってそうなるんだ。

それが不思議なことに、以前は「あいつは本当に仕事に対する考えが甘い」と言われていた人間に限って、数年後に同じセリフを別の人間に言っていることがある。更には上司に、「自分がこんなにやっているのに、他の意識の低い人間とやらないといけないなんて、、、」と不満を漏らし始めるんだ。

そんな時は部下にはっきり言おう。「私の力不足でごめんな。でも君が私たちの組織に対してそこまで意識を高く持ってくれるようになるとは思わなかったよ。だって君も最初は同じようにみんなから心配されていたからな。だから君の経験を生かして後輩たちが成長できる環境を一緒に作ってくれ。」

反旗を翻す部下に、素直にコメントを受け止めて協力を仰ぐ。でもしっかりと本人も過去は力不足だったことをはっきりと伝えるんだ。同じ組織で不破を起こす必要はない。反旗を翻されたら、対抗せずにその旗を一緒にもって方向転換してやろうじゃないか。決してそれを裏切られたと考えないでほしい。ほとんどの人間が、一度は自分を過信して周囲を傷つけた経験があるはずなんだ。でもそんなことで組織を狂わせてはいけない。もっと大人に、成熟したチームにしていくために。

実はお父さんも尊敬する先輩にものを申したことがあるんだけど、今考えても自分が浅はかだったと思う。そしてその先輩は寛容に自分の考えを受け止めてくれて、今でも尊敬し続けているよ。大人の対応が必要だね。


クリスマスイブに書くメッセージじゃないね 笑

父より