子ども相談室 すきっと

子どもと自分を育てるブログ

31.子育てと仕事⑦(地域活動を始める)

2013-11-10 23:22:42 | 自分のこと

編集の仕事はおもしろかったのですが、
収入はさほど多くはありませんでした。

そこで、子ども頃好きだった算数の教室でも開こうかな~と、
安易に考えていたところに、
息子のいじめの問題が起こりました。

いじめられた側ではなく、いじめた側として学校に呼び出され、
息子共々いろいろと注意をうけました。
でも、自分の中では、息子はそんなことをする子ではないと思ったし、
相手の子も、他にかかわっていた子どもたちもよく知っている子たちだったので、
本当にそんなことがあったのかどうか釈然としない思いがありました。

昔だったら、地域の大人が子どもたちの様子を見ていてくれて、
悪いことは叱ってくれたでしょうし、
困ったときに「OOくんはそんな子じゃないよな」と弁護してくれたのかもしれません。

しかし、当時まわりにそんな大人はいませんでした。

そこで、「自分がそんな大人になろう。
昔いた地域のおじさんやおばさんのような存在になろう」と思い立ち
「かっぱらぱ編集室」という子どもの居場所づくり活動を始めました。

かっぱらぱ編集室ホームページ
http://www5a.biglobe.ne.jp/~kappara/

初めは我が子と友だちの子ども4人からスタートした居場所づくりでしたが、
子どもたちの口コミであっという間に20人になりました。
そんな中、親の中には子どもが「来たい」と言っても
「なんの資格もない人に子どもを預けられない」と言う人もいて、
それなら何か資格を…と心理学の勉強を始めました。

それが今から15年前のことです。(つづく)


30.子育てと仕事⑥(取材をしているうちに)

2013-10-29 11:09:46 | 自分のこと

取材の話しにもどります。

取材先の情報を得て、編集会議にかけて、取材をして、記事を書いて…。
そんな生活に慣れてきた頃、ふと自分の中に疑問がわいてきました。

取材する人たちは、皆、長年何かを続けてきて
それが形になって表れてきている人たちでした。
反面、自分は…というと、
その人たちの断片を切り取って記事にしてみんなに伝える…。

それはそれで悪い仕事ではないのですが、
取材が終わればその人との関係も終わってしまいます。
相手からすれば、記事にしてもらえばもう私と関わるメリットはなくなるわけですから…
私の考え方に柔軟性がなかったと言えばそれまでですが…。
子育てを終えた後の自分の価値を仕事で計りたいと思っていたのだと思います。

心理学的にいうと、「自分のアイデンティティを仕事に求めていた」というのでしょうか。

アイデンティティとは、
心理学で「自我同一性」といわれていて、
「自分が今までどうやって生きてきて、これからどう生きていくのか、
この社会の中で自分なりに生きるにはどうしたらよいかを考え探索し、
その結果どう生きるかの決断し、それに添って生きていくこと」
(「心理学」有斐閣発行より一部引用)

昔は、アイデンティティは青年期の課題として考えられていましたが、
今は一生涯アイデンティティの獲得の問題は続くと言われています。

昔は出産数も多く、家族を持ち子育てをすることで
一生を終えていました。
しかし、今は子どもの数も少なく、子育て後の時間がたくさんあります。
そのため、男性にとっても女性にとっても子育て後のアイデンティティの確立
(子育て後どういきていくか)が大きな課題になってきています。

今、急速に時代は変わっていっています。

当時をふり返ると、自分もまたその時代の波の中で、
アップアップしていたのだと思います。

(つづく)


29.子育てと仕事⑤(子どもから離れるタイミング)

2013-10-26 17:32:57 | 自分のこと

話しは少しさかのぼります。

末の子が幼稚園に入る少し前、
そろそろ仕事を始めなくては…と焦っていた時期がありました。

いろいろ求人広告などを見て、
何か良い仕事はないものか…と探していたら、
老人介護の資格を取るための講座が目に入りました。

ゆくゆくそれなりの収入が欲しいと考えた私は、
末の子を友だちに預けて、
勉強に出かけました。

預けた友だちは、今まで一緒に子育てをしてきた人です。
子どもも1歳下の子と4歳下の子がいる気さくな人でした。
講座に行きたいから預かって欲しいと話したら、
快く引き受けてくれました。

講座は順調で、自分でも学ぶことが楽しくなってきた頃、
いつものように子どもを預けようとしたとき、
急に自分から離れたがらないようすが見られました。
何だか普段も機嫌が今一…。

よくよく考えてみると、講座に行きだした分
家の事をやる時間が減り、自分自身もあたふたしていたのだと思います。
上の子たちが帰ってくれば、その対応に追われ、
今までのように下の子に関わることができなかったのだと思いました。

気持ち的には続けたかったのですが、
すぐに講座に行くのをやめ、末の子と過ごすようにしました。
もうすぐ入園です。
それまでは、子どもとの時間をしっかりと楽しもう。
子どもが落ち着いた頃から、またゆっくり探せばいいさ…なんて。
そうこうしている内に、末の子はまた以前の明るさを取り戻していきました。

楽観的ではありますが、
子どもにとってはやっぱり親が一番です。
今、親元を離れてがんばっている息子を見て、
その選択は間違っていなかったな~と感じています。

仕事を探すときには、焦らずに、
子どものようすをよく見ながらすすめていってあげてくださいね(^^)。


28.子育てと仕事④(社会復帰)

2013-10-19 23:07:11 | 自分のこと

さて、記事を書くためには取材に行かなければなりません。

その前に、まず取材先に電話をして、
こちらの紙面の説明をして取材のお願いをして
了解をもらえたら取材の日時を決めて、取材に向かいます。

今でもその時の気持ちでよく覚えているのが、
取材先の人に、「自分が子どものいる主婦」だということを
知られたくない…と思ったことでした。

今考えれば愚かなことですが、
子どものいないキャリアウーマンより
子どものいる母親が職業的に劣っている
と自分で感じてしまっていたのかもしれません。

仕事もろくすぽできない上、
子どものいる母親の腰掛け仕事だと思われたくなかった…というか、
本当は誰もそんな風には考えないのでしょうが…
それだけ仕事をすることに、
自分自身に、自信がなかったのだと思います。

一度家庭に入った後、子育てを終えて社会復帰するためには、
相当のエネルギーが必要だなぁ~と
当時をふり返って思います。

しかし、しっかり子どもを育てた…という思いがあるので、
それ以降、一歩いっぽキャリアを積んでいくことに不安はありませんでした。


27.子育てと仕事③(初めての原稿づくり)

2013-10-17 22:17:38 | 自分のこと

平日、仕事が忙しくて、
家に帰ってからなかなかパソコンに向かう元気が出ず、
ブログを書くのにも間が空いてしまって、すみません。

さて前回は、
自分の経歴がおもしろいということで、
たまたまタウン誌の記者の仕事に就けた・・・というところまで書きました。

さて、それからが大変でした。
学校で作文を書いて以来、
それ以降まともに文章を書いたことがないのに、
文章を書く仕事に就いてしまったのです。

初めて任されたのが、
150字くらいの広告文でした。

タウン紙などは、紙面の関係上、掲載できる文字数が決まっています。
今でこそ、「何字で書いて」と言われれば、その文字数で書けますが、
当時は、文字数が決まっている・・・ということに驚きました。

書き慣れている人なら、5分とかからない文章を、
あ~でもない、こ~でもないと練って、
1時間以上かけて書いたのを思い出します(笑)。

でも、今思えば何事も経験。
初めは素人で当たり前です。
石の上にも三年とはよく言ったもので、
やはり地道な積み重ねが大切ですよね。(^^)


26.子育てと仕事②

2013-10-13 00:05:20 | 自分のこと

末の子が幼稚園に入り、自由な時間ができたのですが、
当時は、一人で電車に乗ることもできませんでした。

それまでは、いつも子どもと一緒ですから、
まわりの人からは、「あの子のお母さんだ」と、
自分自身も「私はこの子の母親だ」ということで、
子どもさえかまっていれば、まわりを見る必要がありませんでした。

ところが子どもがいなくなったとたん、
「私っていったい誰なんだろう…」と考えたり、
「今の私にできることって何なんだろう」と悩んだり…。

電車に乗っていると、何もない自分が恥ずかしく思えてきたり、
どこを見て良いのかも分からなくなっていました。


末の子が幼稚園に慣れてきた頃の8月、
たまたま朝日新聞を読んでいたら、
「タウン紙の記者募集」という記事を見つけました。

全国版の朝日新聞が、静岡の情報を集めたタウン紙を出していて、
その記事を書く人を募集していたのです。

それまで、文章なんか書いたこともなかったのですが、
何だかアカデミックな仕事をしてみたいと思い、
身の程もわきまえず、履歴書と志望動機の作文を書いて応募しました。


しばらくして、すでにあきらめていた頃、
なんと、そこから採用の通知が来たのです。
そりゃ~うれしかったのですが、経験もない私なんかがなぜ?…と思っていたら、
後々採用された動機が、「大学で海洋学を専攻し、
卒業後、水族館に務めていた」という経歴がおもしろかった…ということが分かりました。

さて、それからが大変です。
全く文章なんか書いたことないのですから…いやはや

(つづく)


25.子育てと仕事①

2013-10-06 08:29:15 | 自分のこと

私が子育てをしていた25年くらい前は、
子育てに専念しているお母さんがたくさんいました。

当時は携帯電話もない時代ですから、
家の固定電話で連絡を取りあって、
近くの公園に行き、子どもを遊ばせたものでした。

上の子が切迫流産で入院したときに同じ病室だったり、
5ヶ月になった長男を抱いて公園にいたときに声をかけてくれて知り合ったりなど、
ちょっとしたことがきっかけになって、
子育ての仲間ができていきました。

それから末の子が幼稚園に入るまでの約7年間、
ほとんど毎日一緒に子どもたちを遊ばせていました。
当時は、それが自分の世界の全てでしたが、
日々の子どもたちの成長は楽しく、
今思い起こすと「かけがえのない時期だったな~」と思いなつかしくなります。

当時の夫の給料は約13万円。
今のように携帯などの支払いもありませんでしたから、
それで何とか生活できていました(笑)。

しかし、それからが大変でした。
末の子が幼稚園に入ったとき、
子育てをしているという名目はなくなり、
何もしないで家にいることもできず…。
でも、何を始めたらいいのかも分からず、
そこから私にとって新たなアイデンティティ(私とはなんぞや)を求める
長い模索の時期が始まりました。

(つづく)

 


24.いじめの相談を受けたら…

2013-09-25 20:27:59 | 小・中学生の頃

今、学校はいじめに対して、とても一生懸命取り組んでいます。

しかし、学校では一人の先生がたくさんの子どもたちを見なければならないので、
全てをすべて、把握することはとても大変だと思います。

また、高学年にもなると、先生の見ていないところで、
気づかれないようにやりますし、
いじめられている子も、なかなか先生には相談しづらいものです。


では、私たちにできることはないのでしょうか…。


近所の子や知り合いの子、親戚の子など、自分の回りの子どもで、
噂で「いじめを受けている…」ということを聞いたことはありませんか?
もし、その子があなたにとって大切な子なら、
直接その子に「イヤなことをされていないか」聴いてあげてください。

子どもにとって生活圏の中にいる大人(親や先生)には、
なかなか相談しづらいものですが、
少し距離のある相手には比較的相談しやすいところがあります。

話を聴いて、直接どうこうすることはなかなかできませんが、
「そうかそうか。大変だな~。つらいな~。苦しいな~」と聴いてあげて、
「先生や親に話しをするんだよ。相談して良いんだよ」と言ってあげるだけで、
少しだけホッとすることができます。

「イヤなことだらけだけど、良いことは少しもないのかな?」と
視点を変えさせてあげることも、元気が出てくるかもしれません。

とのかく、聞くときには、意見は言わず、
しっかりと聴いてあげる(はき出させてあげる)ことです。

そして、2~3日したら、またその子と連絡を取ってあげてください。
そして、その後どうなっているか、聴いてあげてください。
大事なのは、「あなたは一人ではないよ」「気にかけている大人がここにいるよ」
というメッセージを送ってあげることです。

孤独にさせないことで、子どもたちに勇気とエネルギーを…。
まず、自分にできることから、一歩ずつ始めましょう。


 


23.学校で子どもが心配なときには…

2013-09-21 09:52:38 | 小・中学生の頃

学校で仕事をしていると、いろいろな保護者に出会います。

多くの保護者は、
子どもが困ったときに担任に相談して
一緒に解決していくのですが…。

中には、
一方的に担任や学校を非難したり、
担任を飛び越えて管理職の先生に文句を言ったり、
さらにそれを飛び越えて、
教育委員会に文句を言ったりする保護者も少なからず存在します。

もちろん、いじめなどに遭っていてもなかなか対処してもらえないなど、
急を要するときもありますから、全てがすべてそれが悪いというわけではありません。

しかし、もともと学校というところは
子どもたちにとっては、楽しい場であると同時に苦しい場でもあるのではないかと思います。
次々新しいことを学んで行かなければなりませんし、
日々集団の中でいろいろな人と関わらなければなりません。

担任はそんな中で30人前後の子どもたちを見ていくわけですから、
見過ごしてしまうこともあるでしょう。

そこで、元気が無いなど心配なときには、
「最近、うちの子元気が無いのですが、学校でのようすを見てもらえますか?」と
担任にお願いすると、
それ以降、気にして見ていってくれますので、
気づかないでいたことにも気がついてくれたり、
もし困ったことがあれば助けてくれることもできるようになります。

その後、1週間くらいして「どうですか?」と聞いてみれば、
先生もいろいろなことを教えてくれると思いますよ。
それでも改善が見られない場合は、
スクールカウンセラーに相談することをお勧めします。

スクールカウンセラーは、ちょっとした心配事から、
本人の環境調整の手伝いまでしてくれますので、
こんなこと相談しても良いのかしら…なんて思っているくらいの内に
相談した方が、解決も早く気持ちが楽になりますよ(^^)。

それでもうまく改善されない場合、
いよいよ教頭先生などに話を聞いてもらってはどうでしょうか?

何事も順を追って…。


22.子どもをほめられない時は…

2013-09-18 23:31:40 | 小・中学生の頃

子どものことでお母さんとカウンセリングをしている時に、
「子どもをほめてあげてください」とこちらが言っても、
「ほめられないんです」と答えるお母さんがいます。

いろいろな理由が考えられますが、
その中の一つに、お母さん自身が親にほめてもらった経験がない
…という場合があります。

中には、「ほめるとそこでその子の成長が止まってしまう…
だからほめない」…という方もいましたが、
その人にとってほめないことは子どもに期待している…ということで
決して本人を否定している訳ではないのです。

でも、やっぱり子どもにしてみたらほめて欲しい。

昔なら親がほめてくれなくても、お祖父さんやお祖母さん、
近所の人、先生など、まわりにほめてくれる大人がたくさんいました。

勉強ができなくたって、走るのが速い、歌がうまい、
お手伝いしてエライ、下の子の面倒をみてエライなど、
いろいろなことを評価してくれる大人がいました。

しかし、今の時代、関わってくれる大人はそう多くはありません。
だから意識してほめてあげないと、子どもたちは自信をなくしてしまいます。

でも、自分がほめられた経験がない場合、
どんなタイミングでほめたらいいのか、
どんなことでほめたらいいのかやっぱり悩んでしまいます。

そこで、まずは「ありがとう」から練習してみてはどうでしょうか。
子どもが何かしてくれたときには、「ありがとう」と声をかけてあげる。

それは、ほめてもらうのと同じくらい
子どもの心を豊かにするための効果がありますよ(^^)。


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