落ち着きがなくていつもチョロチョロ動き回っている。
欲しいものがあると、すぐに手を出す。
ダメだと言っても、何度も同じことをくり返す。
こども園や小学校でも先生の指示に従えず、いつも怒られている。
私が、小学校でスクールカウンセラーとして働いていると、
上記のような子どもをよく見かけます。
ADHDかな…?と思いますが、ちょっと待ってください。
なぜなら、
自閉スペクラム症でも、愛着障害のある子どもでも、
同じような症状を現している子どもがいるからです。
また、ADHDと自閉スペクラム症を併せ持っていたり、
さらにLDを併せ持っている場合もありますし、
育てづらさから愛着障害を併せ持ってしまっている場合もあります。
また、虐待にあっている子どもや、
現代では刺激が多すぎて意識を向けるところが定まらないという子どもも増えています。
ADHDは、男の子に多いように見えますが、
女の子の場合、相手の気持ちも考えずに友だちの悪口を言ったり、
気分の浮き沈みが激しかったりなど、
違う形で出てくるように思います。
純粋なADHDの子どもたちは、
低学年のうちはとても気がよく、積極性もあり、いつもにこにこしています。
(困った顔ができない。困るとにこにこしてしまうところがあります。)
私の知っている近所の小4の男の子は、
じっとしていられず、いつもそわそわ動いています。
衝動性もあるため、みんなが順番を待っていても抜かしてやり始めてしまいます。
何度「ダメ」と言っても繰り返しやるため、
同年代の子どもから弾かれてしまいます。
その子は、小4になって自分が上手くいかないことに気付いてきていて、
子どもが多くいるところには行きたがらなくなっています。
「ちゃんとしなさい」
「じっとしていなさい」
「順番をまちなさい」
と言っても、自分自身をコントロールできないのがADHDです。
本人もとても困っているのに、
周りに叱られて、さらに困ってしまいます。
先に書いたように、困り感が顔に出づらいので、また怒られる。
その悪循環が、本人の自尊感情をどんどん下げて行ってしまいます。
学校で困っている子どもを見るとき、
保護者にADHDに効く薬の服用を勧めることがあります。
それを飲むと、多くの子どもたちは、落ち着いて生活できるようになります。
しかし、薬ですから本当に飲ませていいのか、不安はつきません。
本当なら環境を整えてあげられれば一番いいのでしょうが、
今の学校では難しいのが現実です。
小4の男の子が、「本当は家にいたかったんだ。
でも、母さんが遊んでこいって言うから仕方なく来た」と苦しそうに話してくれました。
親の無理解が子どもにとっては一番つらいことです。
我が子がADHDかな?と思ったら、
ぜひ学校のスクールカウンセラーや小児科、児童精神科などに相談してください。
きっといいアドバイスがもらえると思いますよ。(^^)
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