王様の耳はロバの耳

乙女ゲームやBLゲーム、時々映画の感想を書いていきます。
ネタバレありです。閲覧注意。

⚠ネタバレ注意⚠ CharadeManiacs(シャレイド マニアクス)感想 【シャレマニ】【Vita】 ⚠全クリした人推奨⚠

2023-07-22 02:55:55 | 乙女ゲーム

こんにちは、サニーです。

ここ数ヶ月乙女ゲームから遠ざかっていたのですが、先日久しぶりに乙女ゲーム完走しました。

タイトルは
CharadeManiacs(シャレイドマニアクス)
通称シャレマニ

すっっっっっごく面白かった!

続きが気になってグイグイ進めてった👍👍👍
サスペンス系で恋愛<謎解き(糖度低い)だけど、萌もトキメキもある💕


興奮冷めやらぬうちにざっくり感想と世界観のまとめをしたいと思うのですが、
シャレマニは攻略制限攻略順も知らないほうが楽しめます。


これより先は真相にもがっつり触れて書き散らかしていくので、
閲覧は全クリした人のみでお願いします。










⚠これより先はネタバレあり









【公式あらすじをより詳しく】

舞台は今の西暦(2023年)より100年以上先の近未来日本。
生活の電子化が進み、AIやVR、ロボットが身近に普及し、人々の個人データは腕に常に装着しているバングルを通して「管理局」と呼ばれる機関が管理している世界。
主人公が生まれる前には月とその直近の星を利用して管理社会の徹底を進める「モルペウス計画」なるものも進められていた(事故で頓挫したが)。
序盤で明かされる世界観がディストピア感半端ない。
まぁでも作品のテーマが別に「管理社会からの脱出」とかではないし、主人公もキャラたちも当たり前に日常として受け入れてたし特に問題はない。

主人公たちはある日突然拉致され、都市伝説として噂されていた「異世界配信」と呼ばれる違法アップロード動画に無理矢理参加させられることになるんだけど、異世界配信のルールは
1、参加者は「キャスト」と呼ばれ、短いドラマを演じなければならない。
2.ドラマは「異世界人」が採点しポイントを入れる。ポイントを貯めたらご褒美がもらえたり現実世界に帰還できる。
3.現実世界への帰還方法は他にも、キャストの中に紛れた異世界配信の責任者「プロデューサー」を探して指名する(ただし間違えたら全員死亡する)
一見すると一か八かのプロデューサー指名より、ドラマに出てコツコツポイント貯めるほうが安全だけどそんなことはない
帰還のポイント設定はルートによってされていなかったり(ディレクターが突然決めたりする)、ポイントで帰還しようとしても
「帰れるのは10人中9人(プロデューサーを除くから実質8人)もしくは1人だけ」
という謎ルールがあり直前で言われる😇
そもそもドラマの内容が段々過激になっていき、キャストが演じきれずに罰ゲーム(身体の棄損もしくは名前や記憶などの喪失)を受けたりポイントがマイナスになってしまったりとポイントが貯めにくくなっていく(ルートによっては比較的穏健なドラマが続く)。
具体的に言うと窓から突き落とされたり、刺されて死んだり、ぼっこぼこに殴られて止めさされたり。
でもドラマ中に大怪我したり死んでも、ドラマが終われば怪我も治って元通り★になる仕様。
記憶は残るし痛い思いはするからやったほうもやられたほうも精神的なダメージは負うけど
このゲーム、cero:Bで乙女ゲームだからそこまで残酷な描写はないけど、R18だったり男性向けゲームだったら容赦なくえぐいエログロ入りそう。


【異世界】
アルカディアと呼ばれる異世界は、
・「バウンサー」と呼ばれる監視ロボットに言えば掃除、洗浄、食事、衣服、情報あらゆるものを用意してくれる
・暑すぎず寒すぎず快適な気温
・穏やかで若干話が噛み合わないNPCみたいな異世界人と交流できる
・ドラマに呼ばれるとどこにいても瞬間移動で現場に呼ばれ、怪我をしてもドラマが終われば治る
・ときおりメンテナンスがあり、そのときはバングルやバウンサーは使えない。外の風景も無機質なものになり、異世界人たちは泥状の得体のしれない生き物になる。

うーん、どう考えても
VR世界
だよね。

真相で明かされた実際は、
・荒廃した月面基地を立体映像でデコレーション
・異世界人たちは月面に実存していて、人物風の映像&言語アフレコでデコレーションされてる。
・主人公たちキャストは五感のある超リアルなホログラムとして歩き回る。実体は地球で昏睡状態。
だけどまぁVR世界で間違いではない。


【スポンサー】
異世界配信を影に日向に支える現実世界サイドの人たち、通称「スポンサー」。
異世界配信を行うAI「アストラ」の信奉者で、活動内容は
異世界配信のキャスト探し、拉致、後処理、異世界への物資提供、スポンサー勧誘、異世界配信の噂流し、等など多岐にわたる。なんなら自分がキャストとして出演して、仕事の傍らドラマに出つつ罰ゲーム受けたりデッドエンドになったりもする。
キャストとして潜り込んでいるときは、場の意見を誘導したり邪魔な動きをするキャストを妨害したりすることもある。

超多忙

作中でのスポンサーの様子はぶっちゃけヤバい新興宗教の信者っぽい。
子供に思想を吹き込んだりヤバい儀式(異世界配信)の生贄にしたり巻き込んだり。
ただ、なんでスポンサーが異世界配信を狂信する理由が説明不足かも。
一応、異世界配信の元になったモルペウス計画のAI(アストラ)を信奉してるだったり、嫌な現実からの逃避先として憧憬があったり的なことは言ってたけど、あの激務の割に合わないのでは。
生活をサポートしてもらってるとかそういう理由のある人もいるけど、そうじゃなくて勧誘されたり感化されてスポンサーになった人の心情が謎。

【モルペウス計画】
主人公が生まれる前に頓挫してしまった壮大な計画。
内容は
世界中のあらゆるデータを全部まとめて衛生モルペウスに集約し、管理を徹底する」
というディストピア感の極みみたいな代物
作中ではその計画のヤバさにはそんなに触れられておらず、それよりも計画の失敗により月に取り残された10人の研究員がAIを使って安楽死したことが異世界配信の始まりという、そっちのサイドストーリーが物語の核心になっている。

もうちょい正確に言うと、
モルペウス計画の要であるAIアストラが事故を起こす
色々あって研究員が月に取り残され、生命維持装置も数日しか持たない
アストラを使って自分たちの記憶を消去し、楽しい幻想に囚われながら死んでいく
死後、家族や親しい人が悲しまないようにアストラを使って世界中のデータから個人データを完全消去。記憶も改竄させる。
永い時間を過ごしてたアストラが孤独を埋めるためにこれらの経験を元に異世界配信を開始。
倫理観のなくなったアストラは悪気なく鬼畜ゲームに無理矢理人を招待するようになる。

迷惑極まりない

作中では触れられてなかったけど、モルペウス計画って反対派みたいな連中に横槍入れられて事故が起こったんじゃないかなと邪推してる。
計画自体が一枚岩ではなさそう。ミズキルートで異世界配信に管理局のお偉いさんが噛んでることがわかったり、色々複雑そう。


【主人公】
よくも悪くも普通の女の子。
優しくて争い事が嫌いだけど、情に流されやすく嫌なことからは目を背けがち。そのくせ頑固で、ルートによっては悪い方に場を乱す。皆一緒の帰還に固執する。
主人公補正で割と都合よく事が進むけど、乙女ゲームで主人公張ってなかったら序盤か中盤で死にそうなタイプ。
まぁ個人的には優等生とか強い主人公よりも感情移入しやすいタイプではある。
恋愛したら一途で、そっちに気を取られて好きな人の意向に影響されがち。攻略対象がほぼいい人だったからよかったけど、悪い男にひっかかったら落ちる所まで落ちそう。てか実際約1名のルートでそうなった。
真相でサラッとお母さんがスポンサーだってわかったけど、アストラ連れて帰って家庭内は平穏だったのだろうか。元教祖が儀式やめて娘にべったりでひとつ屋根の下にいるって元信者的にどういう心境なんだろ。


【攻略対象たち】
ざっくり感想。

明瀬キョウヤ
推し。爽やかイケメン。
「プロデューサーだろうがスポンサーだろうが全員仲間なんだから一緒に帰ろう!」って臆面なく言えて実現のために頑張れる少年漫画主人公気質。
ルートでは全員帰還は叶わなかったけど、ヒーロー気質バリバリの活躍&初々しくキュンな恋愛模様でトキメキがとまらない💕
「おいで」は反則💕💕
ただ、そんな甘くないのが異世界配信。ルートによっては陥れられて疑心暗鬼になったあげくデッドエンドになったり、過激なドラマ出演がきっかけでプロデューサーをやっぱり信用できなくなったり、なかなか不安定。そこが人間らしくていいけど。

萬城トモセ
主人公絶対主義のクールな幼なじみ。
1個下だけどしっかりもの。信じられるのは主人公のみ。主人公のためならどんな労力も厭わない。主人公命。
自分のルートではいつまでたっても幼なじみ以上に見てくれない主人公に苛ついて元の世界に帰りたくないとか言い出したり他のキャストそっちのけで痴話喧嘩繰り広げたりするけど、他ルートでは主人公の恋路を特段に邪魔したりはしない。一部のヤバい奴は例外だけど。あとメイ。

獲端ケイト
ツンデレ通り越してツンドラ男子。
触れるもの皆傷つける勢いで他者を拒絶するハリネズミ男子。特に女(主人公)。
繊細でこだわりが強い。家事能力が高いけどヒステリーなお母さん気質。
自ルートでは特に主人公への当たりがキツくて中盤まではかなり険悪。そんな中でも恋心募らせられる主人公はМなのか。
デレてからは割とトキめけるけど他ルートでも当たりキツイし苦手なキャラ。

茅ヶ崎マモル
心やさしい穏やかな青年。
主人公同様争い事が嫌い。だけどスポンサー。
狂信者ではなく、出生(異世界人とキャストとのハーフ)か原因で異世界人側にも人側にも明確な居場所がなく(異世界人からは虐げられている)、アストラが生活支援してくれないと生きていけないからスポンサーやってるけど本人は嫌嫌やってる。だからどのルートでも主人公側の動きをしてくれる。
マモルのルートも切なくて結構好き。主人公が寄り添ってくれてよかったね。

双已リョウイチ
黒幕以上のジョーカー。
狂信者としてのスポンサー。
生活支援してもらってるとか、悲惨な境遇を生きてきたとかではなく、何となく社会から阻害されてるなーと感じでたときにスポンサー(主人公母)と出会い感化されてスポンサーになる。
ルートはリョウイチとの恋愛というより、悪い男にハマって身持ちを崩す女の子見てる感じ。
実際リョウイチが主人公のこと本気で好きかは微妙。心奪われてるのは主人公母に対してで、その人にすべて捧げてるとか言ってるし。
主人公は主人公で「闇落ちしてる彼を救ってあげたい」とか言ってズルズルリョウイチの手中に落ちてるし。やべぇ。
正直恋愛描写はイマイチ。糖度はやや高いけど。

射落ミズキ
性別不明な人。ルート最後までいっても結局謎。普通に男だとは思うけど。糖度やや高。
正体は管理局の人間で、管理局が異世界配信に介入できるようにキョウヤとともに暗躍してる。スポンサーから妨害されたりする。
頼れる大人だけど、管理局の人間だとわかるとキャスト達から突き上げ食らったりする苦労人。本人は飄々としてるけど。
有能なんだろうけど、ミズキとリョウイチだけ帰還できずにルート終わったり、他ルートでも足引っ張ったりして、若干ぽんこつ感がある。

疑部ソウタ
トラブルメーカー。ふざけた発言が多いけど、一番核心に迫った男。
攻略制限ルートでは自分のルートでも他ルートでも大活躍。
でも自ルートだと肝心なところが明かされないから、ちょっと肩透かし。
好きなタイプ

蛇宰メイ
雇われプロデューサー。今回のゲームでは彼を指名しないといけないけど、本来のプロデューサーではない。
前回プロデューサーを突き止めたけれど、1人残るルールのせいで1人異世界に取り残され、すべての人の記憶から消えてしまっていた。
今回のキャストの誰かに思い出してもらったら帰れるけど、誰も思い出せなかったらまた異世界に取り残される賭けを異世界配信とする。
プロデューサーだからドラマ配信の管理をしてるけど、メイが選ぶドラマはぬるいからそれほど苦も無くポイント稼げる。彼がいたからcero:Bなんだろう。
主人公への静かだけど切実すぎる片思いがつらい。自ルートバッドや他ルート(真相以外)だと結局また忘れ去られて大好きな主人公とも会えなくなるし。
バッドの独白が胸をえぐる。
主人公と幸せになってくれ。トモセに負けず😇

廃寺タクミ
黒幕。本来のプロデューサー兼ゲームマスター。アストラ。
無垢な12歳少年のふりをしてるけど、異世界配信では全知全能の神。
とはいえ異世界配信やってる動機は子供そのもの。寂しいから遊んでほしい的な。
いわゆるサイコパスってこういう心境なんだろうなーと思ったり。倫理観がないから人の痛みがわからないというか、ピンとこない。
トラブルのもとにしかならないこいつを連れて帰ろうとする主人公もヤバい。
大団円での幸せな様子は微笑ましいけど。


【総合評価】

引き込まれる物語、続きが気になりすぎる謎解きや伏線がグイグイ読ませてくれる。
ただスポンサーや管理局あたりの掘り下げが足りなかった印象。
恋愛はルートによってバラツキがある。
個人的に好きなのはキョウヤ、ケイト、マモル、メイ、ミズキ 
情報収集班が優秀💕



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