私はHARDOFFが大好きだ。関西にまだ店舗がほとんどないない時代から四国にツーリングを兼ねて高松のHARDOFFに出かけていた。比較的早期に出来た明石や滋賀の店にも出かけていた。つまり遠出の労を厭わないくらい好きなのである。
店内のBGMに流れている通りジャンクコーナーに入って色々見ているとあっという間に1時間が経つ。創業の経緯が新潟のオーディオ店とのコラボから始まっているが故オーディオは情報をたくさん提供してくれる。それに何より商品知識が豊富な定員が配置されているので買う前に心配であったり気になる点はきちんと調べてくれる。
最近HARDOFFの近隣にわざと2ndStreetを営業させているのをよく見かける。おそらく戦略なのだと思う。2ndStreetは店舗も商品配置もきれいで女性客をターゲットにして成功していると思う。だが店員の商品知識はほとんどない。だからスマホ片手でその場で検索して情報を自分で確認することが前提だ。商品の紹介もほとんど書いていない。PCなんてスペックが一切書いていない。それでは買いようがない。
よって2ndStreetの私の利用法はその商品の見たままで買っていいものかどうかで納得するものしか買わない。具体的に言えば衣料や小物生活雑貨などである。HHARDOFF関係で言えばOFFHOUSEにある商品しか基本買わない。
今回OFFHOUSEでSALEがあるということで未踏のHARDOFF店舗をめぐるべく1日使って関西の各店舗をめぐることを計画した。今回は大阪南部の店および和歌山がターゲットだ。朝起きてgooglemapで店舗を確認しルートを策定した。
朝10時の開店に合わせて普段よくいく大阪北部と京都南部の店舗4つを巡る。天気予報で雨が降ることはわかっていた。今回はたくさんの店舗を巡りたいのでバイクで出動だ。よってこの段階で雨がっぱになるアウターを1000円の30%Offで購入する。ビニールの雨がっぱと値段的には変わらないがデザインも手触りもよい。ただ長袖なのでバイクで走っていないと少し蒸し暑い。
4店舗を周ってから大阪中央環状(近畿道側道)を南下する。初めのターゲットは新金岡店だ。長原長吉の交差点から長居公園通りを西に向かい長居公園西端で左折する。地下鉄御堂筋線の上をそのまま南下し新金岡駅の表示があったらすぐ先に店舗はあった。
駐車場は警備員が整理するほど混雑していた。店内も客で溢れている。中で目立つのはイスラム系の外国人客だ。これは私がよく通う店ではあまりない光景だ。ひっきりなしで買取査定終了の案内が店内放送で流れる。未踏の店舗なのでやはり店内散策が楽しい。ついつい時間が流れる。オーディオで一ついいなと思うものがあったので購入する。もちろん店員さんに質問をし、この値段ならと購入した。
次は大阪和泉店だ。店を出てそのまま今来た道の先を進む。浜寺で国道26号で左折し南下する。このころから雨脚が強くなる。少し視界が悪くなる中左折すべき県道36号線を勘違いして31号線と思い込んでいたところから曲がるタイミングを見逃す。岸和田貝塚とおかしいなと思いながら南下し続けているとHARDOFF大阪泉南店が右手に出てきてしまった。スキップしてしまったようだ。
大阪泉南店はかなり大型の店舗だ。今までの店舗と違い商品陳列がゆとりたっぷりである。PC関連の部品が安かったので購入する。1階のHARDOFFは私がよく行く店同様年配の男性が結構ジャンクを見に来ていた。2階のOFFHOUSEはここも外国人が結構来ていた。親子連れと同じ数くらいいる。店が広いので新金岡ほどの混雑はないがあの場所を考えれば結構な入りだと思った。
さらに次の目的地和歌山次郎丸店に向かうべき26号線を南下する。バイパスを雨に打たれ続けながら山を越え下り坂になり和歌山の街並みが眼下に現われてすぐに県道粉河加太線を右折する。しばらく行くと左手に目的の店を確認し入る。ここも大盛況だ。そして同じようイスラムの女性を何人も見かける。衣料で必要なものを購入する。これで今回の目的を一応完了できたことになった。予定よりもはるかに少ない出費で済んだ。もっとも1日がかりでバイクのガス代も含めれば賢い選択なのかは微妙だが・・・。でもバイクが好きでドライブで知らない街を走るのが好きでHARDOFFが好きなので満足度は90%だ(和泉店を見逃したことがマイナス10%)。
私の記憶では確か国体通りにもう1店舗あったと思っていたので26号線に戻りさらに南下する。だがこの道が国体通りと勘違いしていたので行けども行けども店がない。この時点で夕方6時前だ。食事もしていない。前回箕面店に行ったとき業務スーパーが駐車町で長蛇の列だったので入りその価格の安さを実感していたので途中にあった業務スーパーで食料を買い込む。やはりここでも安さを実感した。
その場で少し腹を満たしさらに進む。だが和歌浦の表示が出た時点でこれは私が間違っていると確信した。42号線にぶち当たり市内に引き返すことにする。和歌山城が見えたところでようやく土地勘を取り戻す。数年前徳島行きのフェリーにバイクで乗ろうと試みた際深夜に急ぎこのお城前で交通違反で捕まった記憶があるからよく覚えている。
引き返して和泉店に行くかそれとも未踏の橿原店を攻めるか迷った挙句後者を選択した。24号線を東に向かう。途中ガスを給油する。130円台前半なので安い。ノーブランドのガススタが多い。京奈和道路無料の文字を見つけ入る。奈良まで80kmという表示を見つけそんなに離れているのかと思ったがもう仕方がない。なんとか7時半くらいまでに橿原につければと思いながら雨に逆らいバイクを乗る。
当然日没で山間部を走っているので雨がっぱのアウターが濡れ少し中に滲みだしてきた。体感温度が下がり少し寒い。だが道自体は快適だ。橿原に着いたのはちょうど夜8時だ。あきらめることにする。もう閉まっている奈良柏木店の横を通り抜け旧HARDOFFであるBOOKOFF奈良法華寺店を目指す。ここは店が遅くまでやっているはずなので見ようと考えたのだ。
店の近くまで来ると目の前に2ndStreetがあったので入ることにした。ここも大盛況である。だが若い夫婦が多かった。次から次から駐車場に車が吸い込まれる。ここでも査定終了の店内放送がひっきりなしだ。買うのを迷ったが買わずに店を出た。
少し行ったところで転回しBOOKOFFに入る。だが中古物品は8時で終了していた。いくつか書籍を購入し24号線を北上、久しぶりに開放倉庫山城店に向かった。店内は若い人がたくさんいた。店内は昔よりもゲーセンの色合いが濃くなっていた。以前はもう少し中古物品があったが今は少しだけだ。1点だけ購入し家路についた。
まず感じることは多くの人がリサイクルショップに売りに来ているということだ。門真のHARDOFFなんかは交差点に良品買館と2ndStreetがにらみ合うすぐ近くにある。大阪南部の国道沿いにも数多くリサイクルしショップがあった。それだけ節約志向が強いということだろう。
1世帯当たりの所得が減っていることが最近報道されている。一方金融緩和や高齢者世代の定年退職および働き方改革で人材不足で物価が上昇している。働き方改革は残業を規制するので世帯収入の減少に影響する。だからといってブラック企業で残業代が支払われない残業が減るわけではない。
求人倍率の上昇はこういった少子高齢化と働き方改革が引き起こしている。だがそれがトータルサラリーの上昇につながらない。時給が上がっても働く時間が短ければ増えない。そして仕事をより多くの労働者でシェアするので求人倍率は上昇する。だが企業の多くがサラリーを十分に回さないため企業内部留保は増大し続ける。そして株価配当や役員報酬に回される。世帯収入の減少はそういう産物なのだと思う。
節約意識は世帯収支の実情を示すものだろう。私はアベノミクス、というよりは金融緩和が将来の日本に大きな禍根を残すと考えていることはここの初めの記事にした通りだ。だが世間のひとはそうは思っていないだろう。それでも日常の財布事情から自然と自衛意識は働く。それがリサイクルショップの隆盛であり業務スーパ―の混雑につながるのだと思う。
もう一つは移民がこの国の産業を支えているという実感である。多くの外国人が日本で働いている。泉州と同じタオルの産地である今治では外国人労働研修の特区になっており、先日のNHKでその窮状を報道されたようだ(私は見ていないので記事で見ただけだが)。
大学についての記事で私が書いたが東京福祉大学の学長の発言である通り外国人留学生は文科省から補助金を引き抜く算段として利用されている。そこには政治家(ほとんどが自民党だが)役人のおいしい餌場となっている。だから明浄学園のように補助金を仮想通貨の私的購入に流用するなんてことが起こる。
そしてこれらの外国人は主に24時間の弁当工場や製造業などに従事させられる。これは私が報道番組で見たのだが日本人学校に入学した研修生が学業に明らかに影響が出ている労働実態を持ちさらに満足な住環境を得られず学業もほとんど体をなしていなかった。
さすがにその手の情報は東南アジアに出回り始めている。そんな状況下に祖国に帰った研修生や出稼ぎ労働者が日本のことを良く思うだろうか。日本は間違いなく少子高齢化で労働者が不足する。国力の低下を防ぐには研究などの新規技術の研鑽、そして日本に都合の良い労働年齢だけ働いてくれる労働者が不可欠になる。国力が間違いなく低下する日本に私欲のため外国人労働者をぼろ雑巾のように扱う一部の日本人がいるためおそらく来る外国人は減るだろう。
今の日本は重大な過渡期に来ている。というかもう凋落の一歩を踏み出していると私は考えている。国民一人当たりのGDPは26位でG7ではイタリアに次ぐ低さだ。イタリアと言えば経済危機がささやかれている国だ。のんきな首相は自分の6年半で悪夢から回復したと主張しているが民主党政権時代G7で3位だったのが6位にまで落ちたのだ。減少しているのはカナダとイタリアと日本だが2割の下落をしているのは日本だけだ。
もちろん金融緩和で円安誘導したからというのは大きい。だが日本のGDPの6割が個人消費である以上輸入に頼る資源食糧の高騰が個人消費を抑制することは給与のそれ以上の上昇がない限り不可避だ。最近では消費が減少に転じていると報じられている。消費増税前の前回の駆け込み需要はすでにないとの見方が有力だ。つまり先程のリサイクルショップでの光景が現実の経済の数字に表れているのだ。
それを主導したのが日銀黒田総裁であり安倍晋三だ。だが本当の戦犯は投票率67%から50%まで減少した投票しない有権者だ。この京阪神地域の人口に相当する人が選挙に行かないため自民党政権で助けられる業界団体や宗教信者さらに近年韓国バッシングで愛国主義を煽っているネット記事に乗せられた人たちの投票割合が上昇しているのだ。
今回の輸出規制もそれ自体を批判するつもりはないが明らかに選挙に利用されている。そこで本当に見なければならないことを見えなくしている。報道されている韓国の国民(実態とは違う可能性が高いとは思うが)を見ていてダメだなと思うが日本の一部国民も同じレベルで喧嘩をしているように見えてしまう。
まずは自国の状態を知ることが必要だと思う。そして生活実感というのは意外と真実を示していると私は考える。私の見ている範囲でもお金がないから医療を受けるのをやめるという人が現実にいる。深夜まで営業しているロードサイドのスーパーにシニア層を中心に夜10時を越えてクルマでやってきて値引き商品を購入する人が多数いる現実を考えるべきであろう。
来週は選挙だ。おそらく政権与党が安定多数を取るだろう。そして国民は60年以上取れなかった政権を奪取したが自壊した民主党を見て落胆したのだと思う。だがセカンドベストでもサードベストでもいい。選択しない限りは投票した人だけに都合の良い政治が行われるのだ。
おそらくオリンピック終了後に多くの国に訪れる不景気がこれから先の日本を苦しめるだろう。そしてその時安倍晋三はおそらく政権にはいない。そうして自分が辞めたからこうなったとうそぶくだろう。そして政権交代が起こってもおそらくそれは修正できないと思う。
私はそれは自民党の責任でもあるが選挙に行かなかった人たちの責任でもあると思っている。私自身は自分の人生末期で訪れるであろう悲劇を予想し対策しているつもりだ。だが多くの人はその時点で文句を言うだろう。でもそれは自分が棄権した結果だということを忘れてはならない。
民主政治は国民の意識レベル以上のものを作り上げるのは困難だと思う。半数が選挙に行かない国でこの先が安泰するはずがない。もう一度私たちは自分の周りの生活を認識し来週末を考えるべきだと思うのだ。