きまぐれ日記2

気まぐれに日々感じることをデータや情報を調べながら自身のためになるよう、なるべく読みやすいよう書いてみます。

デルタ株の後を狙うラムダ株~変異し続ける新型コロナに思う我々の在り方

2021-08-14 01:27:39 | 日記
本日次のような記事が読売新聞で発表された。

南米・ペルー由来の変異した新型コロナウイルス「ラムダ株」の感染が国内で初めて確認された30歳代の女性が、今月8日に閉幕した東京五輪のために来日した大会関係者だったことがわかった。女性はペルーに滞在歴があり、開幕前の先月20日、羽田空港に到着した際の検査で感染が判明していた。

ラムダ株は未知の部分が多いがデルタ株と同程度の感染力を有していると推察されている。ワクチンは一応効果があるとCNNの記事ではあったがブースト(追加接種)が有効ともあるので抗体価が下がると(つまり接種後の経過期間が長くなると)予防効果が下がるのかもしれない。

新型コロナウイルスが報告されて1年半ほどですでに何種類もの変異株が出現している。これが今回の新型コロナウイルスの最大の特徴である。つまり体がウイルスやワクチンに対して防御する免疫に対して変異させることで生き残り感染を再拡大させるのだ。
先程イスラエルから生中継していた番組を見ていたが国民の6割が2回ワクチン接種しているのに感染が再拡大していると報告していた。高齢者にブーストをすることを国は準備しているそうだ。
しかし街中ではイスラエル国民はほとんどマスクはしていないと報告していた。イギリスも同様に早くからワクチン接種が浸透していたが現在感染者が再拡大している。
つまりこのウイルスはこれまでのようワクチンで一旦拡大を抑えても変異することで猛威を繰り返す危険性が極めて高く、死亡や重傷者を減らすためには治療薬の開発が必要だと思われる。さらにワクチンを接種したとしても従来の感染対策をしない限り感染の危機から逃れられないのである。
昨年2月のダイヤモンドプリンセスは隔離された船内で乗員・船客の2割が感染した。だが先日の韓国の軍艦内での乗員の感染は9割に達した。それだけ感染力は増強している。そしてデルタ株を仮にワクチン接種で抑えたからとてそれで終わりという保証などどこにもない。

各国がコロナに打ち克つというが多くの国がそれが出来ていない。出来ていたのは台湾のような入国審査など検疫体制をしっかりしていた国だけである。その台湾もパイロットの女遊びで国内に変異株が侵入し感染拡大が引き起こされた。
日本は本来台湾と同様検疫をしっかりしていれば感染拡大を防ぐことができた。実際陸地と接しているところが北朝鮮しかない韓国は感染再拡大しているとはいえ日本よりはるかに感染者が少ない。韓国は日本の人口の4割程度だが新規感染者数は10分の1程度だ。
この違いはどこにあるか、それは東京五輪に他ならない。報道特集でも報じていたが海外からの五輪関係者はほとんどチェック無しでホテルから街中に出ていたことが明らかになっている。
今回も五輪関係者からラムダ株が初めて検知された。この時期に海外との移動を数万人単位で短期間に行うイベントをすればこういったことは容易に想像できるのである。

本日の会見で小池都知事がコロナも災害であると言っていた。私は以前ここで記事にしたようコロナは地震や台風などの自然災害と同様経済的な事情などは酌量してくれない、と書いた通りだ。
だが小池都知事はコロナ再拡大の兆しが見えた時点で東京オリンピックを強行することに同意した。つまり災害発生下でオリンピックを行ったのである。その責任は大きい。
新型コロナはその感染者数に比例して重症患者は増えてくる。つまりワクチン接種が拡大したからといってオリンピックのようなお祭りごとをすればワクチン接種していない人を中心に人が集まるところで感染は拡大する。
そして現在の感染者の中心は20代ついで30代である。そしてその多くが男性である。都市部で発生が多いことと併せて考えれば20代の男性が都会で行うことが感染源となっていることが容易に想像できる。
オリンピックを連日報道すれば試合会場で観戦していなくても若者は集まりエキサイトし口角泡飛ばし叫び、酒を飲んで金メダルを祝い、夜中に騒ぎまくることは容易に想像がつく。

さらに不備ループなどで補助金交付は滞り、飲食などでは営業自粛に従わない店も増えている。飲食店での感染は5%程度と言われているが店がやっていれば人は集まる。集まれば濃厚接触の機会は増える。ましてや20代の若者ならそういう集まりの中で異性との出会いや性的接触を期待する人は少なからずいる。
だから夜の飲食を規制すると店がなくなり濃厚接触の機会は減り感染者が減るのである。今日ホストクラブに通う女性を専門に襲う強盗が逮捕されるというニュースがあったが5月後半の非常事態宣言下での事件でありつまりホストクラブはこの時期営業していたのだ。
20代の若者がマスクをしないで接触する機会はどういったものであろうか?おそらくナンパや合コンや性風俗といったものであろう。これらで濃厚接触し、夜の街でコロナ感染者が再生産される。それを家庭に持ち帰り感染が拡大しそれが学校や職場へと広がる、これが現在のコロナの真相の大部分だと思われる。

そういったものに全く興味のない人は拡大の防止のためそういう夜遊びを我慢することは何ら苦ではない。だがそれが生きがいのような人も少なからず存在する。彼らに我慢しろと言っても1年限定と言われたら可能かもしれない。だがおそらく今年で収まるとは思えない。昨年に続いて2年我慢できたとしてもう1年我慢できるだろうか。
またそういう夜の出会いが制限されるということは結婚出産へと至るプロセスの一部がブロックされるということでもある。現在深刻な少子高齢化が進む日本でこれがより加速する事態が進行するということでもある。
20代の1年はまだ人生の物差しとなる期間が短くとても長く感じるであろう。それを2年も3年も夜遊んではいけないということは難しい。ましてやドラマなどで夜の出会いや恋愛を押下する姿を見せつけられれば猶更だ。
今は合コンとかをアウトドアですることが増えているようだ。7月の4連休も車は大渋滞であった。でもやっていることが同じならば感染拡大は抑制できない。事実この4連休が本日の1日感染者2万人突破の原動力だ。

私は近い将来といっても数年ほどはかかるだろうが治療薬が出来るのではないかと思う。だがおそらく人々はそこまで我慢は出来なくなるであろう。
おそらく夜の戒厳令を引いたとしてもどこかでホストクラブのように裏営業するところはあるだろう。性的衝動を抑えられない人は一定数必ずいる。そういう人たちは夜の獲物を求め続けるであろう。
イギリスやイスラエルでワクチン接種が6割程度、しかも若者ほど接種率が低い。これは日本も同じだろう。メインの感染者世代の接種率がこれでは抑えられる可能性は低い。
さらに変異することが頻繁に起こる新型コロナに対してワクチンがどこまで予防効果を持つか、また予防効果の期限がどれほどか、ブーストして副反応の増強は起こるのか、様々なことが懸念される。

コロナは経済のことを考慮はしない。だが経済の疲弊は人々の生活に影響する。そう考えればこれも夜遊びと同様どこまで我慢できるのかという話になる。
おそらく今のような神経質な報道は近い将来なくなるのではないかと推察する。我々がコロナに打ち克つのではなくコロナが存在する世の中に慣れざるを得なくなるのではないか。

今の菅政権は明らかに常軌を逸した政治判断を続けている。11月のGoToによる第3波、オリンピック開催のため歪められた非常事態宣言、デルタ株による影響を強く指摘されていた中でのオリンピック開催、全て政治の責任である。
だが菅は11月の勝負の3週間と宣言した後の感染爆発も今回のオリンピック開催による東京の医療崩壊についても一度も国民に総括しなかった。
私は学位の研究をしていたのでわかるのだ実験をして出た結果に対して自己否定も含めた検証をして初めて次の対策が出来る。GoToやオリンピックによる感染拡大及び医療体制の逼迫を反省することなしに今後の政治による対策効果など期待できない。

本日の夕方6時の官邸でのぶら下がり会見もひどい内容であった。自身の反省は全くなくオリンピックで国際往来をあれだけ増やしておきながら国民に移動するなと言う。それは正論だがどの口がそれを言うということだ。事実それに反発する意見は少なくない。
おそらく菅はオリンピックを政権浮揚にしたかった。だが世論調査はそうならなかった。それはコロナのツイートはほとんどせず金メダルばかりはしゃいでいたところに表れている。
彼は自分に都合の悪いことは見ないのだ。だから御用聞きの意見しか取り入れず専門家の意見を無視する。そして当然の帰結が今表れている。
おそらく今は横浜市長選挙しか見えていないと思う。これは自分の師匠の息子が立候補しており菅政権の求心力に大きく影響する。そのため小此木が当選したら確実に推進するであろうカジノを引っ込めて選挙戦を戦っている。
自分に都合の悪いことは見ない、この考えでは難局は乗り越えられない。太平洋戦争時の旧日本軍のようである。だがこれを首相にしたのは我々が選挙で選んでしまった国会議員でありその責任は我々日本の有権者にある。

私は今必要以上の外出は全くしない。それでも私は楽しみを持つようにしているので今のところ精神的抑圧はない。だが多くはそうはいかないだろう。いずれ我慢が出来なくなる人が増えてくる。
この秋、菅が政権を去る確率は高い。だが自民党が他の総理を出してもおそらく変わらない。コロナだけを言うならば政権交代してもおそらく変わらない。
ただ政権交代すればアクセルを踏みながらブレーキを踏むという轍は踏まないだろう。そうすれば今よりは感染抑止に協力的になってくれるかもしれない。だが根本解決は治療薬が出来るまでは待たねばならないだろう。

それまでなるべく気長に持久戦が出来るように感染対策をしながら最小限に楽しめばと思う。だが夜とくに不特定多数との性生活をどうしてもエンジョイしたい人は最低限ワクチン接種はしておくべきであろう。
昨春の緊急事態宣言が8割行動自粛で奏功していたので5回に4回は我慢しあとの1回を感染予防に配慮しつつ楽しむのでいいのではないかと思う。そうでなければもたない。
怖いのは何でも自粛という同調圧力と我慢できない派が分断し対立することである。そうなればお互いが受け入れられないので荒んだ世の中になる。ある程度の寛容さを持ちお互いの意見を理解しながら行動できる懐の広さが今の日本人にあるかが問われる。でもおそらくないだろうなとも思う。

私は昨年3月にこの病気は国民の理解力が試されると書いた。全員が自分が感染しているかもを前提に行動できるか、だ。だが実際は自分は感染していないと盲信し感染した人は排除するといった感染者や医療従事者への差別が起こった。
それが今の日本の実情だ。お互いの立場を鑑み寛容さを持って対応することが難しくなってきている。もちろんそれは経済的困窮なども誘因であろう。だがこの状態は年内で収束する可能性は極めて低い。場合によっては今以上のことが起こる危険性も否定できない。

そんななかこれからをどう乗り切るか一人ひとりが考える必要がある。先日のNHKでデマSNSを信じて自身以外の家族のワクチン接種を否定し家庭崩壊の途上にある一家を紹介していた。たとえ家族でも違う考え方や立場があるということが理解できれば共存できるのではないだろうか。
どれだけ続くかわからないコロナ禍、だからこそ思いつめないこと、そして自分が感染しているかもしれないことを前提に周囲に思いやりながら行動できるか、それがコロナ禍を乗り切る方法ではないかと私は思う。
適度に楽しむことも忘れず、でも必要以上の感染原因行動をとらないよう留意する、そのバランスと周囲への寛容さがあればこの危機的な状況も乗り越えられると思う。私はそうありたいと思う。