賢治が封印した詩稿群(「第三集 詩稿補遺」分)
霰
鍬をかついだり
のみ水の桶をもったりして
はだしで家にかけこむところは
やまと絵巻の手法である
現にいまこの消防小屋の横からぱっとあらはれて
ちらっと横目でこっちを見
きものの袖で頭をかくし
橋へかゝってゐる人などは
立派にその派の標本である
小屋の中には型のごとくにポムプはひとつ
ホースを巻いた車も一つ
黒びかりする大きなばれん
尖った軒の頂部では
赤く塗られた円電燈の
塗料がなかば剥げてゐる
雀がくれの苗代に
霰は白く降り込んで
そこらの家も土蔵もかすむ
もう山鳩も啼かないし
上の野原の野馬もみんなしょんぼりだらう
<『校本宮澤賢治全集第四巻』(筑摩書房)>
《鈴木 守著作案内》
◇ この度、拙著『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』(定価 500円、税込)が出来しました。
本書は『宮沢賢治イーハトーブ館』にて販売しております。
あるいは、次の方法でもご購入いただけます。
なお、既刊『羅須地人協会の真実―賢治昭和二年の上京―』、『宮澤賢治と高瀬露』につきましても同様ですが、こちらの場合はそれぞれ1,000円分(送料込)の郵便切手をお送り下さい。
☆『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』 ☆『羅須地人協会の真実-賢治昭和2年の上京-』 ☆『羅須地人協会の終焉-その真実-』
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☆『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』 ☆『宮澤賢治と高瀬露』(上田哲との共著)
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◇ 拙ブログ〝検証「羅須地人協会時代」〟において、各書の中身そのままで掲載をしています。
霰
鍬をかついだり
のみ水の桶をもったりして
はだしで家にかけこむところは
やまと絵巻の手法である
現にいまこの消防小屋の横からぱっとあらはれて
ちらっと横目でこっちを見
きものの袖で頭をかくし
橋へかゝってゐる人などは
立派にその派の標本である
小屋の中には型のごとくにポムプはひとつ
ホースを巻いた車も一つ
黒びかりする大きなばれん
尖った軒の頂部では
赤く塗られた円電燈の
塗料がなかば剥げてゐる
雀がくれの苗代に
霰は白く降り込んで
そこらの家も土蔵もかすむ
もう山鳩も啼かないし
上の野原の野馬もみんなしょんぼりだらう
<『校本宮澤賢治全集第四巻』(筑摩書房)>
《鈴木 守著作案内》
◇ この度、拙著『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』(定価 500円、税込)が出来しました。
本書は『宮沢賢治イーハトーブ館』にて販売しております。
あるいは、次の方法でもご購入いただけます。
まず、葉書か電話にて下記にその旨をご連絡していただければ最初に本書を郵送いたします。到着後、その代金として500円、送料180円、計680円分の郵便切手をお送り下さい。
〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木 守 電話 0198-24-9813なお、既刊『羅須地人協会の真実―賢治昭和二年の上京―』、『宮澤賢治と高瀬露』につきましても同様ですが、こちらの場合はそれぞれ1,000円分(送料込)の郵便切手をお送り下さい。
☆『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』 ☆『羅須地人協会の真実-賢治昭和2年の上京-』 ☆『羅須地人協会の終焉-その真実-』
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☆『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』 ☆『宮澤賢治と高瀬露』(上田哲との共著)
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◇ 拙ブログ〝検証「羅須地人協会時代」〟において、各書の中身そのままで掲載をしています。
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