すそ洗い 

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2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

座間9人殺害 被告人質問 2020.10.6.

2020年10月07日 | ヒトゴロシ
座間9人殺害 被告人質問

「一切、答えません」弁護人と主張に隔たり



《神奈川県座間市のアパートで平成29年、男女9人が殺害された事件で、強盗強制性交殺人などの罪に問われた無職、白石隆浩被告(29)の裁判員裁判の第4回公判が6日、東京地裁立川支部(矢野直邦裁判長)で開かれ、同日午後に初めての被告人質問が始まった。白石被告が公の場で何を語るのか、注目が集まった》
 《第2回公判以降、被害者3人の事件に絞った審理が行われている。この日は午前から、最初に犠牲となった女性会社員=当時(21)、法廷ではAさん=の母親の証人尋問が行われ、「パソコンの資格を取るために教材を申し込んでいた。生きようと頑張っていた」とした上で「今すぐにでもこの世からいなくなってほしい」と涙ながらに訴えた》
 《午後からは、Aさんについての犯行や、事件を起こすまでの白石被告の経歴などについて質問が行われる予定。午後1時、黄緑色のつなぎのような服装で入廷した白石被告が、証言台の前に立った。裁判長から被害者の名前を出さないよう注意を受け、白石被告は「はい」と答えた》
 裁判長「それでは弁護側から質問を始めてください」
 弁護人「今回の一連の事件が発覚し、3年。これまで白石さんは早く裁判を進めてほしいなどと言っていました。覚えていますか。先週から公判が始まりました。今の心境をお聞かせいただけますか」
 《一方的にしゃべる弁護人、証言台の前に座った白石被告は脱力したような姿勢で、無言のままだ》

裁判長「聞こえていますか」
 《姿勢を正した白石被告》
 白石被告「聞こえているのですが、公判前整理手続きの内容をしゃべってもいいのでしょうか」
 《裁判長は、黙秘権や公判前整理手続きの内容でも、話す必要があると判断すれば話せばいい旨を伝える》
 裁判長「私が尋ねているのは聞こえているか、ということです」
 白石被告「はい、聞こえています」
 《弁護側が再び話し始める》
 弁護人「最初の事件の関係や白石さんの生い立ち、Aさん(一人目の被害者)の事件について質問しようと準備していますが、今年8月の面会で白石さんは、弁護人の質問には一切回答しないと言っていましたが、その考えは変わっていますか」
 白石被告「いいえ。変わっていません」
 弁護人「弁護側の質問には答えないか」
 白石被告「一切、答えません」
 裁判長「他の弁護人に代わっても答えることはありませんか」
 白石被告「はい、ありません」
 《事前の捜査で、全面的に罪を認めている白石被告に対して、弁護側は「被害者の同意があった」として承諾殺人罪の適用を主張するなど、主張には隔たりがある。法廷で、被告人と弁護人の間での意思疎通がしっかりとできていないことが明らかになった》

 弁護人「協議をさせてください」
 《被告人質問は5分強で再び休廷した》

「自殺したいと思ったことない」「殺人に一切興味なかった」


午後1時半に再開すると、弁護側の被告人質問は行わないまま、検察側の質問に移った》
 検察官「白石被告人、弁護側からは答えなかったが、私からのものは答える気はあるか」
 白石被告「はい、あります」
 検察官「事件が発覚した平成29年10月30日から3年。その日のことは覚えているか」
 白石被告「覚えています」
 《澄んだ明るいトーンの白石被告の声が、法廷内に響く》
 検察官「警察官が訪ねてきたときには、Iさん(9人目の被害者)を知らないと答えた。しかし、自ら上申書を作成し9人の殺害を認めた」

《上申書を白石被告に示す検察官。そこには自筆で「お金と性欲が目的で9人殺した」といった内容のことが書かれている》
 検察官「お金と性欲が犯行の動機か」
 白石被告「はい、間違いありません」
 検察官「なぜすぐに認めたのか」

 
 
 白石被告「遺体を処理し引っ越し、証拠隠滅をする前に警察が来たので、あきらめてすべて白状することにしました」
 《淡々と話し続ける白石被告》

白石被告「最初についた弁護士の説得で黙秘も考えましたが、外の状況や事件の大きさから諦めて、白状することに切り替えました」
 《検察側からの質問は、最初の事件を起こすまでの白石被告の経緯・経歴に移る》
 《高校卒業後、白石被告はスーパーマーケットでのパン職人、携帯電話のショップ店員、パチンコ店など職を転々とした》
 検察官「最終的にはどうなりましたか」
 白石被告「女性を風俗店に紹介するスカウトです」
 検察官「具体的には」
 白石被告「風俗の仕事を探している女性に路上やネットで接触し、その女性が希望している店を紹介する作業です」
 白石被告「ネットが中心でした。主にツイッターでハッシュタグ高額求人、風俗、すぐに稼げる、どこの地域でいくら稼げます、などとつぶやきました」
 白石被告「ひと月に数十人紹介しました。基本給が20万+手当て。非常に楽な仕事でした」
 《しかし平成29年2月、スカウトの仕事によって白石被告は職業安定法違反の罪などで起訴される。保釈されると、神奈川県座間市の実家に帰った》
 検察官「実家での生活は何年ぶりでしたか」
 白石被告「5年ぶりくらいでした」

 
 
 白石被告「冷蔵倉庫内でのアルバイト、商品のピッキングなどをしました。スカウトで体を動かさず、体力的にきつく感じた」
 白石被告「もともと父と折り合いが悪く、父とうまくいかず、家に居づらかった」

《この頃、実家を早く出て女性のヒモになりたいと考えたという白石被告。徐々に、犯罪史に残る今回の事件へとつながる「芽」が出始める》
 白石被告「女性の家に転がり込んで養ってもらう。もしくは金をひっぱるということです。ツイッターを使ってキーワード検索をし『疲れた』『さみしい』『死にたい』とつぶやいている女性をフォローしたりダイレクトメールを送ったりしました」
 検察官「どうしてそのような女性を狙ったのか」
 白石被告「何か悩みや問題がある人の方が口説きやすいと思いました。操作しやすいということです」

《金銭的な余裕のある女性を口説き落とした経験がなく、悩みのある女性を狙ったなど、理路整然と話を続ける白石被告。同年5月、起訴された職業安定法違反罪について有罪判決が出ると、倉庫でのアルバイトをすぐにやめたという》
 白石被告「自分の更生のアピールのために働いていたので、(判決が出て)その必要がなくなったからやめました」
 《その後はツイッターで女性を探したり、家でゴロゴロしたりしていたという白石被告。野宿をするほど家に居づらかったという。アルバイトをやめると、女性探しが本格化していく。「一緒に死にませんか」などとツイッター上などで知り合った女性にメッセージを送っていたという》
検察官「これまで自殺したいと思ったことはあるか」
 白石被告「ありません」 検察官「なぜ自殺願望があるふりをしたのか」
 白石被告「自殺願望がある人は一緒に死にたい、などというと信頼を得やすいのです」
 《女性ばかりをフォローすると「やり目」(女性と性交するのが目的)とバレてしまうから、男性アカウントもフォローしていたという白石被告。説明は論理だっている》
 《検察側は5月ごろから白石被告が「包丁での殺し方」や「殺人サイト」の閲覧履歴があると指摘した》
 白石被告「当時私はスカウトで知り合った仲間とカネの貸し借りがあった。見つかったら何をされるか分からないから、差し違えるために出刃包丁を持っていた」

《他にもナタを持っていたという白石被告。別の殺し方についても検索していたという》
 検察官「この頃から殺人したいと思っていたのか」
 白石被告「殺人には一切興味がありませんでした。
 

「一緒に死ぬは口実」「自殺したら立ち去るつもりだった」

検察官「Aさんと知り合ったきっかけは」  白石被告「どちらからかは忘れてしまったのですが、どちらかがツイッターのアカウントをフォローしてやりとりが始まりました」  《事件からおよそ3年がたち、記憶が曖昧な部分もある。検察官から「推察の部分は『推察ですが』と前置きしてほしい」と求められると、白石被告は覚えている部分と推察の部分を明確に分け、理路整然と話し始めた》  検察官「ツイッターではどんなやり取りがあったのか」  白石被告「『一緒に死にましょう』『殺してあげます』とか、どこに住んでいるのかなど、Aさんと親交を深めるようなやり取りでした」  《ツイッターで知り合った白石被告とAさんは、29年8月8日、無料通信アプリ「カカオトーク」にやり取りの場を移した。9日にはAさんに「死ぬの手伝いましょうか」と送信した》  検察官「死ぬのを手伝うつもりはあったのか」  白石被告「ありません」  検察官「あくまでもAさんと会うための口実か」  白石被告「はい、そうです」  検察官「会って何をするつもりだったのか」  白石被告「会って、口説けそうだったら口説こうと思っていて…。ご飯行ったり、ホテル行ったりですかね」  検察官「その先は」  白石被告「可能だったらその子の家に住んだり、お金を定期的に引っ張ろうと思いました」  《同じ日、被告はAさんに、Aさんの命を奪う方法の選択肢を示した。Aさんに「殺人罪になりますよ」とたしなめられると、被告は「死刑になれるなら構いません」と返信した》  検察官「死刑になっても構わないというのは本心か」  白石被告「当時の私はAさんに会うという目的に基づいてやっていました。Aさんの希望に合わせているので、本心ではないです」  《白石被告は時折言葉を選んだり、記憶違いを素直に認めたりしながら、はきはきと尋問に答えていく。9人が犠牲になった凄惨(せいさん)な事件の裁判とは思えない、異様な空気が法廷に流れる》  《白石被告は10日以降も、希死念慮(死にたいと願う気持ち)を持つAさんの気を引こうと、Aさんに同調するそぶりを見せた。13日のやり取りでは、後に被害者となる男性のCさんも加わり、3人で自殺する計画を立てた。現場には、白石被告が当時住んでいた実家に近い、座間市内の公園が挙がった》  検察官「13日のやり取りは、あなたが2人の自殺を手伝い、わざと証拠を残して死刑になる計画のように読める。どういうことか」  白石被告「設定した自分のキャラクターとして、自殺を手伝って刑罰を受けても構わないということにしていました」  検察官「2人が本当に自殺をしたら、どうするつもりだったのか」  白石被告「関係者になりたくないので、立ち去るつもりでした」  《15日夜、3人は神奈川県大和市の中央林間駅に集合して公園に向かう。白石被告は、CさんがAさんに好意を持っていると受け止め、2人と少し離れて歩いた》  《だが、公園に着く直前、Aさんから「Cが死ぬのをやめたので、私も死ぬのをやめます」とメッセージが届いた。3人は酒を飲みながら、公園で翌朝まで過ごすことになった》  検察官「AさんとCさんが死ぬのをやめた理由は」  白石被告「推察ですが、CさんがAさんに『死ぬのをやめよう』と言ったようでした」

「殺害のためロフトの部屋探した」身勝手な動機、次々と

《検察官はまず、白石被告が1人目の被害者であるAさん、3人目の被害者Cさんと平成29年8月15日に飲酒した経緯について確認。解散した後、白石被告とAさんのメッセージのやり取りの内容や通話内容について質問した》
 《白石被告は、Aさんと無料通信アプリ「カカオトーク」を使ってやり取りをする中で、「お金があるなら貸してほしい」などと送っている。検察官からメールの意味を尋ねられると、白石被告は淡々と、しかし明るい口調で答える》
 検察官「借りるというのは」
 白石被告「(お金をAさんから)借りるとなれば、会えると思ったからです」
 検察官「会うための口実か」
 白石被告「はい。殺すつもりはなかった」
 検察官「なぜ、Aさんに対して『25万円ほしい』とメッセージを送ったのか」
 白石被告「私がAさんを殺害して報酬を得ることになる。最低でも1カ月分の収入と同等の額がほしいと思いました」
 《翌日、白石被告はAさんとのやり取りの中で、さらに高額の金額を引き出せると考え51万円を要求した。ただ、Aさんは白石被告との電話の中で、自殺をためらう様子があったという》
 検察官「通話内容を思い出せるか」
 《白石被告は、通話した前後のメッセージ内容を確認することを要求。その上で、質問に答える》
 白石被告「推察すると、Aさんが自殺をすることを躊躇(ちゅうちょ)しているのが伺えた。私も『やめたほうがいいよ』と同調した」
 《ほかにも、白石被告は『やっぱり死ぬのはよくない』『困ったときは何でも力になる』など、Aさんの気持ちに同調するようなメッセージを送信。Aさんの信頼を得て、直接会うチャンスをうかがっていた》
 白石被告「もともとヒモになることや、お金を引っ張るという目的に対して、頑張って口説こうと思っていました」
 《その後、Aさんに対し、電話で「一緒に住もう」などと同居を提案。Aさんとともに物件を探し始めた。白石被告はロフト付きの部屋を希望していた》

 検察官「どうしてロフト付きの部屋を希望した」
 白石被告「恐らく当時、相手に貯金があることは知っていて、その貯金を引っ張って奪うか、殺して奪うかについて考えていなかった。最悪、ロフトで殺すことを考えていました」
 《平然と身勝手な動機を語り続ける白石被告。どこかひとごとのように話すその姿を、裁判員はじっと見つめていた》
 検察官「なぜロフトなのか」
 白石被告「いろいろ調べる中で、首をつるさせて殺すのが、一番簡単に殺せると思ったからです」
 《事件現場となった部屋を1人で内見。物件を借りる当時の殺害の意思については「決めていなかった」と否定する白石被告だが、外部から部屋の中が見えない点、ロフトやはしごの強度などを入念に確認し、殺害することを視野に物件を決めていた》

「金づるにするか、殺害するか悩んだ」好意抱かせた末に…

検察官の質問は、最初の被害者であるAさんを殺害するまでの経緯に移っていく
 検察官「Aさんに好意はあったのか」
 白石被告「かなり長い時間、一緒にいたので好意はありました」
 検察官「性行為はしたのか」
 白石被告「はい。合意の上で行いました」
 検察官「ホテル代や食事代の支払いは誰がしたのか」
 白石被告「Aさんです」
 検察官「8月18日からAさんのメッセージが敬語じゃなくなり、顔文字なども使われるようになったことを覚えているか」
 白石被告「覚えています」
 《性行為以降、Aさんが手をつないだり密着したりと、自分に好意をあることを認識する》
 検察官「8月19日に『嫌なことはあるけど頑張っていこう。自殺なんてしたら駄目だよ』と(無料通信アプリの)カカオトークでメッセージを送っているが、なぜか」
 白石被告「金づるとして死んでほしくないと思いました」
 《この時点で殺害は決意しておらず、金づるとして引っ張ろうとも考えていたと話す白石被告。その後、Aさんから借りた51万円を元手に、ロフト付きアパートを借りた。2人で暮らす予定だったアパートは、殺人現場となった》
 検察官「なぜ8月20日に牛解体、人間解体の動画を検索したのか」
 白石被告「金づるにするか殺害するか、感情が入り交じっていた。そのままでも良かったが、彼氏がいないことも明言せず、私以外の男の影もあったので」
 検察官「20日に殺害を決意したのか」
 白石被告「検討していたが、本当に殺害すると決めたのは、ホームセンターで道具を買うときです」
 検察官「逮捕直後、『殺害を決意したのは8月20日』と発言していたが」
 《検察官にこうただされると、白石被告は「逮捕直後の方が正しい」と発言。解体動画については、殺害後の遺体処理方法を調べるため検索していたと認めた。解体方法、必要な道具についても、携帯電話のスクリーンショットで保存していたという。口調は相変わらず快活で、はきはきとしている》
 検察官「被告人も、Aさんに好意を抱いていたと発言しているが、異性としてか、それとも人として好意を抱いていたのか」
 白石被告「(考え込んで)一緒にいて居心地が良いと思うことと、金としてみていた、この2点です」
 《白石被告は、過去の経験から自分のことを「熱しやすく冷めやすい」と発言している。Aさんが好意を抱いていることを知りながら、20日には殺害を決意。殺害すること、遺体を解体することに興味があるわけではなく、金に興味があったという趣旨の主張を続ける》
 検察官「22日。家具もない部屋で、何をしていたのか」
 白石被告「家具の配置を話したり、雑談をしました」
 検察官「Aさんと生活する前提で、将来的な話は出なかったのか」
 白石被告「私が働いて、Aさんを養う話が出ていました」
 検察官「Aさんの反応は」
 白石被告「喜んでいました」
 検察官「自殺の話は出なかったのか」
 白石被告「出たりするが、理由を聞いて気持ちを落ち着かせ、うまく付き合っていました」
 検察官「犯行当日(23日)、ネットで『ゴミの行方を知っていますか』と検索しているが、何のためか」
 白石被告「燃えるゴミとして遺体を遺棄したら、どうなるか。解体から遺棄までの流れのイメージのためです」

 《一方で、白石被告はAさんに対し、携帯電話や着ていた服を片瀬江ノ島駅で捨てることや、白石被告が送った心配している内容のメッセージを既読にしないよう指示。殺害に備えて、自らの足がつかないように打ち合わせを行っていた》
 検察官「犯行当日、Aさんは何時に帰ってきたのか」
 白石被告「外は暗くなっていました」
 検察官「Aさんから殺害依頼はあったか」
 白石被告「ありません」 検察官「アパートでどれくらい話をして、その後どうしたのか」
 白石被告「数時間話をしました。その後、Aさんは薬と酒を飲んでいたので、回ってきたタイミングで襲いかかりました。背後から引き倒し、馬乗りになり首を絞めました」
 検察官「アパートのどこで殺害したのか」
 白石被告「1階の中央部分です」

「見つからない自信あった」「うまくいき、次もやれると」

《白石被告は、座間市内のアパートで、Aさんの首を絞めた》
 検察官「Aさんの首を絞めたとき、Aさんはどうだったか」
 白石被告「私の手をどかそうとして、手のひらや指を握ろうとしてきましたが、はねのけて絞め続けました。5分くらいすると、失神というか、動かなくなりました」
 《これまでの尋問でのはきはきとした受け答えとはうって変わり、声も小さく、力なく答える白石被告。だが、冷静さを欠くことなく、話も相変わらず理路整然としている》
 《白石被告はAさんを失神させた後に強姦し、殺害した。被告は、その様子を詳細に話していく》
 検察官「あなたはAさんを窒息によって死亡させたということでよいか」
 白石被告「はい、そうです」
 《白石被告は、Aさんが死亡したことを確かめると、浴室で遺体の解体を始めた。浴槽には、においの強い赤色の入浴剤を入れた水をあらかじめ張っていた。解体の手順も、部位や順番に詰まることなく、すらすらと説明していく。あまりのグロテスクさに、傍聴人の中には退廷する者もあった》
《Aさんの遺体の解体には2日かかった。遺体は部位ごとに自宅のクーラーボックスに残したり、近所のごみ捨て場やコンビニのごみ箱に捨てたりした》
 検察官「どうして自宅近くに捨てたのか」
 白石被告「見つからない自信があったからです。ネットでいろいろ調べてやっていましたし…。客観的に見て、人の遺体が入っているとは思えない状況になったからです」
 検察官「解体するとき、どんなことを考えていたのか」
 白石被告「解体の効率を考えていました」
 検察官「抵抗はなかったのか」
 白石被告「ありました。頭痛や吐き気がしましたが、やらなければ捕まるとの思いでやりました」
 《殺害の2日後には、クーラーボックスを買い足している》
 白石被告「継続的に、女性をレイプして、お金を奪おうと思いました。Aさんの件で約50万円と部屋が手に入り、いざ殺人や死体損壊をすると、意外とうまくいき、次もやれる自信がありました」

《白石被告は、Aさんが殺害された日に持っていた約6万円の現金も奪った。「Aさんの承諾はなかった」と証言し、Aさんが所持金を渡す承諾があったとする弁護側の主張を自ら退けた。検察官は、Aさんや他の8人の殺害について、改めて確認する》
 検察官「Aさんは殺人を承諾していなかったということか」
 白石被告「間違いありません」
 検察官「同意殺人や自殺関与の方が、通常の殺人より刑が低いということは知っていたか」
 白石被告「逮捕されたとき、すでに9人解体していて、家に遺体の一部がある状態で、全員について同意殺人とか、お金を払って頼まれたと主張しても到底受け入れてもらえないです」
 検察官「すべて承諾がなかったのか」
 白石被告「間違いないです」
 《この日の審理はここで終了。矢野裁判長は翌8日の審理で、この日、黙秘して行われなかった弁護側の尋問を再び行うと説明した》
 裁判長「黙秘権を行使するかはあなたの判断ですが、応じるかどうかよく考えてください」
 《被告は返事をし、退廷した》




 (2020.10.7.産経新聞)










 
 
 
 
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