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NHKニュース 抜粋
秋葉原事件“自分の考え方が原因” 7月27日 20時20分
東京・秋葉原で起きた通り魔事件で殺人などの罪に問われている加藤智大被告への被告人質問が27日から始まり、加藤被告は、言いたいことをことばにできず、行動でわかってもらおうとする自分の物の考え方などが事件の原因となったと述べました。
加藤智大被告(27)は、おととし6月、東京・秋葉原の繁華街にトラックで突っ込み、通行人をはねたりナイフで刺したりして7人を殺害し、10人に重軽傷を負わせたとして殺人などの罪に問われています。27日から加藤被告への被告人質問が始まり、黒いスーツに白いワイシャツ姿で現れた加藤被告は、まず、
「被害者やご遺族の方々に対しては申し訳なく思っています。私が何かを話したところで被害が回復することはないとわかっていますが、すべてを話すことが今自分にできる最低限のことだと思っています」
と述べました。そして、なぜ事件を起こしたのかと聞かれると、加藤被告は
「3つあると考えています」
と述べたうえで、インターネットの掲示板を荒らされたことと、掲示板に強く依存していたことに加えて、自分の物の考え方の3点をあげました。このうち、インターネットの掲示板については、
「掲示板に書き込みをしてもらうことは友達が自分の部屋に来ておしゃべりをしてくれる感覚で仕事以外の時間は全部、掲示板に使っていた。その掲示板が荒らされ、事件を起こして報道されることを通じて嫌がらせをやめてほしいという気持ちを知ってほしかった」
などと述べました。また、自分の物の考え方については、
「言いたいことをことばにできず、行動でわかってもらおうとする」
と説明し、仕事で上司に不満を持ち、突然、派遣先の仕事を辞めたりしてきた、みずからの過去について
「いつものパターンです」
と述べました。こうした考え方は
「母親の育て方の影響があると思う」
と述べ、厳しかったという母親のしつけについて具体的に証言しました。さらに現在の心境については、
「事件は起こすべきではなかったと思うし、後悔している」
と淡々とした口調で述べました。
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TBSニュース 抜粋
「原因は3つあると思っています。私自身の考え方、掲示板での嫌がらせ、そして、掲示板に依存していた生活のあり方です。そのなかで一番の原因は、そもそもの私の考え方です。私の考え方がまともだったら、事件は起こることがなかったと思います」
自らが起こした事件をこう振り返った加藤被告。自分にとって「現実は建前で、ネット上の掲示板が本音で語れる唯一の場所だった」としたうえで、その掲示板で嫌がらせをされたことが動機のひとつだと明らかにしました。
「事件の2年前くらい前には、かなりのめりこんでいました。帰る場所と言ってもいい」
Q.復讐だったのですか?(弁護士)
「復讐ではありません。ただ、私が掲示板での『荒らし』や『なりすまし』に怒っていることを知って欲しかったのです」
自分の言いたいことを、「言葉」では伝えられずに「行動」で直接訴えてしまうタイプ。加藤被告は自らをこのように評し、背景には母親の育て方が影響している、と話しました。
「食べるのが遅く、食べられなかった分は新聞紙のチラシの上にぶちまけられ、それを食べろと言われました」
幼いころに母親から受けたという仕打ちを法廷で淡々と語った加藤被告。しかし、事件の責任はあくまで自分にあり、母親を恨んではいないと述べました。
Q.現在の心境は?(弁護士)
「事件を起こすべきではなかった。後悔しています」
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YOMIURI ONLINE 抜粋
加藤智大被告「屈辱的な、母の育て方が影響」
事件を起こした背景に「母親からの育てられ方の影響があった」とし、幼少期から受け続けた厳しいしつけの数々を列挙し、「屈辱的に感じることもあった」と証言した。
加藤被告はこうした考え方になった背景として、「事件は母親のせいではない」としながらも、幼い頃からの厳しいしつけを挙げた。トイレに閉じこめられたり、2階の窓から落とされそうになったりしたと証言。食事を食べるのが遅いことを叱責(しっせき)され、廊下の床にばらまかれた食事を食べるよう強制された際は、「屈辱的に感じた」と話した。
被告人質問に先立ち、裁判官が今月8、9日に青森県内で非公開で行われた加藤被告の両親に対する尋問の内容を説明。それによると、母親は「子供の時に(加藤被告を)屋根裏に閉じこめたりしたが、あくまでしつけの一環で不満のはけ口にしたわけではない」と話し、父親は「妻は子育てで完璧(かんぺき)を求めていた。妻から私が子育てするから黙ってくれと言われ、口を出さなくなった」と述べたという。
(2010年7月27日13時49分 読売新聞)
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