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サカキバラの手は冷たかった

2022年08月19日 | ヒトゴロシ
「少年A」サカキバラの手は冷たかった 
元主任検事「笑わない。不気味」 神戸連続児童殺傷事件

25年前。神戸市須磨区にあるニュータウンで、何者かに小学生の男女が次々と襲われ、2人が命を落とす事件があった。地域の住民は、その残虐な行為に怒り、恐怖に震えた。捜査機関は、さらなる犯行をほのめかす挑戦状を現場に残した「酒鬼薔薇聖斗」を名乗る「男」の行方を追った。逮捕されたのは、地元に住む当時14歳の中学3年生、「少年A」だった。Aを取り調べた神戸地検の主任検事が、四半世紀の時を経て、あの事件を初めて語る

 「酒鬼薔薇聖斗」が、目の前にいた。  その名で「ボクは殺しが愉快でたまらない」と記した挑戦状を遺棄現場に残し、真っ赤な字の犯行声明文を新聞社に送る「劇場型」の犯行。小学6年の土師淳君殺害事件で逮捕されたのは、中学3年生だった。その一報に社会は騒然となったが、兵庫県警の捜査本部が置かれた須磨署の取調室は様子が違った。同事件で神戸地検の主任検事だった男性(69)が対峙した「少年A」は、無表情だった。 

 「14歳は14歳やな、と思ったけど、子どもらしさはなかった。僕の息子が偶然同じ年だったんだけど、同学年とは思えなかったね。まず、笑わない。ちゃんと受け答えはしますよ。でも、暗いっていうのかな、不気味だったね。ある警察官は雰囲気に耐えられなくて、途中で調べ室に入るのが嫌になったと聞いた」  

主任検事は、Aが犯人と確信した。だが神戸連続児童殺傷事件が発生した1997年当時は、少年法で16歳以上しか刑罰に問えず、起訴できなかった。
詳細な調書は必要ないのではないかと悩んだ。それでも事件の重大さから、長期の取り調べに入った。地検によるAの調べは全て担当した。  

「普通の少年事件だったら、検察官は調べに行かない。成人の事件でも僕の場合は通常2回かな。でもこの事件は30日近く、連日4時間ほど調べました。それ以外の時間は、弁護士(付添人)の接見や警察による取り調べです。私が一番本人と直接会って話しているはず。それでも時間が全然足りませんでしたがね。  公判請求(起訴)しなくていいから、プレッシャーはありませんでした。腹に落ちるかどうかは別にして、調べの段階でどういう発言をしたかが、矯正教育を検討する資料になると考えました。だから、僕が十分納得できないことを彼が言ったとしても、そのまま調書に残しました。彼は淡々と答えていましたね」

  逮捕直前に初めて向き合った際、Aは一連の犯行を認めた。そしてその時、自ら作り出した「バモイドオキ神」などを持ち出し、突拍子もない理由を語った。だが調書には、犯行動機としては出てこない。  「彼なりに、自分の犯行を理解しようとしていたと思いました。彼自身は、深層心理みたいなところには気付いていない。でも何らか動機付けないと、彼自身が納得できない。そこで勝手に空想を巡らせてストーリーを作った、という気がしました。私は、精神的な障害に起因したものではないと思いました」  

本格的な取り調べに入る際、「モンスター」と称された少年Aの手を握った。 
 「『これから2人でね、なんでこんな事件を起こしたのか、一緒に心の旅路をたどっていこう』と言いました。きざな話ですがね。手は冷たかった。彼は平然としていました。14歳だから、自分がなぜこういうことをやったのか分かっていないし、それは捜査官も分からない。だから一緒に考えていこうと伝えたんです」 

【神戸連続児童殺傷事件】 神戸市須磨区の住宅街で1997年2~5月、小学生5人が次々と襲われ、2人が殺害された事件。6月に殺人容疑で逮捕された中学3年の「少年A」は14歳で、当時は刑罰の対象年齢未満だった。事件を機に、少年法の厳罰化が求められ、2001年の法改正につながった。00年に乗客が殺傷された西鉄バスジャック事件で逮捕された少年=当時(17)=は「神戸の事件に影響を受けた」と話すなど、同世代にも影響を与え、「心の闇」は時代を映すキーワードとされた。兵庫県では心の教育を見直そうと、98年から中学2年での体験学習「トライやる・ウィーク」が始まった。犯罪被害者の支援に目が向けられる契機にもなり、08年施行の改正少年法は、重大事件の被害者や遺族に少年審判の傍聴を認めた。 

(2022年8月19日 神戸新聞NEXT)

「調べ官」が初めて明かす「少年A」 聴取1カ月、供述「うそか、本当か」

1997年に神戸市須磨区で小学生5人が次々と襲われた連続児童殺傷事件で、逮捕当時中学3年生だった「少年A」を神戸地検の主任検事として取り調べた男性(69)が、神戸新聞の取材に応じた。25年前、「14歳の凶行」は社会に衝撃を与え、Aが事件に至った胸の内は、「心の闇」と表現された。元検事は、Aを30日近く聴取した。しかし、「動機には今も分からない部分がある」と語った。
 連続児童殺傷事件は、住宅街で3カ月半の間に起きた三つの事件からなる。
 最初は97年2月10日、女児2人がショックレスハンマーで頭を殴られた。次に3月16日、山下彩花ちゃん=当時(10)=が金づちで頭を殴られた後に死亡し、直後に9歳だった女児が刃物で刺されて重傷を負った。さらに5月24日、土師淳君=当時(11)=が絞殺され、3日後に損壊された遺体が発見された。
 6月28日、兵庫県警は少年Aを容疑者として逮捕する。元検事は、神戸地検での同事件の責任者で、Aの「調べ官」だった。
 地検は、Aを家庭裁判所に送る際に異例の会見を開き、事件の構図を説明した。Aが事件に至った起点として、彼の理解者だったという祖母の急逝を指摘。「祖母の死をきっかけに『死』に強い関心を持つようになった」と説いた。元検事は取材に「Aが事件前に小動物を殺していく時期と、祖母が亡くなった時期がぴたりと一致した」と振り返り、本人も無自覚だった動機とみなした理由に挙げた。
 一方で「Aの供述がうそか、本当かの見極めはあえてしなかった」と打ち明ける。少年法は、罪を犯した少年の立ち直りを重視する。元検事は「『更生』を考える資料として、客観的な証拠と明らかに食い違ってさえいなければ、調書に残した」と述べ

 その上で、14歳だからこその制約として、「一連の事件を調べるには(容疑者を拘束する)勾留期間に限りがあった」と指摘。「彼が自分の犯行当時の心情を本当に理解して話したかは分からない」と総括した。神戸家裁は少年審判で、Aの医療少年院送致を決める。検察が導いた「死への関心がエスカレートしていった」という「動機」は、事実上退けられた。
 事件から四半世紀がたち、退官した元検事は現在、関西で弁護士をしている。少年Aは40歳になった。Aは自身の手記出版を契機に、被害者の遺族と接点がなくなった。「なぜ」、あの事件は起こったのか。今も不明な点が残っている。

(2022年8月19日 神戸新聞NEXT)

神戸新聞社へ

この前ボクが出ている時にたまたま、テレビがついており、それを見ていたところ、報道人がボクの名を読み違えて「鬼薔薇」(オニバラ)と言っているのを聞いた
人の名を読み違えるなどこの上なく愚弄な行為である。表の紙に書いた文字は、暗号でも、謎かけでも当て字でもない。嘘偽りないボクの本名である。ボクが存在した瞬間からその名がついており、やりたいこともちゃんと決まっていた。しかし悲しいことにぼくには国籍がない。今までに自分の名で人から呼ばれたこともない。もしボクが生まれた時からボクのままであれば、わざわざ切断した頭部を中学校の正門に放置するなどという行動はとらないであろう やろうと思えば誰にも気づかれずにひっそりと殺人を楽しむ事もできたのである。ボクがわざわざ世間の注目を集めたのは、今までも、そしてこれからも透明な存在であり続けるボクを、せめてあなた達の空想の中でだけでも実在の人間として認めて頂きたいのである。それと同時に、透明な存在であるボクを造り出した義務教育と、義務教育を生み出した社会への復讐も忘れてはいない
だが単に復讐するだけなら、今まで背負っていた重荷を下ろすだけで、何も得ることができない
そこでぼくは、世界でただ一人ぼくと同じ透明な存在である友人に相談してみたのである。すると彼は、「みじめでなく価値ある復讐をしたいのであれば、君の趣味でもあり存在理由でもありまた目的でもある殺人を交えて復讐をゲームとして楽しみ、君の趣味を殺人から復讐へと変えていけばいいのですよ、そうすれば得るものも失うものもなく、それ以上でもなければそれ以下でもない君だけの新しい世界を作っていけると思いますよ。」
その言葉につき動かされるようにしてボクは今回の殺人ゲームを開始した。
しかし今となっても何故ボクが殺しが好きなのかは分からない。持って生まれた自然の性さがとしか言いようがないのである。殺しをしている時だけは日頃の憎悪から解放され、安らぎを得る事ができる。人の痛みのみが、ボクの痛みを和らげる事ができるのである。最後に一言この紙に書いた文でおおよそ理解して頂けたとは思うが、ボクは自分自身の存在に対して人並み以上の執着心を持っている。よって自分の名が読み違えられたり、自分の存在が汚される事には我慢ならないのである。今現在の警察の動きをうかがうと、どう見ても内心では面倒臭がっているのに、わざとらしくそれを誤魔化しているようにしか思えないのである。ボクの存在をもみ消そうとしているのではないのかね ボクはこのゲームに命をかけている。捕まればおそらく吊るされるであろう。だから警察も命をかけろとまでは言わないが、もっと怒りと執念を持ってぼくを追跡したまえ。今後一度でもボクの名を読み違えたり、またしらけさせるような事があれば一週間に三つの野菜を壊します。ボクが子供しか殺せない幼稚な犯罪者と思ったら大間違いである。

———— ボクには一人の人間を二度殺す能力が備わっている ————

  • 「今示された『神戸新聞社へ』と記載のある書面は、僕が作った神戸新聞社へ郵送した手紙に間違いありません。この手紙の中で、僕が、はっきり別のものから取ったと覚えているのは『吊るされる』という言葉でした。本かテレビか映画のどれかであったかまでは覚えていませんが、これらのものから「吊るされる」という言葉を知り、その言葉を書いたのです。手紙を書く時には、辞書を見ながら書きました。僕が、漢字を知らなくて、辞書を引いた漢字については覚えています。その漢字は『愚弄』、『追跡』、『銜えさせた』、『滲んで』でした。その手紙のナンバーの欄に『9』と書いてますが、書いた理由は、ただ単に便箋にその欄があったので、僕が一番好きな数字を書いただけなのです。僕が一番好きな数字は『9』という数字なのですが、その理由は、切りのいい数字は10だと思っているので、その1つ前の数字が9であること、電卓などを叩いた時、一番大きな数字は『9』を何度も叩いた数字になるということからです」
  • 「神戸新聞社へ出す手紙の他に、僕は、〇〇君の口にくわえさせた手紙と同じものを、もう一度作りました。その理由は、手紙の方に書いたとおりなのですが、テレビや新聞などを見ていて、僕の書いた文章がはっきりと伝わっていないと思って不安になり、再び同じ内容の文章を送ることにしたのです。なぜ、不安になったかというと、〇〇君の首を正門に置いたことや、〇〇君の口に手紙をくわえさせたことは、それぞれ捜査攪乱という目的があってやったものの、どの一つが欠けても完全なものにならないと思ったからでした。新たに手紙を書いたりすれば、僕の筆跡が警察に分かってしまうと思ったものの、僕自身、警察の筆跡鑑定を甘く見ていたのです」


 








1997年(平成9年)2月 - 5月

 

 

 
 
 
 
 
 
 

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