Johann Sebastian Bach - Glenn Gould
Die Zwei- Und Dreistimmigen Inventionen: Inventionen Und Sinfonien
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
二声と三声のインヴェンションとシンフォニア
Glenn Gould
グレン・グールド
「率直なる手引き、これによってクラヴィーア愛好人士、ことに学習に意欲を燃やす人々が、2声部をきれいに演奏することを学ぶばかりでなく、さらに上達した段階で、3声部のオブリガート・パートの処理を正しく立派に行う明確な方法が示され、あわせて同時に良い着想を案出するのみでなく、それをりっぱに展開すること、しかしなによりもカンタービレの奏法を身に付けること、それに加えて作曲への強い興味と愛好を呼び覚ますことへの指針を掲げるものである。」ヨーハン・ゼバスティアン・バッハ
グレン・グールド
「 このピアノ(スタインウェイのCD318)のアクションに関して、かなり徹底的な実験を開始することができました。つまり、バロック音楽のレパートリー用の楽器の設計です。現代のピアノの申し分のない資質に、ハープシコードのもつ透明感や、触感の慶びといったものを加えることのできる楽器を考えたのです。ここ数年のバッハを録音するセッションのたびにCD318は事前の大手術を受けてきたのです。弦からハンマーまでの距離や、〝アフタータッチ〟のメカニズムといった、根本的な機構の整調が、私の確たる信念に基づいて、本格的に再検討されました。その信念とは、いつもピアノらしく響かなくては、とピアノは思う必要はない、というものです。もしも318君が、ピアノらしく響こうという生来の傾向から解放されたならば、彼を説き伏せ、即時性と透明感をもった響きを出してもらうのも、おそらく可能でしょう。バッハに絶対不可欠なノンレガートの性質がおもしろいほど実現する響きです。私の考えでは、本盤はこの目的を十分達成していると言えます。《インヴェンション》のセッションの直前に施した手術は大成功だったので、通常与えるべき術後の健康回復の時間を318君に与えないまま、われわれは嬉々として録音にとりかかりました。その結果、彼の蒙った小さな後遺症を最小限に抑えることができました。中音域にある、かすれた神経性の痙攣がそれで、ゆっくりとしたパッセージで、しゃっくりのように聞こえます。かくして、われわれはセッションを続行し、この欠陥を改善するための中断はしませんでした。正直に申し上げますが、かなり耳になじんでしまった今の私には、この魅力的な奇癖が、この驚異の楽器にふさわしいものに思えるのです。クラヴィコードが一音一音にヴィブラートをかける属性にたとえることで、この事実の正当化だってやるかもしれません。しかし、あらゆる面で最善を望むのであれば、われわれは、今ある響きを保持しつつ、このしゃっくり効果を減らしたい所存です。というわけで、次のように申し上げましょう。ちょうどテレビで音声と映像がばらばらになってしまったときに画面に出る文のように――〝そのままお待ちください。調整中です〟」
第 1番 ハ長調 第 2番 ハ短調 第 5番 変ホ長調 第14番 変ロ長調 第11番 ト短調 第10番 ト長調 第15番 ロ短調 第 7番 ホ短調 第13番 イ短調 第 3番 ニ長調 第 4番 ニ短調 第 8番 ヘ長調 第 9番 ヘ短調
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