高校時代の友達と久しぶりに会ってご飯食べた。
当初一人が行けないかも…と濁していた。
元気のない声だったので、年齢的にいろいろあるし、
無理すんな!気が向いたらおいで。とだけ言っておいた。
彼女は来た。少し疲れた様子ではあるけど、昔と変わぬ彼女だった。
「久しぶりー(・Д・)ノ」と再会の挨拶をすると、彼女はさらりと言った。
いや~先週四十九日でさ。
は?誰の?
おやじ(ご主人)死んだ。
ええっ!∑(゜Д゜)
まさに計画を立ててた頃に亡くなっていたと言う。
なんで言わないんだょぉぉぉ~。・゜・(ノД`)・゜・。
まあ、でも奴の性格なら黙っているだろうな。
いつもいつも苦労を抱え込む奴だったから。
若くして結婚した彼女は、ご主人にとても苦労させられた。
それはそれは泣けてくる様な苦労の連続だった。
そしてご主人は最後っ屁の様な無責任な死に方をした。
彼女は悲しいとかじゃなく何故今なの?と繰り返し言った。
苦しい時はいっぱいあったし、何故ようやく落ち着いた今なの?と。
それだけが納得いかなくて少し心が病んでいる様だった。
ああ、そうか。なるほどね、それは答えは簡単だよ。
側から見ていれば、そして同じような苦労を経験してみれば、
こう言ってしまうと失礼だけど、ご主人の短絡的な行動は簡単に説明がつく。
それは過去の苦労はあなたの苦労であって、ご主人の苦労じゃなかったからだよ。
その当時に共に苦労をしていたらなんて事ないのだが、
それを彼女に丸投げしていたから、そんな失敗で?
って事に耐えられずに自暴自棄な生活をしてしまったのだろう。
だから突然襲った死は今まで逃げて来たツケだよ。
彼女は晴れ晴れとした顔で笑って言った。
お前、大人だねぇ~。
私にはなかったけどw
彼女は苦労の中でも夫婦の絆を感じていたのだろう。
私からしてみれば情け深い天晴れな女である。
でもさ、これからは一緒に苦労じゃない人生を楽しもうぜ!