寝苦しい暑さに目覚めたら、もう鳴いていました。
空の薄らんでくるのを待ち構えてでもいたのでしょう、ミンミン蝉の声 でした。時刻は午前四時半前、
春先は鶯にそして今度は蝉に起こされる日となりました。
ついこの間までは、蝉の鳴き声が聞こえないと心配していたのに、とんだ取越し苦労でした。
起き出すのにはまだまだ早いので、横になったままで、夏のこと をあれこれと想ってみました。
――小学校時代の夏休み アイスキャンディ― 地べたをグルグル回るねずみ花火
麦藁帽子の子供達の隊列が水田のあぜ道を夕陽に向かってそぞろ歩く
昼下がりの暑さの中、白い虫取り網で逃げられたミンミン蝉
水に浸したスイカ 口のまわりを赤くしてお腹一杯食べた 美味かった
横浜のいとこ達が兄弟三人でいつも泊まりに来ていた、蚊帳をつって川の字で寝ていた
昼寝のとき うつらうつらしながら聞いた蝉の鳴き声 母の声――
空の薄らんでくるのを待ち構えてでもいたのでしょう、ミンミン蝉の声 でした。時刻は午前四時半前、
春先は鶯にそして今度は蝉に起こされる日となりました。
ついこの間までは、蝉の鳴き声が聞こえないと心配していたのに、とんだ取越し苦労でした。
起き出すのにはまだまだ早いので、横になったままで、夏のこと をあれこれと想ってみました。
――小学校時代の夏休み アイスキャンディ― 地べたをグルグル回るねずみ花火
麦藁帽子の子供達の隊列が水田のあぜ道を夕陽に向かってそぞろ歩く
昼下がりの暑さの中、白い虫取り網で逃げられたミンミン蝉
水に浸したスイカ 口のまわりを赤くしてお腹一杯食べた 美味かった
横浜のいとこ達が兄弟三人でいつも泊まりに来ていた、蚊帳をつって川の字で寝ていた
昼寝のとき うつらうつらしながら聞いた蝉の鳴き声 母の声――