朝、店が終わり、疲れ切った老体を引きずりながら家に着き
エントランスを通り過ぎエレベーターに向かうと・・・
「んっ?」
なんだか怪しい目線を感じた・・・
「ストーカーか」
俺はすかさず着ている防弾チョッキをチェックした
「よし! 大丈夫だ」
俺を狙ってるスナイパーは・・・・・って、コラ~~~~~ッ
俺はゴルゴ31か
(んっ?・・・31??)
ってか、防弾チョッキは着てへん!っちゅうの
普段、どんな生活をしてんねん俺は・・・。
俺は、立ち位置を少しずらし、感じた目線の方をそ~~っと見てみた。
すると・・・
敵は、微動だにせず俺をジ~~~~ッと見ていた。
「負ける訳にはイカン」
本来、負けず嫌いの俺は、直観的にそう感じた。
そして、それから30秒くらいだろうか・・・お互い目線をそらさず
ただ、見つめ合った・・・・・って、コラコラ
見つめ合ってどうすんねん
・・・睨みあった
敵は、まだ微動だにしない・・・(手強いヤツだ・・・)
「よっし! だったら1枚写真を撮ってやるから待ってろ」
と、俺は言い訳がましい敗北理由をつけ、そ~~っとカメラを取り出しカシャ
そして撮った写真が・・・
・・・コレだ
しかし・・・【置物か】と、思うくらい動かない
それとも、仕事終わりの疲れ切った俺の肉体から溢れだす哀愁に・・・
※ハハハ・・・ダレだ誰だ 「哀愁」じゃなくて「加齢臭」って言ってる奴は
ちょいとアップにしてみた
完全に俺にハートをブチ抜かれた目だ
「ダメダメ そんな目
をしても、俺にぁ通用しねぇ~よ
見飽きた目だからよハハハ」
と、突き放した言葉を投げても、一途な目線は変わらない・・・。。。
そこで、また言った・・・
「フッ・・・ちょっと可愛い過ぎると思って調子に乗るなヨ」
俺は見つめる姫に、そう捨てセリフを残して敢えてエレベーターに乗った。
・・・・・が、ふと思った
「ってか・・・あの猫・・・オスだったりして」
ほいたら