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聖六角女学院の崩壊

2020-03-30 14:00:00 | 文庫本
聖六角女学院の崩壊
  小松左京さんの短編を久しぶりに読みました。この文庫本は御先祖様万歳という短編集ですが、古い文庫本で現在の文庫本に比べて文字の大きさが小さく、老眼鏡でも読みにくい。そこで3.5倍の虫眼鏡、文字通りのめがねを買ってきて読みます。虫眼鏡(ルーペ)にして使うと3.5倍ありますが、眼鏡として耳に掛けると1.5倍程度の拡大文字になり、夜になって新聞など読みにくい時に使って居ます。
  この眼鏡を使う時は家だけで使用範囲は限定されますが重宝して居ます。さて、首題の短編は小松左京さんらしい発想で、テレパシー(遠隔精神反応)が主題の物語です。主人公は聖六角女学院の女子学生で、テレパシーを使ってアメリカの大学生と交際し、妊娠するのですが、それが想像妊娠で、その挙げ句、女学院の医務室で想像出産します。女子学生はその際に死に、想像出産した赤ん坊の泣き声だけが聞こえ、赤ん坊は居ない。
  そして日夜聞こえる赤ん坊の泣き声、その気味悪さから女学院では1人減り2人減り、ついに誰も居なくなり女学院は崩壊するのです。これが女学院崩壊の顛末でした。ものは短編ですが、日本沈没を書いた小松左京さんの作品とは思えない。


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