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「ユーリ!!! on ICE」軽やかに展開する現代版スポ根ものアニメ

2017-02-23 17:41:02 | アニメ
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 ネタをどんどんぶち込まないと、閲覧者が増えないので、アニメの感想も行っていきたい。2016年秋アニメからどんどん行こう!

「ユーリ!!! on ICE」が話題になっている。一巻目の円盤売上が7万枚を超えたという。
製作スタジオは「坂道のアポロン」「この世界の片隅に」「残響のテロル」などの作品を産み出してきたMAPPA。
MAPPAは丸山正雄氏がマッドハウスから独立して設立したスタジオである。現在丸山正雄氏は会長職。

 「ユーリ!!! on ICE」は基本的にはスポーツ根性アニメだが、ど根性を前面に出した昔の作品とは違い、今風の軽い物語展開となっている。日本のトップスケーター勝生勇利が日本中の期待を背負って挑んだグランプリファイナルで惨敗し、故郷に帰り、実家の温泉で今後の進退を考えているところに、世界王者ヴィクトル・ニキフォロフがコーチとしてやってくる・・・というあり得ないぶっ飛んだ設定で始まる。
 日本アニメ界でトップセールスを叩き出した本作は、BoysLove要素にお姉さま方が食いついたというのもあるのだろうが、映像美や緻密な動画表現など、本来のアニメーションが持っている総合芸術としての高い表現力が評価された結果と言える。
 フィギュアスケートという動いて動いて動きまくる動画を手書きで書くという狂気の産物が、「ユーリ!!! on ICE」である。アニメーターが殉職しているのではないかと心配するほどに丁寧に動画が作りこんである。かと言って今どき流行りの3Dモデリングではない。顔の表情を見ていると分かるが、すべて手書きである。恐らく日本アニメ独特の「ため」表現などを使って、等速動画とは違う力強さを演出していると思われる。
 
 スケートの様にストーリー展開も速く、15歳のユーリ・プリセツキーが練習中に4回転ジャンプをこなすと、コーチが「体の成長がー」とたしなめる。この間、おおよそ10秒程度のエピソードだが、昔のスポ根アニメなら、その一件だけで1話使うだろう。
 個性的なライバルの性格は背景も短時間でできるだけ詳細に描き出そうとしている。1クールなのに、1回の個人的競技と4回の大会が争われる。氏主役級と脇役ではスケーティングの描写の緻密さにおいて、強弱はあるものの、総じて圧倒的な動画密度で、最後まで駆け抜ける。私はただ単に見ているの人間だが、それでも度肝を抜かれた。アニメ業界関係者は更にぶったまげたに違いない。

 私個人はスケートは殆どできない。ヨロヨロ滑るのが関の山である。であるので、4回転ジャンプとかこなすのを見ていると、宇宙人の所業としか思えない。それ以前にフィギュアスケート自体にあまり興味が無かった。どういう仕組なのか、そもそもなんであんなに手や足を振っているのかとか意味不明だったが、要は氷上回転式ダンスなのである。回転を競う部分が強いのだが、基礎にあるのはダンスである。だから、手や足を使った演出に凝りまくっているのである。アニメならでは脚色や説明、プロ解説者によるナレーションなどによって、誰でもフィギュアスケートを楽しんで見れるようにした、ということが本作の最大の成果なのかもしれない。
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