都レンジャーだけの巡視報告で申し訳ありません。
3月8日に吊尾根から峰見通りを歩き、
ニホンジカの生息情報(痕跡)を確認しました。
これは醍醐丸北側のリョウブの樹皮剥ぎ跡です。
割と新しいので、昨年の6月以降にシカが剥いだと思われます。
草本類など他に食べるものがあっても好んで剥いでいるようです。
これは鳥切場近くのモミのオスジカ角研ぎ跡です。
地上50cmほどの高さで、他にはカエデ類にもありましたが、
いずれも小口径でした。10月頃に多いようです。
(吊尾根の角研ぎ跡があったミズキは、割と大きかったです)
これらの事から、まだ国定公園内には来ていないとしても、
都立高尾陣馬自然公園内には分布を広げていると思われます。
(実際、八王子市内でも有害駆除で捕獲されています)
皆さんもご存じだとは思いますが、シカの生息密度の高い、
奥多摩の多摩川北側では、自然植生への影響も深刻化しています。
(詳しくは、東京都HPより、「第3期シカ保護管理計画」をご覧下さい)
大切に守られてきた高尾山の自然林、その植生を守るため、
都レンジャーは分布前線の調査を行っており、
来年度からは、シカによる影響を測る簡易な植生調査を予定しています。
自主巡回などで、都立自然公園内でシカの痕跡を見つけられた時は、
ぜひご一報下さい。(都レンジャー/甲把)
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