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映画と渓流釣り

泳ぐこと、生きること

長谷川博己のキャスティングは、名作ドラマ「デート」を参考にしたとしか思えない
あの引きこもり気味で講釈ばかりの変人が中年男になったと思って観ていた
先妻に語る水に対する恐怖心やトラウマにはあまり納得はできなかったけど、彼の背負ってきた過去の役がややこしい性格を補正してくれたのでわたくしにはすんなり受け入れられた

割りを食ったわけではないけど、綾瀬はるかの水泳コーチの自動車恐怖症がやや大袈裟に感じられてしまい、興醒めした事は物語を少しだけ凹ませていたと思う
あれじゃ普通に行きていけないでしょ。水泳教室の生徒がトラウマを克服しているのに、先生があのままじゃなんだかスッキリとはいかないな。あのキャラクター付けは必要なかった

その分、生徒のおばちゃんたちがプール以外で見せるエピソードをリズム良く折り込んでいれば、お話に深みが出ただろうに
先妻との間に哀しい息子の思い出があるのは欠かせない枕だけど、新しい家族を作ろうとするのは行きつけの女床屋さんじゃなくて、水泳コーチじゃダメだったんだろうか?
まあ原作通りなんだろうけど、2時間で見せる映画では登場人物を端折りながらうまく再構築することも必要だと思う

直すべき箇所はいくつもあるけれど、力みを無くして泳ぐことが出来るようになった主人公が、少しリラックスして生きていけるようになるまでを描いたこの作品は好印象だ
「shall we ダンス?」のような傑作にはならなかったけど、地味でもこんな風に頑張ってる人の映画をもっと観たいと思った
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