囲碁侍の敵討ち
簡単に言えばそんな物語
山田洋次監督が藤沢周平の原作を映画化した「武士の一分」も普段大人しい下級武士が復讐のために鬼と化すお話だった。去年観た「せかいのおきく」の貧乏長屋に住む浪人父娘とも設定は似ているなと気がつく
時代劇も結局は現代に通じる共感部分がないと観客は納得してはくれないので、荒唐無稽なチャンバラ映画は影を潜めてしまったけれど、黒澤明が絶頂期の頃に作った痛快娯楽的なエンターテイメントをみせてくれないものか
まあ誰でもそれなりに楽しめて勧善懲悪めでたしめでたしの映画だったので文句はないけど、白石監督の毒気が感じられなくて物足りなさが残る。清原果耶ちゃんの着物姿は似合っているけど、優等生が計算通りの演技をしました的な予定調和。草彅剛は髭を生やして凄味のある姿より、つるりとした薄味に本来の良さが出ると思う
囲碁が全く分からないので、石を置く瞬間の醍醐味とかがあるんだろうけど、囲碁勝負の時間が多くて少々退屈してしまった
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