山田洋次監督の反戦映画を観るにあたって、かなり赤黒い作品になるのだろうと覚悟していたのだが、共産色的な匂いは感じなかったし、そもそも反戦映画にもなっていなかった。なんか拍子抜けするくらい母子物語になっていたのは意外だ。「母べぇ」の時のように、母親を描きながら共産主義排斥批判の反戦映画もどきになるよりは良かったけれど、なんかコレじゃ山田洋次が撮らなくても良かったのじゃないかと思ってしまう。