中島作品は全て絶大な評価をしておりましたので、この作品の出来を疑う事はありませんでした。
そして、その通り流石の出来栄えなのですが、わたくしはその真っ暗な世界があまりに辛くて苦しみました。
立ち直るためにわたくしが選んだ口直しは、小津先生の「晩春」でした。
あの「東京物語」のラストが連れあいを失った老人の枯れた寂しさなら、「晩春」の寂しさは愛娘を嫁に出した父親のそこはかとない哀愁です。原節子と笠智衆の慈しみの情愛に涙が止まらず、やはり映画はこうでなくてはいかんと心したものです。
最新の画像もっと見る
最近の「新作映画」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2007年
2005年
人気記事