
【訪問日時9月6日(火)18時頃】
場所は虎ノ門駅が最寄りなのだが、乗り換えが面倒なので新橋駅から向かった。烏森口から真っ直ぐ虎ノ門方面へと突き抜ける繁華街を取り敢えず交差する日比谷通りまで進む。西新橋一・ニ丁目交差点を超えて、さらに歩くと左手に『キッチン岡田』の看板が見えればもうすぐだ。右側に『小諸そば西新橋一丁目店』が見えたその角を右に曲がると”ジャンボプリン”の文字を掲げた喫茶店がヘッケルンだ。昔ながらの純喫茶の様相は店内の様子が伺えることができる分、意外に入りやすい。店内は幸いにも喫煙のサラリーマン達の姿はなく若い一組のカップルのみで、やはりというべきかテーブルにはプリンを食べ終えた様子でその余韻をおしゃべりで楽しんでいるようだった。私もご主人にひとこと『プリンセット!』と迷うことなく伝えた。

登場したプリンの表面を覆っているカラメルソースの輝く光沢は見事という他なく、ジャンボといえばジャンボ。そのジャンボの形容詞が含む意味の中には堂々とした気品さえ感じられる特権的な美しさを備えた出来栄えと言ってもいい。ひと口ふた口食べた印象は苦みを抑えたカラメル、ひ弱さを感じさせないしっかりとした食感。もしかしたら褒め過ぎに聞こえるかもしれないけど、何か他には存在しないような貴重なというか素朴さとはまた違ったカップと一体になったフォルムはなんら経験的なものでも全くなくとも、プリンの原風景を眺めるような懐古趣味をほんのりと誘う不思議な感覚に陥ってしまう。
珈琲もサイフォンでじっくりと仕上げられていて、酸味とコクのバランスがいい。やはり安っぽい苦みがないのが秀逸でホッとするまさに純喫茶の王道の一杯に歓喜の笑みをこぼしてしまった。あえて難を言えば、喫煙者でない者が全面喫煙可の喫茶店に入ることの抵抗感を如何にも涼しい表情をしたままクリアしなければならないといったような、表に出せない心身の負担を覚悟せねばと、喫煙者が全く居なかったこの日の30分間を至福と感じることが万に一つの運の良さだと納得をしなければならないような救済を乞う視線を店のご主人にひたすら注がねばならないことだけかもしれない。

場所は虎ノ門駅が最寄りなのだが、乗り換えが面倒なので新橋駅から向かった。烏森口から真っ直ぐ虎ノ門方面へと突き抜ける繁華街を取り敢えず交差する日比谷通りまで進む。西新橋一・ニ丁目交差点を超えて、さらに歩くと左手に『キッチン岡田』の看板が見えればもうすぐだ。右側に『小諸そば西新橋一丁目店』が見えたその角を右に曲がると”ジャンボプリン”の文字を掲げた喫茶店がヘッケルンだ。昔ながらの純喫茶の様相は店内の様子が伺えることができる分、意外に入りやすい。店内は幸いにも喫煙のサラリーマン達の姿はなく若い一組のカップルのみで、やはりというべきかテーブルにはプリンを食べ終えた様子でその余韻をおしゃべりで楽しんでいるようだった。私もご主人にひとこと『プリンセット!』と迷うことなく伝えた。

登場したプリンの表面を覆っているカラメルソースの輝く光沢は見事という他なく、ジャンボといえばジャンボ。そのジャンボの形容詞が含む意味の中には堂々とした気品さえ感じられる特権的な美しさを備えた出来栄えと言ってもいい。ひと口ふた口食べた印象は苦みを抑えたカラメル、ひ弱さを感じさせないしっかりとした食感。もしかしたら褒め過ぎに聞こえるかもしれないけど、何か他には存在しないような貴重なというか素朴さとはまた違ったカップと一体になったフォルムはなんら経験的なものでも全くなくとも、プリンの原風景を眺めるような懐古趣味をほんのりと誘う不思議な感覚に陥ってしまう。
珈琲もサイフォンでじっくりと仕上げられていて、酸味とコクのバランスがいい。やはり安っぽい苦みがないのが秀逸でホッとするまさに純喫茶の王道の一杯に歓喜の笑みをこぼしてしまった。あえて難を言えば、喫煙者でない者が全面喫煙可の喫茶店に入ることの抵抗感を如何にも涼しい表情をしたままクリアしなければならないといったような、表に出せない心身の負担を覚悟せねばと、喫煙者が全く居なかったこの日の30分間を至福と感じることが万に一つの運の良さだと納得をしなければならないような救済を乞う視線を店のご主人にひたすら注がねばならないことだけかもしれない。

ヘッケルン (喫茶店 / 虎ノ門駅、内幸町駅、新橋駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.5