社会思想社・現代教養文庫、イアン・リビングストン著のゲームブック、「死のワナの地下迷宮」に3回目の挑戦。
これ以降、かなり「死のワナの地下迷宮」のネタばれを含んでいます。ご注意ください。
<現在の状況>
技術(12):12
体力(23):23
運(10):10
食料:10
金貨:2
宝石:
飲み薬:ツキ薬
装備:夢の記憶
洞窟を西へと進むと、また通路は北と西とに分かれていた。足跡を見ると、一人は北へ、二人は西へと進んだようだ。しかし判断材料は少ない。ここは大勢の後を追いかけて、西へと進むことにしよう。
!
奇妙な影にあたしは思わずたじろいでしまう。何かと思い上を見ると、天井からは巨大な鐘がぶら下がっているではないか。
これはまた、なんと不自然な。
それでも果たして、ここで鐘を鳴らさない冒険者がいるだろうか。
あたしは一つ息を吐くと、ゆっくりとその鐘を鳴らした。
ゴーン、ゴーン。
なんとも不気味な、まるで弔いの鐘のような陰気な音があたりに響き渡る。そしてそれに伴って、周囲のものが振動し始める。
……ンンッ!
ついには辺りだけでなく、あたしの頭までぐらぐらと揺れ始めた。何とかふんばろうとするのだが、全身がガクガクと震え、その場に倒れこんでしまう。
しかし鐘の音はなおも勢いを増し、あたしの身体をさいなむ。
何とかしないと。
でも、どうやって?
グア、アーッ!
あたしはこの苦痛に耐え切れず、思わず叫び声をあげてしまう。
しかしひどい耳鳴りでのた打ち回りながらも、どやどやと誰かがあたしに近づいてくるのに気が付いた。
必死で頭を回すと、そこにいたのはいやらしい笑みを浮かべたホブゴブリンだった。そいつはあたしの首筋に剣を突きつけている。
あたしはのど笛を掻っ切られた。しかしそれより、この鐘の音の方が頭にがんがん響いて、もう……。
(おしまい)
またデスパラグラフか……。
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