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 今日、7月23日は海の日。今日は1日中雨だったので、どこへも出かけられませんでしたが、PCエンジンのアドベンチャーゲーム「ふしぎの海のナディア」(ハドソン)をプレイしました。





STORY

時に1889年。
今から100年ほど前の昔、沈みゆくノーチラス号から脱出したジャンとナディアそしてマリー、キングはとある無人島に漂着し、数々の困難を克服しながら、子供だけの気ままなその日暮らしをしていました。
しかし、ジャンがコツコツと築きあげた一大科学文明も一夜の嵐によってあっけなく崩壊してしまったのです。
ところが「禍福はあざなえる縄のごとし」の例えどおりに、嵐はジャン達の前に巨大な島も運んできてくれたのです。
その島で懐かしい、エアトンやグランディス、サンソン、ハンソンの3人組に再開したジャン達は食料が豊富なグランディス達の島に移り住むことに決めました。

やがて、この島にはおかしなことがいくつもあることがわかります。
中でも最大の謎は、この島は動いているということでした。
動く島での生活にも落ち着いたある日、この島は不思議な島の前で止まってしまいます。
ジャン達はその島に上陸し、調べてみることにしました。この島には一体どんな秘密があるのでしょうか。
そして、ナディアは一体何を考えて生きているのでしょうか。


ふしぎの海のナディア・取扱説明書より



 本作は、アニメ「ふしぎの海のナディア」を基にしたアドベンチャーゲーム、というかデジタルコミックというのが正確なんでしょうかね。本編で言えば、みんな大好き島編の中に挿入される、オリジナルストーリーとなっています。

 まずは本編のおさらいというか、これまでのお話がダイジェストで流れます。











 ネオ・アトランティスに敗れ去るノーチラス号。ノーチラス号内部ではエレクトラさんとネモ船長の間で一悶着あったりしますが、ノーチラス号はそのまま沈没してしまいます。
 ナディアとジャン、マリー、キングはノーチラス号から切り離され、無人島へと漂着。その後、グランディス、サンソン、ハンソン、エアトンと合流し、海上を移動する謎の島、「ひょうたん島」へと移住しますが、あてもなく洋上をさまようことになるのでありました。

 と、ここまでがアニメの内容。ここから先がゲームオリジナルのパートとなります。









 ひょうたん島はとある島の前でその動きを止めます。それまでひょうたん島がどこへ向かっているのか不明ではあったものの、一応移動することで何かしらの展開も期待できたのですが、動きを止められたら何の展望も期待できません。
 仕方がないので、万能戦車グラタンに乗り込み、一同は目の前に現れた島に上陸してみることにしたのであります。

 一応、「神秘の島」っていうのが、このエピソードのサブタイトルのようなものにるんでしょうかね。



 本編はフルボイス。よくしゃべります。スキップできませんが、同じセリフは2回目以降はしゃべらなくなるので、それほどうっとうしいわけでもありません。





 行動を選択して話を進めていきます。
 ほとんどのシーンでは、「見る」、「話す」、「移動」くらいしかないんですけどね。総当りしていけばサクサク進んでいきます。



 話がある程度進むと、自動的にセーブポイントが現れます。
 セーブは4か所できますが、どこにどんなデータがセーブされているのかは確認できないので、ちょっと不便ですね。



 それとは別に、定期的にアイキャッチも挟み込まれます。アニメと同じ「The seacret of bluewater」というあの歌が流れるのですが、音が大きかったので最初はちょっとビビりました。



 島にいた少女・フィシスとの出会いによって、話は大きく動いていきます。



 謎の遺跡を探索したり。



 ネオ・アトランティスとの戦いもあったり。



 神聖戦士グリーンノアとは、一体何なのか。





 セルフパロディーもあるよ。





 で、クリアしました。プレイ時間は2時間くらいでしょうか。

 難易度はかなり低いですね。 ゲーム的には、詰まるようなところはありません。
 2、3個の選択肢から行動を選ぶことになるのですが、総当りしていけば話はサクサク進んでいきますし、総当りと言っても、選択肢もそんなに多くないので、それほど面倒ということもありません。一部、いろんな場所を探索しなくてはいけないようなところでは、ちょっと作業感が出ちゃいますけどね。



 ストーリー的には、本編とのバランスを考えればちょっと話を盛り過ぎじゃないかとも思うのですが、このゲーム単独で考えれば盛り上げるだけ盛り上げた方が良いですよね。「それアリなの?」とか思いながらも、結構楽しめました。
 また、各キャラクターも、それぞれ「らしい」描き方がされていたんじゃないかと思います。ナディアのめんどくささと、マリーのウザさ、それにジャンの主人公っぷりが大変良かったですね。



 エンディングテーマは「Bye Bye Blue Water」。オープニングはアニメのオープニングである「ブルーウォーター」のインスト版(っていうか、内臓音源で鳴らしている)で歌は無かったんですけど、エンディングの尺の都合で最後の方はカットされているものの、ちゃんと歌が入っています。

 この歌、すごく良いんですよね。最初はジャンが一人で静かに歌っているんですけど、そこへナディアが入ってきて、次いでマリー、グランディスさんたち、ノーチラス号の面々と、徐々に人数が増えていきます。歌が進むにつれて元気に、楽しくなっていき、最後の方の大勢で歌っているところが本当に大団円感にあふれていて、エンディングにふさわしいんですよね。これ、ラヴェルのボレロにも似た感じの構成ですね。あの曲もラストへ向かっての盛り上がり方が凄いですし。

 ところでこれ、歌の合間にキャラではなく声優さんたちの掛け合いが入っているんですけど、私が持っているCD(Vocal Collection II)に収録されているバージョンでは、その部分が入っていないんですよね。どっかにこのバージョンが収録されているCD もあるのかなぁ。どうしてもっていうわけでもないけど、ちょっと欲しいなぁ。



 そしてもう一つ、本作にはクイズモードも収録されています。



 クイズは「おなじみキャラクイズ」と、「ノンセクションクイズ」の2種類があります。







 「おなじみキャラクイズ」は、ナディアとジャンの2人が掛け合いをしながらクイズを出題していきます。
 クイズは全部で25問。正解すると2点入るので、50点満点。問題は3択だったり4択だったりします。



 問題は本編の内容から出題されます。そんなにめちゃくちゃ難しいわけではありませんけど、たまに「なんだったっけ?」というような問題も出てきます。



 で、実はこのクイズモード、どちらかというとクイズよりも、ジャンとナディアの掛け合いの方がメインだったりします。
 普通だったら、出題の合間に二言三言話をして、すぐに次の問題に移るような感じになると思うのですが、本作ではジャンとナディアが結構長々とやり取りをして、その途中で思い出したように出題をしていきます。それも当然フルボイスで。
 そのため、25問答えるだけではあるのですが、1回のプレイに50分くらいかかってしまいました。



 25問中、21問正解。ま、こんなもんですかね。
 正解するとその答えに関するやり取りがあるのですが、不正解だとそこでやり取りがとぎれ、次の問題に移ってしまいます。今回不正解だった問題の正解やり取りもちょっと聴きたいので全問正解を目指したくもあるのですが、何しろ1プレイに時間がかかりすぎるので、今回はやめておきます。



 もう一つの「ノンセクションクイズ」は、「おなじみキャラクイズ」とほとんど同じ形式なのですが、グランディス一味、ネモ船長とエレクトラさん、ガーゴイルとマリー&キングの3組が、順番に問題を出題していきます。



 最初はグランディス一味が5問。問題の内容は、グラタンや島編での出来事など、グランディス一味に関連した問題となっています。



 全体的に「ノンセクションクイズ」より難しくなっていますね。装備の名前とか、あんまり憶えていないんですけど……。



 次にネモ船長とエレクトラさんから10問。こちらはノーチラス号やΝノーチラス号の武装や、ノーチラス号での航海の時のエピソードからの出題です。



 らしいやり取りではあるのですが、本編よりもちょっとギャグ成分が多めになっております。



 そして最後は、ガーゴイルとマリー&キング。ネオ・アトランティスに関する問題を出してきます。
 あくまでも渋く決めようとするガーゴイルですが……。



 自由奔放なマリーに振り回され、苦労しています。
 しかしこの、なんとも言えないキングの顔よ……。



 しかしガーゴイルだけが、クイズモードでリアルな顔も披露してくれます。



 「ノンセクションクイズ」はちょっと難しかったので、25問中18問の正解でした。

 こちらもキャラ同士のやり取りに結構時間がかかるため、およそ1時間くらいかかりました。特にエレクトラさんとガーゴイルが、それぞれの陣営の兵器について、長々と語りたがるんだよなぁ……。



 ふしぎの海のナディアというコンテンツ自体、ずいぶんお久しぶりでした。何年か前に再放送していたのを観て以来でしょうかね。

 本作はデジタルコミックなので、ゲームとしてみた場合の期待値はそれほど高くなく、実際にゲームとしての面白さはそれほどでもなかったのですが、原作の面白さもあって、エンターテイメントとしては結構楽しめました。ナディアのツンデレ感とか、今の感覚で見るとちょっとあざといというか、やりすぎな感じもします。でも、“90年代だから”というフィルターを通して見れば、ある程度割り引いて、純粋に面白いところだけ掬って見られますね。

 このソフトを引っ張り出してきたのは単純に「海の日だったから」なんですけど、純粋に楽しんで観ていた本放送当時のことを思い出したりして、結構感慨深かったです。当初考えていたよりも、ずっと楽しむことができました。







(おまけ)



 タイトル画面で「CONTINUE」を選んだあと、右上+I ボタン+II ボタンを押すと、デバッグモードに入れます。
 ここでは任意の場所から再開することができるほか、サウンドテスト、お葉書コーナー(本編クリア後にも表示されるのですが、雑誌に投稿された読者のイラストが紹介されます)、エンディング、裏あらすじ(裏とか言っていますけど、冒頭で流れるあらすじです)を観ることもできます。




コメント ( 1 )
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コメント
 
 
 
どこのドイツ (ガーゴイル)
2021-03-11 20:13:25
掛川裕彦のガーゴイルのような格好の人物は本当はガルグイユとしてふしぎの海のナディアのアニメの主要人物として登場させる予定だった。
 
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