雑居空間
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 バルサスの要塞に2回目のトライ。
 以下、「バルサスの要塞」について豪快にネタバレしています。ご注意を。




技術点:7
体力点:17
運点:12
魔法点:10
持ち物:剣、皮の鎧、ザック
魔法:目くらまし×2、浮遊、開運、体力増強、怪力×2、火炎、妖怪うつし、骨抜き

 弱い……。前回に輪をかけて弱い……。




 あたし、レイン・デシンセイ。18歳の冒険者。故あって、今は森に住む白魔術の達人、<太古の大魔法使い>さんのところにお世話になってます。魔術も幾つか教えてもらったりして、素敵な日々を送っております。

 そんな折、邪悪な魔法使いバルサス・ダイアが世界制服に向けて動き出したっていう情報が入ってきたの。こうなったら黙ってられない。サラモン王の密命を受け、ヤツを暗殺するために要塞に忍び込もうとしているってわけなのさ。

 バルサスの要塞の門番、犬猿と猿犬。あたしは商人と偽って侵入を試みる。しかし、こいつら賄賂を要求してきた。こんなやつらにやる金なんてない。あたしは剣を取って実力行使に出ることにした。ボカ、ガス。あれ、こいつら結構強い……。っていうか、いつもより体のキレが悪いような……。あたしは体力点を8も減らして、ようやく2体を片付ける。あー、ダメだー、今回全然ダメだー。

 中に侵入したあたしは壁沿いに進む。すると、なにやらうめき声が聞こえてきた。どうやら男の人が倒れているみたい。その男に近づいてみると、棍棒か何かで頭を殴られているみたいで、手当てしてあげないとまずいことになりそう。でも、虎の子の<体力増強>をここで使うのは……。あー、もう、しょうがない。レインさんが何とかしてあげましょう。あたしはその人に<体力増強>の術をかけてあげる。するとその人はみるみる元気を回復していった。話を聴いてみると、どうやらガンジーってヤツにやられたみたい。あたしは砦についての情報を聞こうと思ったんだけど、その人は突然苦しみだした。え、どうしたのって思う間もなく、あたしの腕に噛みついてきた!

 くそっ。あたしはとっさに剣を抜いたんだけど、どうも様子がヘン。どうやらその人は何か別な意思に操られていて、自分の意志であたしに襲い掛かったわけじゃないみたい。うーん。しょうがないから剣の柄で頭をコツンと叩いたら、泣きながら離れてくれた。かわいそうだけど、今のあたしにはどうすることもできない。ごめん、なんとかバルサスを倒してくるから、それまで待ってて。始めてあったときみたいに地面でのたうっているその人を置いて、あたしは先を急いだ。

 っと、石につまずいたけど運試しに余裕で成功してなんともなし。つーか今回、運点の高さだけがあたしの財産なのよね、トホホ……。

 途中、庭に生えていた潅木から実を採取して、ようやく塔の入り口までたどり着いた。あたしは扉を3回ノックして衛兵を呼ぶ。怪しまれたけど、薬草医だと偽って侵入に成功。やっとここから本番だって言うのに、現在のステータスはこんな感じ。

技術点:7
体力点:5
運点:10
魔法点:10
持ち物:剣、皮の鎧、ザック
魔法:目くらまし×2、浮遊、開運、怪力×2、火炎、妖怪うつし、骨抜き

 もう死にそうなんですが……。

 塔の中に入り、まず、通路の階段を下りてみる。するとそこは一つの扉で行き止まりになっている。鍵がかかっているみたいなんで、<怪力>の術でぶち破る。すると、そこにはテーブルの上で浮かびながら眠っている小さな男が。って、あたしの前世の記憶によると、結構な数のシーンをすっとばしてしまったような。あたしはその男-オシェイマスを適当にあしらって、赤銅の扉を開けて先へ進む。

 そこはオシェイマスのいたずら部屋だったんだけど、付き合ってあげて魔法の剣と銀の皿をもらう。そして次は真鍮の扉へ。

 通路は下り坂になっている。降りていくにしたがって、なんかヘンな臭いがどんどん強くなってくる。なんなのよ、もう。しばらく行くと大きな下水が目の前を横切っていた。臭いの正体はこいつか。そして、天井からは一本のロープがぶら下がっている。ああ、これは、アレね。アーアアーッてヤツ。あたしはロープを掴むと、数歩後ろに下がって、助走をつけてジャンプした。

 っと、突然ロープが動いた! あたしは思わずロープから手を離し、地面に降りる。そして頭の上にロープ、ではなく下水蛇が落ちてきて首やら腕やらに絡み付いてくる。ボカ、ドカ。あたしは何とか下水蛇を倒した。体力点は残り2。戦闘中の運試しってのも初めて使っちゃった。ともかく、蛇を放り投げて、歩いて下水を渡る。あー、くっさーい。

 その先で分かれ道があったので、左へ。少し行くと他の道と合流して、北へと進んでいく。するとそこは川になっていて、洗濯をしているおばさんがいる。世間話をしてさらに進む。

 その先は扉で終わっている。そろそろと扉を開けて中に入ると、そこにはゴーレムと、部屋の隅に詰まれた箱がある。あたしが箱に近づくと、ゴーレムも動き出した。こいつは無視して、部屋の奥の扉からどんどん進んじゃおう。

 その先はパーティー用の大広間。あたしは、バルコニーに続く右の階段を登っていく。バルコニーには3つの扉が。あたしは左の扉を開け酔うとするけど、鍵がかかっているみたい。銅の鍵か、<怪力>の術かって、どっちもないし、体当たりを試みるには、体力点が心もとない……。
って、あれ? 他の扉を試すという選択肢がない? パラグラフを戻ろうかとも思ったけど、死ぬ覚悟で体当たり。当たって砕けろよ。

 体当たり1回ごとにサイコロを1回振り6が出たら扉が壊れる。ただし、不成功になるたびに体力点が1減る。今の体力点は2。1回ならできるか……。あたしは意を決して体当たりする。コロコロ。2。他の扉を試そう。

 あたしは真中の扉を開ける。そこには気持ち悪い子供の妖怪が3匹。あたしが表で拾った潅木の実をあげると、みんな無邪気に眠っちゃった。妖怪でもこうなると結構可愛いもんよね。あたしは悠々と部屋をあさる。でも箱の中にはおもちゃだの人形しかない。子供部屋に期待したあたしがバカでした。

 さらに進んでいくと、二つの扉があるところに出た。あたしは右の扉へ。中には豪華な調度品と、しゃべる犬の頭とか、毛皮の敷物とか、長身の男とかが。あたしは<目くらまし>の術を使う。すると、台風が沸き起こり、部屋の中をめちゃくちゃにし始めた。あたしは一歩中へ踏み込む。

 すると、突然大きな笑い声が響いた。どうやら、犬の頭とか敷物とかは、石像に姿を変えていたみたい。
「わしらはな、親愛なる冒険者よ。ミクなのだ。目くらましの名人なのだよ。おまえの幼稚な手品などにだまされるか!」
 えー、なによそれ! と、足元に一匹の蛇が近づいてきて、足に絡まってきたかと思ったら、あたしのおしりをガブリ。ああ、こいつはあの長身の男か。このスケベ親父め……。

 そんな軽口を叩くヒマもなく、激痛に耐えられずにあたしは絶叫しながらその場に崩れ落ちた。全身から力が抜けていく。こいつの毒のせいかな……。





あたしは、任務に失敗した。


<多分、つづく>



今見直して、<怪力>の術はまだ一回分残っていたことに気が付きました。アホだ……。


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