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 子供のころ、MSX のアクションゲーム「夢大陸アドベンチャー」を所持しておりまして、これがおそらく、私がMSX で最も多くプレイしたゲームになるかと思います。個人的には、MSX のゲームでベスト1を挙げるなら、この作品を選びます。そのくらいお気に入りで、思い出深い作品なのです。
 前々から、またプレイしたいなーと思っていたのですが、少し前にProject EGG にユーザー登録をしたので、ようやくプレイできる環境が整いました。と、言うわけで、がっつりと「夢大陸アドベンチャー」をプレイしてみたいと思います。





 昔々ペンギンたちは幻の国“夢大陸”で平和に暮らしていた。そこにはどんな病もたちどころに治すことのできる“ゴールデン・アップル”と呼ばれる黄金のリンゴの木があり、彼らはその木を大切に育てていた。

 ところがある日、鳥を鳥とも思わない凶暴な肉食恐竜“フリーザウルス”の群れが攻め寄せ、ペンギンの国、夢大陸を侵略してしまった。ペンギンたちは大陸を追われ、別の地に逃げのびた。

 長い歳月が流れ、ペンギン王国は再び平和と繁栄を築き上げつつあった。だが喜びもつかの間、不治の病が流行し、王国内に広がり、ついには宮殿内にまで入り込み、王国のペンギンたちの心の支えであるペン子姫までがその病にかかってしまったのだ。

 この病を治す方法はただ1つ、夢大陸にあるゴールデン・アップルの実を持ちかえり病人に食べさせる以外になかった。だが、夢大陸には宿敵フリーザウルスがいる――!

 ペンギン王国の王様は1人の若きペンギンを呼び寄せ願いを託した。「姫の命を、そしてペンギン王国を救えるのはあなたしかいない!」と。

 若きペンギンは1枚の地図を受け取り宮殿を後にした。行く手には何が待ち受けているのか!? ペン子姫の命は助かるのか!?


「夢大陸アドベンチャー」ユーザーズマニュアルより




 子供のころに散々遊んだとか言いつつ、改めてストーリーを読み直してみると、頭から抜け落ちていた部分もちらほらありますね。
 「ペン子姫が病気になったので、その治療のためにゴールデン・アップルを取りに行く」という基本部分は当然押さえているのですが、ペンギン王国がフリーザウルスによって夢大陸を追い出されたところとか、ペン子姫だけじゃなくて王国全土に病が広がっていたりするところなんかは、「そういえばそうだったっけ?」というくらいあやふやでした。

 ちなみに、本作の主人公はマニュアルでは“ペンギンくん”と表記されていますが、後付けでペン太という名前が付きます。そしてペン太とペン子姫の子供が、パロディウスシリーズなどで活躍するペン太郎となるわけです。
 なお、“ペンギンくん”と言っても、「ぺんぎんくんWARS」とは関係ありません。



 こちらが夢大陸の地図。全部で24のステージがあります。地図の右側にあるのが、目指すゴールデン・アップルの樹ですね。

 この地図についても、改めて見てみると気づいていなかったことが多くて、本作は全編夢大陸を舞台にしているのかと思いきや、夢大陸は地図の東部にある緑色のエリアだけだったんですね。周辺の島々まで含めても、全24ステージ中7ステージ分でしかありません。

 しかも、一番キツイ終盤は、もうペンギン王国のすぐ近くなんですよね。後でも触れますが、本作では3ステージごとにボスキャラとしてフリーザウルスが出てきます。それを考えれば、夢大陸だけじゃなく、ペンギン王国のすぐ近くにまでフリーザウルスの魔の手が迫ってきているということになってしまいます。
 まあ、ゲーム中に出てくるフリーザウルスはそれほど厄介な敵でもないので、案外問題ないのかも知れませんけどね。



 軽快なBGM に乗って、ゲームスタートです。
 本作は「けっきょく南極大冒険」の続編で、システム的にはかなり似通っています。擬似3D の画面をずんずん進みながら、迫りくる障害物をかわしたり、敵をなぎ倒したりしながら、制限時間内にゴール地点までたどり着ければステージクリアとなります。
 ちなみに、前作「けっきょく南極大冒険」は、コナミの教育シリーズのひとつで、「I love 地理」というキャッチフレーズが付いています。でも、南極の地理を勉強して、役に立つということもそうそう無いよなぁ……。とりあえず、「宇宙よりも遠い場所」の聖地巡礼をしたい人は、「けっきょく南極大冒険」で予習をするといいかもしれません。

 基本操作は左右移動+ジャンプ。また、上下でスピードの調整ができます。水中ステージなどでは、ジャンプボタンを連打することで浮上したりもできます。それに、カーブに差し掛かると、G がかかって外側に引っ張られてしまいます。これが結構キツイんですよね。
 また、ガンを入手すれば、敵を攻撃することもできます。ガンは比較的安いですし、序盤から持っておきたいアイテムですね。ただ、ガンで倒せる敵は案外少ないので、それほど頼りになるものでもないですけど。

 基本的な障害物は、フジツボ、地割れ、モコモコの3種類です。



 フジツボは通路の左右に配置されていて、魚を吐き出してきます。魚はこのゲームにおける通貨のようなもので、たくさん集めることで宝物と物々交換をすることができます。
 ただし、フジツボにぶつかると「おっとっと」とつまづいて、スピードがゼロまで落ちてしまいます。またその際、ぶつかった方向によって左右に移動してしまうので、そこで別の敵にぶつかったりもするので注意が必要です。



 地割れにはまると、その場で停止してしまいます。ボタンを連打して脱出しなくてはなりません。
 地割れの淵ギリギリだと、地割れにはまりはしませんが、フジツボ同様「おっとっと」してしまいます。



 モコモコもフジツボ同様、ぶつかると「おっとっと」しますが、こちらは比較的避けやすい障害物ですかね。
 まあ、ゲーム終盤になると、また凶悪な罠も出てくるのですが……。



 幅の広い地割れにはまると足止めされるのですが、中には幅の狭い地割れもあります。その中にはエスキモーが住んでいて、入手した魚と宝物を物々交換することができます。



 手持ちの魚が少なくても大丈夫。スロットマシンがあって、魚を大きく増やすことができます。
 1ラインしかないスロットにしては案外当たりが出やすく、2倍、4倍、8倍くらいなら充分に期待することができます。
 もっとも、スロットで魚がゼロになってしまうと、強制的に追い出されてしまうんですけどね。





 エスキモーには良いエスキモーと悪いエスキモー、そしてサンタクロースの3種類がいます。

 悪いエスキモーは、良いエスキモーの2倍の価格をつけてきます。なるべく利用したくはないのですが、かなりせわしないこのゲームでは、障害物をかわすので精一杯で、店に入りたくても入れないというケースが多いのです。なので、タイミングよく店に入れたなら、多少割高でも宝物を入手しておきたいところです。

 サンタクロースは無料で宝物をくれる大変ありがたい存在。ただし、最大の欠点は一つしかアイテムをもらえないということです。魚の数に余裕があっていろいろアイテムが欲しいときには、むしろ物足りなくなったりもします。全部タダでよこせとは言わないから、せめて通常料金くらいでいろいろアイテムを揃えされてくれないかなぁ。



 ステージの途中で、定期的に横からハートがふわふわと漂ってきます。ペンギンがジャンプするたびに、ハートの色がピンク→グリーン→ブルー→イエロー→ピンクと変化していきます。

 ハートを取ると色によって様々な効果が得られ、ピンクは得点アップ、グリーンは残り時間の増加となっています。



 ブルーのハートを取ると、筋斗雲に乗って一定時間空を飛ぶことができるようになります。序盤においては、敵を無視して空を飛び、上空でフジツボから吐き出される魚を楽に回収できるおいしいアイテムなのです。
 ただし筋斗雲は、空を飛ぶ敵に対してはめっぽう弱く、対処がとても難しいのです。空を飛ぶ敵が当たり前に登場する中盤以降では、怖くて使えません。



 イエローのハートを取ると、レインボーカラーにきらめきながら、一定時間無敵となります。これがやっぱり、一番便利な色ですね。

 ゲーマーを気取るなら、黙って得点アップのピンクを取りたいのですが(得点によって残機も増えていきますし)、終盤は難易度が高くなってくるので、どうしても無敵に頼ってしまいます。普通のスピードで走っていると、無敵が切れる頃にちょうど次のハートが飛んでくるので、無敵を連続で取り続けるというのがセオリーになります。





 また、とある地点でジャンプしていると、横から羽根が飛んできます。その羽根を取ると宇宙空間へ飛び出し、ボーナスステージが始まります。



 宇宙空間では、前から岩と魚が飛んできますので、岩にぶつからないよう、魚をどんどんゲットしていきましょう。



 黄色い魚を取ると1UP。このボーナスステージにしか登場しない、貴重アイテムです。







 そうこうしているうちに、ゴール地点です。
 羽根の生えたペンギン……、って、ペンギンに羽があること自体は当たり前なのに、見た目は当たり前じゃない謎の石像までたどり着けばステージクリアとなります。



 ゼェハァ、ゼェハァと、必死の思いでゴールまでたどり着いたペンギンですが、ペン子姫のことを考えれば、元気百倍なのでありました。







 なお、このとき、ペンギンの脳裏に浮かぶのは、ペン子姫以外にもいろいろなパターンがあります。
 今回はスクリーンショットが撮れませんでしたけど、コナミゲームではおなじみのモアイを思い浮かべる場合もあります。





 ゲームを進めていくと、3ステージごとに、ステージの最後にボスキャラとしてフリーザウルスが登場します。
 フリーザウルスは黄色い炎を吐いてきますので、それをかわしながら戦わなくてはなりません。



 フリーザウルスを倒す方法は2種類。
 一つはガンを20発ぶち込むこと。ガンを持っているなら、こっちの方が手っ取り早く倒すことができます。

 もう一つは、手前にある4つの杭をジャンプして踏みつけ、全部地面に打ち込むことです。杭を全部打ち込むと地面が割れ、フリーザウルスは奈落へ転落していきます。







 若干手間はかかりますが、こちらもそれほど難しい作業ではありませんので、慣れればフリーザウルスにやられることはまずないかと思います。フリーザウルスの敗因は、足を止めてペンギンと戦ったことでしょうね。通常の敵みたいに、前方から炎を吐きながら走ってきたなら、相当手こずることになったと思います。



 フリーザウルスを倒した後は、勝利のダンス。

 ちなみに、クリア時のタイムの1桁目が偶数の場合、その数だけバックダンサーが現れて、一緒に踊ってくれます。





 最大8匹まで登場。余裕があったら時間調整をして、8匹出しを狙ってみましょう。
 まあ、今回は久しぶりのプレイだったので、狙って8匹出すのに結構苦労したんですけどね。













 「けっきょく南極大冒険」は南極を舞台としているので、ずっと氷原の上を走ることになるのですが、本作では洞窟あり、氷原あり、水中あり、洋上あり、雪原ありと、様々な風景を見せてくれます。それぞれBGM も変わり、プレイ感覚も思いのほか違ってきます。

 個人的には、「おっとっと」する心配の無い、水上のステージがお気に入りです。他のステージにはない丸太の存在はありますけど、「おっとっと」が無いので、基本的にスピードを落とさずに突っ走れるのが爽快なのです。

 音楽もなかなか秀逸で、耳に残るBGMが多いです。特に神秘的な、海中ステージのBGM がいいですね。それから、少し落ち着いたイメージの雪原ステージもお気に入りです。



 あー、やっぱり、面白いっす。

 操作体系はごくごくシンプル。でも、多彩なアイテムを駆使しながら、襲い来る敵をヒーヒー言いながらかわしつつ、高速で疾走するという、このジェットコースターのような爽快感と、剣が峰を渡るようなスリルがたまりませんなぁ。
 本作にはユーザーを飽きさせない仕掛けが満載なのですが、ゲームのコアとなる部分がシンプルなだけに、純粋にその仕掛けを楽しむことができますね。没入感が高く、ゲームに集中しやすくなっています。

 ペンギンの旅はまだまだ続くのですが、ちょっと長くなったので今回はここまで。つーか、コンティニューを駆使してがんばっていたんですけど、どうしてもステージ21が突破できませんでした。ステージ序盤に降ってくるボンバーがかわせない!

 次回は攻略編ということで、じっくりとプレイレポートを書ければと思います。なんとか最後まで行けるといいなぁ。





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